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毎週日曜恒例、「百獣戦隊ガオレンジャー」の話題です。今日は第21話「狼鬼、惑う」が放送されました。
ここのところ、新登場した強力な敵・ロウキに百獣戦隊は負けっぱなしです。
先週もガオイエローが完敗。イエローくんは動揺してしまって、意味不明なことを叫んで壁を殴ったりと重症です。それを、「元気出してよ」と励ます紅一点のガオホワイト。
1ヶ月ほど前にミニスカからスパッツに転向して男性視聴者を悲しませたホワイトですが、今度は髪型を変えてイメチェンしています。
イエローのことを本気で心配しているとは思えない呑気さです。
ともあれ、その励ましで元気が出たらしい単純馬鹿のイエロー。
「かむばっくっ、ふぁいてぃんぐ・すぴりっと! おっけい?」などと珍妙な発音のジャパニーズイングリッシュで叫び出して、復活したのか完全に壊れたのかよく分かりません。
一方、ロウキの登場で立場が危なくなっているのは、悪の女幹部・ツエツエさん。いつもガオレンジャーを追いつめるのはロウキで、ツエツエさんは何も結果を出していません。
すでに単なるギャグキャラに成り下がってしまい、悪のボスの信頼は失われています。
夜の公園で、ブランコをキコキコ漕ぎながら思い悩むツエツエさん。
「リストラだけは、何としても避けねば」。そうつぶやいて取り出したのは一冊の書籍、「上司に好かれる百ヶ条」でした。
場面は変わって、夜の小学校。
理科室に忘れ物を取りに来た少年の目の前で、人体標本がひとりでにカタカタと揺れ出します…。しかし、少年は「おどかすんじゃねーよ!」と人体標本にケリを入れて去って行きました。
やり切れないのは、取り残された人体標本です。実は、彼が今週の怪人・人体標本オルグなのでした。
「あいたたたたた、最近のガキは生意気で困る。昔はもっとオイラを恐がってくれてたのになぁ。あ~あ、やってられね~ぜ」
このへぽい怪人を使ってガオレンジャーを倒せるのか、ツエツエさんも悩みます。
でも、上司に好かれる百ヶ条・その42は「経費削減の昨今です。新規投資を期待せず、現状にあるモノをうまく利用して行動しましょう」。とりあえず、コイツで我慢することに決めます。
さらに、その58は「待つだけの姿勢はダメ。積極さこそ大切です」。これに従って、ツエツエさんはニセお化け屋敷を作ります。
お化け屋敷で恐がらせたところで、お化けのフリをした人体標本オルグがガオレンジャーをボコるという作戦です。
さっそく、BBクイーンズもどきのコスプレで、「カッモォォ~ン♪」と客引きしてガオレンジャーを誘い込もうとするツエツエさん。
しかし、あっさり見破られて結局いつも通りの戦闘に突入します。
その戦闘にロウキが乱入。ツエツエさんは「手柄が奪われる」とアセります。
でも、上司に好かれる百ヶ条・その19は「有能なる他の部署の人間をうまく利用するのも、上司に好かれるコツの1つです」。やっぱり協力して戦うことにします。
ところが戦闘中、なぜかロウキの後をついて来ていた小犬が負傷。ロウキは犬をかばって逃走します。
逃げ切ってから、「俺のそばにいると、今度は怪我だけではすまんぞ」と、子犬を説得するロウキ。「行くがよい、行かぬと殺す!生き抜いてくれ、たった一人で。それが狼の宿命」。
狼は群れを作る動物ですけど。
一方、その子犬に見覚えがあったガオレッド。
新月の晩に、深夜に全裸で水浴びしている変態男が子犬といっしょにいたのを思い出しました(次回の伏線)。
それはともかく、ロウキが逃げ出した後、形勢不利と見たツエツエさん&人体標本オルグも逃走していました。
ツエツエさん、弱くて役に立たない人体標本オルグをクビにしようかと思います。でも、上司に好かれる百ヶ条・その93は「1回や2回の仲間や部下の失敗は許してあげましょう」。もう一度だけチャンスを与えることにします。
そこで、再びガオレンジャーに挑む人体標本オルグですが、番組史上最短時間で瞬殺。
「理科室のガスバーナーでお湯を沸かして食べたカップラーメンって、なんであんなにおいしかったんどわ!」と叫んで爆死してしまいました。
ヒステリー気味に叫ぶツエツエさん。
「上司に好かれる百ヶ条・その94『ダメな部下を使うときは、必ず失敗するものとして善後策を考えておきましょう』。こうなることはすでに予測済みなの…よッ!」
ツエツエさんの魔力で人体標本オルグを巨大化・復活させますが、それもまた秒殺。
「上司に好かれる百ヶ条」を投げ捨てて、ツエツエさんはつぶやきます。「はあ…ビジネス本に頼っているようじゃダメね」
それが今週のテーマでしたか。
最後に読書は純文学に限るという結論が添えられ、子どもたちにくだらない本を選別することの大切さを教えて次回に続くのでした。