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今週放送された「百獣戦隊ガオレンジャー」は第31話「百獣戦隊、全滅!!」でした。
先週、「究極体」にパワーアップした悪の大幹部・ウラ様。その戦闘力は圧倒的で、ガオブルーが倒されてしまいました。
ブラック(男)は、泣きながらブルー(男)に抱きつきます。しかし、ブルーはもう死んでいました。そのショックに我を忘れて、ブラックとイエローはウラ様に挑みかかります。
黒「ウォォォォォォ!」
黄「ガッデェェェェェェェェェェェェェム!!」
しかし、ウラ様の強烈なパワーの前に、その2人も戦闘員なみに軽い扱いで死亡。続けてホワイトも秒殺され、残されたレッドとシルバーも大ピンチに陥ります。
ですが、そこは何の脈絡もなく現れたガオゴッド様が瞬間移動させてくれて、どうにか逃げ延びることができました。
秘密基地に帰って、落ち込むレッド。子供のように床に大の字で寝転んで、「どうしようもない」とフテ寝してしまいます。
そんなレッドに、ガオゴッド様がお説教。「決してあきらめるな。戦い続けよ。4人の魂も、黄泉の国からでもお前たちの戦いを応援してくれるはずだ」。…6人がかりで歯が立たなかった相手にいくら2人で戦い続けても、犬死にあるのみだと思いますが。
その頃、究極体になってゴキゲンなウラ様は、その姿を見せびらかしに街に繰り出していました。
「人間たちよ、見てたもれ。マロの美しい姿を!」。モデル気取りで一回転するウラ様ですが、その容姿は緑色のジャミラ。人間たちは「化け物だー!」と叫んで、逃げ出していきます。
その反応にウラ様は、「化け物? 怪獣? そちらの目は節穴でおじゃるか!」と逆ギレ。ビームを発射してビルを爆破し始めます。
そんなウラ様の目の前に、子供たちの一団が。「オホホホホホ…。わらべたちよ。汚れなきそちらなら、マロの美しさが分かるはずでおじゃる」。
じりじりと歩み寄って来るウラ様に、子供たちは「こわいよー、こわいよー、たすけてガオレンジャー」と泣き叫びます。
余談ですが、この9人の子供たちはガオレンジャーグッズを買って応募券を送った人から抽選で「百獣戦隊ガオレンジャー番組出演権」プレゼントキャンペーンに当選した方々のようです。おめでとうございます。
ともあれ、その子供たちの声が、フテ寝していたガオレッドの耳にも届きます。「たすけてーたすけてー」と頭の中にエコーする子供たちの声に、レッドは「この世のすべての命を守るために、俺はガオレンジャーになったんだ!」と思い出しました。
彼は元々拉致られてきてガオレンジャーになっただけのような気もしますが、深く追求してはいけません。
そうして、再びウラに挑むレッドとシルバー。しかし、4人を瞬殺したウラ様を相手に、あっというまに大ピンチになってしまいます。
一方、キャンペーンに当選した子供たちは、のん気に「がおれんじゃーだぁー」と大喜び。「がおれんじゃーがんばれー」と応援しています。いいから早く逃げてください。
ところでその頃、死んだ4人は死後の世界にいました。
そこは、周囲が全く見えない真っ暗な空間。いるのは死んだ4人と、謎の少年だけです。先ほどの子供たちがレッドを応援する声も、どこからともなく聞こえてきます。
そして、なぜか空中に映し出されたレッドがウラ様に苦戦している場面のリアルタイム中継を見て、「死んだ俺たちには、何もできないのか」と嘆くイエロー。しかし、謎の少年が「マグマの沼に飛び込めば現世にメッセージを伝えられるよ」と教えてくれます。
その言葉に従って、「ターミネーター2」のクライマックスで沈んでいくアーノルド・シュワルツェネッガーのように、…と言うよりはむしろ「ストーカー~逃げ切れぬ愛~」で飛び降り自殺するストーカーさんのような感じでマグマの沼に沈んでいく4人。
その声が、レッドの元に届きます。
ブラックの声「レッド、ネバギバだぜ!」
…マグマの沼に沈んでも伝えたい言葉、ネバギバ(ネバーギブアップの略)。
ともあれ、4人の想いもむなしく、レッド渾身の一撃もウラ様には通用しませんでした。さらにウラ様は巨大化して、レッドは絶体絶命のピンチです。
しかし、「俺は灼熱の獅子、最後まであきらめてたまるかァー!」と叫ぶレッド。その叫びに呼応して、新しい仲間・ガオファルコンが駆けつけてくれました。さらに…
ナレーション「その時、奇跡が起こりました。4体のパワーアニマルたちが、復活したのです。ということは、まさか…!」
そして突然、レッドの周囲の空間が発光。何の説明もなく死んだはずの4人が生き返りました。
ついでに新ロボも誕生。仲間のアルマジロをオーバーヘッドキックで蹴り飛ばして敵にぶつける必殺技で、あっさりとウラ様究極体を倒してしまいました。
そのダメージで通常体に逆戻りしたウラ様がフラフラしているところに、それまで影の薄かったシルバーが襲いかかります。
「ウラ、ここまですべて貴様の計算どおりだったかも知れない。しかし、貴様の起こした唯一の誤算は、ガオシルバーを誕生させたことだ!」
ウラ様にとって最大の誤算は、完全に倒したハズの連中が「奇跡」の一言で生き返ってしまったことだと思いますが、自己中のシルバーは気にしません。弱ったところに必殺技を叩き込まれたウラ様は、ついに爆死。
ウラ様「無念でおじゃる~!」
そうして、戦闘後のくつろぎモードに入る百獣戦隊の面々。
巫女「よかった。地球の大いなる命が蘇らせてくれたのね、きっと」
黒「自分たち、夢を見てたみたいなんだよな」
青「そうそう。死後の世界みたいなところにいて、子供たちの声が聞こえて…。それからどうしたんだっけ?」
白「誰かがいたような気がするんだけど…」
銀「誰かって?」
黄「んん~、誰でしょう(長島茂雄のモノマネで)」
赤「とにかく生き返ってよかった! 細かいことはもうどうでもいいさ!」
こうして、死んだことも生き返ったことも日常の些細な出来事のようにされてしまって次回に続きます。ネットアイドルちゆは、アバウトで大味な百獣戦隊ガオレンジャーを応援しています。