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今回の「百獣戦隊ガオレンジャー」は第48話「奴らが蘇る」でした。
先週、ガオレンジャーは最後の怪人を倒してしまいました。残る敵は、弱っちい悪の幹部・ヤバイバだけです。
黄「あとは、ヤバイバひとり倒せば終わりってことか」
白「楽勝っ♪」
ヤバイバを完全にナメ切ったガオレンジャーは、すでに勝った気マンマン。秘密基地で、盛大な勝利の前祝いパーティーを始めます。
その大人気ないハシャギぶりは、普通ではありません。基地中にパーティー用の飾り付けをして、シルバーは鼻とヒゲがついたメガネを装着。ブルーも変な尻尾をつけていますし、ブラックに至ってはチョンマゲのヅラです。
そして、メンバーたちは指ずもうで盛り上がります。しかも、人差し指を使うズルで勝って大喜びのブラック。
さらにカラオケを歌い狂い、全員そろって記念撮影。疲れたら、みんなで一列に並んで座り込んで、しゃぼん玉を飛ばします。
…祝うならヤバイバを殺してからにして欲しいと思いますが、彼らのバカ騒ぎにも、それなりの理由がありました。
敵を全滅させれば、ガオレンジャーは解散です。刻々と迫る別れの悲しさを忘れるため、そして最後の思い出作りのために、彼らは羞恥心も捨てて遊び狂っていたのです。
そんなわけで、たまに出現する敵を倒す以外は3食昼寝付きの優雅なガオライフも、間もなく終わり。
特に、ガオレンジャーになる前はフリーターだったブルーは自動的に無職が決定していますので、今後を心配して、公園で就職情報誌を読みふけっています。
青「やっぱりないよな~。週休5日で年収4500万円なんて仕事」
黒「ま・か・せ・な・さ・い! 今の仕事が終わったら、自分はチャンコ屋を開く。君はその店の店長だ」
青「店長? …じゃあ、社長ー!」
そして熱い抱擁を交わし、ジャングルジムのてっぺんから絶叫する2人。
黒「店長、天下とるぞ! 天下~~~!!」
青「天下~~~! 天下~~~!」
2人「アハハハハハハ!!」
しばらくすると、我に返ってブランコをこぎながら落ち込む2人。
青「……店を開くって、大変だよね……」
黒「……そうかも知れないな……」
一方、ガオシルバーが大自然の中でボーッとしていると、突然ホワイトがじゃれついてきました。
白「シールバ♪ ねぇ、戦いが終わったらどうするの?」
銀「…とりあえず1人身で気楽だし、パーッと旅にでも出るか。日本全国温泉めぐり。おいしいもの食べ歩きってのも悪くないな」
…さすが平安時代から現代に蘇った男だけあって、ジジくささ全開です。放浪と言えば聞こえはいいですが、むしろ単なる浮浪者になりそうな気がします。
白「1人で旅行なんて、つまんないよ。私も一緒に行っちゃおうかな~?」
銀「えええっ?」
白「あっ♪ ねぇ、何赤くなってるの?」
銀「あ、赤くなどなっていない!」
…何をイチャついてますかコイツらは。
ひたすら八方美人を続けてきたホワイトですが、ここにきてターゲットをシルバーに定めたらしく、口説きにかかっています。
しかし、ルックスは良くても、彼は世間知らずの平安人。ガオレンジャーで最も甲斐性という言葉から遠い男です。
収入や将来性を考えると、元力士の花屋(黒)や19歳フリーター(青)に輪をかけてデンジャラスな存在だと言えるでしょう。…ちゆだったらイヤです。
そんなこんなで、すっかり戦いを終えた気になって現実社会での身の降り方に頭を悩ませるガオレンジャー。ヤバイバのことなどアウトオブ眼中です。
そこに、怪人出現の情報が入りました。
赤「よし、行こうぜ」
黄「ああ、ラストバトル…だな」
黒「これに勝って社長だぜ!」
ところが、駆けつけたガオレンジャーを待ち構えていたのは、ヤバイバと女幹部、そして敵の大幹部3人組でした。
ガオレンジャーが能天気している間に、これまで1年間かけて倒してきたハズの敵が復活していたのです。
そして、3人の大幹部の攻撃。ガオレンジャーの必殺技「破邪百獣剣」を真似た、悪の必殺技「修羅百鬼剣」が飛び出します。
その圧倒的な破壊力に、ガオレンジャーは一撃でボロボロに。命からがら逃げ出したものの、ほぼ全員が瀕死の重傷を負っていました。
段違いの戦闘能力を持つ3人の大幹部に、ガオレンジャーはどう立ち向かえばいいのでしょうか…。次回に続きます。