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次のプリキュアの公式サイトによると、
プリキュアのひとりが、「ちゆ」という名前になるようです。
って、だからどうということもないのですが……。
ちゆについて、ちゆの感想が聞きたいという声もいただいたので、僭越ながら、少しだけコメントさせていただきたく存じます。
以下、特に面白くもない自分語りです。
19年前の思い出
「バーチャルネットアイドルちゆ12歳」というサイトを作ったのは、19年ほど前のことです。
この画像を作ったのが、2001年2月10日。
「ちゆ」という名前は、その少し前に決めていました。
当時のネット利用者は、いまと比べると、ずっと少なかったです。
ざっと検索したところ、「ちゆ」というハンドルネームを使っているひとは、ほかに見当たりませんでした。
Googleで「ちゆ」と検索すると、「つちゆ」という地名が先頭で、それに続く検索結果も少なかったと記憶しています。
なので、当時、「ちゆ」を女の子の名前とするのは苦しくないかと心配していました。
まあ、『あずまんが大王』のちよちゃんが人気だったころなので、似たようなものかなとは思ったのですけど。
とりあえず、ほかに使われていないという点は気に入っていました。
そんな感じで、当時の私としては、人名として通じるかどうかわからない音を、ハンドルネームにしてみたという感覚でした。
前世名ちゆ
実際のところ、当時、ネット以外で「ちゆ」という名前がどのくらい使われていたのか、私にはわかりません。
ただ、だいぶあとになって気付いたのですが、1987年のオカルト雑誌『ムー』に、次のような投稿がありました。
14歳の女の子が、現代日本に転生していると思われる前世の仲間たちに呼びかけている投稿です。
どうやら、前世で「ちゆ」という名の少女と仲間だったようです。
……センスが前世少女と同じでした。
「ちゆ」は、「魔魅(まみ)」と並び立つ中三ネームだったのですね。
ちなみに、この投稿をされた方は、お元気でしたら現在48歳です。
私の知る範囲では、一番古い「ちゆ」が、それになります。
(たった2文字の名前ですし、よく探せば、もっとあると思いますが……)
と、『日本人名大辞典』を引いてみたところ、飛鳥時代に智踰(ちゆ)という僧がいたそうです。
『日本書紀』に「僧智踰、指南車を造る」とあります(658年に「磁石を利用し南方をさす仕掛けをそなえた車」をつくり、天智天皇に献上したそうです)
男性ですが、ちゆは『日本書紀』にまで遡れるのですね。
『まほらば』の「ちゆちゃん」
2001年の夏の話になります。
当時、私のサイトでは、ちゆ占いというコンテンツを毎日更新していました。
これが、漫画家の小島あきら先生の目に止まったようです。
当時の小島あきら先生のホームページに、次のような文章が掲載されました。
私はO型なんですが
今日(31日)のちゆ占いのO型は
「絶対だいじょうぶだよ」でした。
多分 ちゆさんはネタのつもりで書いたんでしょうが
なんだか凄く元気がでました。
ありがとう ちゆさん!!
(↑勝手に感謝)
こじまあきらはバーチャルネットアイドルちゆ12歳を
応援しています(笑)
これには恐縮しました。
もしかしたら、人生で一番恐縮したかも知れません。
好きな漫画の作者様から、あの「ちゆ占い」で、こんなに感謝されてしまうとは……。
恥ずかしいような、うれしいような、いたたまれないような気持ちで、次の記事を書きました。
ちゆニュース 2001年9月1日「小島あきら先生、元気を出してください特集」
……という話とは、たぶん特に関係はないのですけど……。
2002年末ごろ、小島あきら先生の漫画『まほらば』に、千百合ちゃんというキャラが登場しました。
この子が、一部のキャラから「ちゆちゃん」と呼ばれるのですね。
たぶん、私が、私関係以外の創作物で「ちゆちゃん」を見たのは、これが最初でした。
(前世少女はノンフィクションとカウント)
その後、めでたく『まほらば』はアニメ化。
それによって、堀江由衣さんが「ちゆちゃん」と発言することが期待されました。
しかし……。
『ドラえもん』の「しずかちゃん」が、原作では「しずちゃん」という愛称で呼ばれているのに、アニメではわかりやすく「しずかちゃん」で統一されているようなアレで……。
『まほらば』の千百合ちゃんも、アニメでは「千百合ちゃん」で統一されてしまいました。
キャビホーッ
源氏名ちゆ
2002年6月ごろ、オタク向け風俗店「聖コスプレ学園」に、「ちゆ」という源氏名の嬢が入店しました。
私が知った「ちゆ」という源氏名の方は、それがはじめてでした。
余談:ネットアイドルちう
それから、いちおう、2003年に始まった『魔法先生ネギま!』に、ネットアイドルの「ちう」というキャラが登場しました。
余談:ねとらん者
その後、2004年に『ねとらん者 THE MOVIE』というOVAが作られました。
そこに、私もがっつり出演させていただいて……。
山口勝平さんに「ちゆ」と言ってもらうことに成功しました。
宍戸留美さんにも「ちゆちゃん」と言ってもらえましたよ!
それから
そうして、テキストサイトの時代が過ぎ、ブログの流行があって、SNSが普及して……。
ネットの人口は、激増しました。
気がつけば、ネット上で、私以外にも「ちゆ」というハンドルネームの方がたくさんいらっしゃるようになっていました。
あんまりエゴサしてなくて、正確なところはよくわからないのですが、Twitterが広まったころには、「ちゆちゃん」で検索すると、私以外の「ちゆちゃん」が引っかかるようになっていました。
現在では、VTuberだけでも、ヒキコモリ系VTuberの古守ちゆさんとか、バ美肉ボイチェンおじさんの栗縞ちゆさんがおられます。
あと、コスプレイヤーの「ちゆ」さん、絵師の「ちゆ」さん、メイドの「ちゆ」さん、漫画家の宮本ちゆ先生、由多ちゆ先生……。
いまは、挙げるとキリがないくらい、ちゆという人名が使われています。
(特に、風俗関係で「ちゆ」という方は多い気がします。かわいさと偽名感が、源氏名として使いやすいのでしょうか?)
リアルでは、現在、電話帳に載っている範囲で、ちゆという名前の方は山形県に1人おられるようです。
と、私が2001年ごろに思っていた、「ちゆ」を女の子の名前とするのは苦しくないかというのは、杞憂だったようです。
あの頃はネット人口が少なかったから、たまたま、ほかに「ちゆ」がいなかっただけ。
実際には、「ちゆ」は可愛い名前として、十分通用するみたいです。
これから
ただまあ、いちおうネットでは、私が比較的早い時期から「ちゆ」をやっていたということで……。
2019年12月現在、Googleで「ちゆ」と検索すると、
と、検索結果に、私のことが多く出てくれる感じになってしまっています。
しかし、新しいプリキュアが「ちゆ」ということで、この検索結果は激変するでしょう。
混乱期のドサクサで誰も住んでいない土地に住み着いていたら、19年後に……みたいな感じでしょうか。
もしかしたら、リアルで「ちゆ」と命名される子供も少し増えるかも知れませんね。
そんなこんなで、ネットアイドルのちゆは、プリキュアのちゆを応援しています。