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今週の「百獣戦隊ガオレンジャー」は、第29話「鹿が癒す」でした。
怪人出現の情報をキャッチして、どこかの山奥に駆けつけたガオレンジャー。その目の前に、「ガオレンジャーの墓」と赤い字で書かれた悪趣味な墓が立っています。
思わず「ジーザス」とつぶやくガオイエローの目の前で、墓は怪人に変形。そいつが今週の怪人、墓石オルグでした。
墓石オルグは防御力が高く、ガオシルバーの攻撃も通用しません。
ところが、「ボディの硬さは墓石の絶対条件!」などと墓石オルグが勝ち誇っているスキに、ガオレッドが背後から忍び寄って銃口を突きつけ、超近距離から射撃。墓石オルグを爆砕しました。
見事な不意打ちで勝利しましたが、そこは戦隊のお約束で墓石オルグは巨大化します。当然、ガオレンジャーも巨大ロボの出動です。
ガオレンジャーのロボは仲間の巨大な動物が5体ほど合体してできますが、現在、巨大動物の多くは負傷中。無傷の連中を寄せ集めると、先週と同じバージョン違い・ガオキングになりました。
しかし、いつまでも「バージョン違い」呼ばわりはいけないと思ったのか、今週はナレーションが名前を決めてくれます。
ナレーション「この新たなる精霊王の名前は、ガオキング・アナザーアームでどうでしょう?」
…「どうでしょう」と聞かれても困ります。
ともあれ、先ほどはたまたま不意打ちが一発で決まったから良かったものの、墓石オルグは強敵。正面から撃った必殺技は、すべて弾き返されてしまいます。
不意打ちを決めない限り、ガオレンジャーに勝ち目はありません。
そこに突然、巨大な鹿が現われます。こいつもロボットのパーツになる巨大動物の1体ですが、なぜか戦闘に参加してくれません。
実は1000年前、この鹿はガオの巫女が歌う歌を聞くのが大好きでした。
しかしある日、ザコ戦闘員に襲われて殺されそうになったガオシルバーをかばって、巫女は首を負傷。その傷が原因で、巫女は歌声を出せなくなってしまいました。
巫女が歌えなくなったと知った鹿は、歌が聞けないなら戦ってやらんとシルバーたちの前から姿を消してしまいました。
鹿の分際で生意気ですが、それが1000年経ってようやく顔を見せてくれたというわけです。しかし、それでもまだ戦ってくれる気はない様子で、シルバーが説得にあたります。
「お前の力を貸して欲しい。お前の力がなければ、決して死んではならない者たちの、命が…!」。ド真剣に土下座して頼み込むシルバーですが、鹿はどこ吹く風。まるで相手にしてくれません。
ところがそこに、現代のガオの巫女が登場。花びらが舞ったり発光したりとプロモーションビデオ風の演出効果付きで、1000年前の巫女と同じ歌を歌い出しました。
これを聞いた鹿は急にゴキゲンになって、「毎日この歌を聞かせてくれるなら力を貸してやる」と条件を出してきます。
それを巫女が承諾して、ようやく鹿が仲間になりました。地球の平和を何だと思っているのでしょうか、この鹿は。
一方、そんな大人の交渉が行なわれている頃、シルバー以外の5人は巨大化した墓石オルグに苦戦していました。
そのピンチに負傷がひどくてロボに合体して戦えない巨大動物たちが、瀕死の体をおして助けに来ようとしてくれます。どこかの鹿とはエラい違いです。
しかし、その助けをガオレッドは拒絶。
赤「俺は獣医だ。傷ついたガオライオンたちを、みすみす危険にさらすわけにはいかない」
黄「お前がリーダーでよかったぜ。…まだ手はあるってことだろ?」
赤「そうとも、まだ手はあるぜ!」
そして、墓石オルグがトドメを刺そうと接近してきたところに至近距離から不意打ちビームを連射。ひるんだスキに、すかさずペガサスローリングクラッシュを炸裂させます。
自信マンマンに格好よく叫んでも、不意打ち以外の手がないガオレンジャーでした。
ともあれそこに、歌でゴキゲンになった鹿が登場。「ジョジョの奇妙な冒険」第2部のシーザーのように、墓石オルグを巨大なシャボン玉の中に包み込んで封印してくれました。
この鹿は他にも、ベホイミやラリホーなど特殊能力に長けています。やはり性格が悪い奴ほど仕事ができるのでしょうか。
さて。
ところで、来週のガオレンジャーは第30話「満月が狼を殺す」。
公式ホームページの予告には、「今回、ガオ戦士の誰かが、オルグ征伐という目標を達成出来ずに死んでしまう」と書かれています。
あの生意気な鹿が死ぬのなら万々歳ですが、「誰か」という表現はヒューマノイドを連想させます。
そこで、お陀仏候補ナンバーワン・ガオシルバー役の玉山鉄二さんのホームページの掲示板には、不安の書き込みが集中。
来週の予告を見て、すっごく不安になりました。タイトル見ても恐ろしいです。仕事にも集中できないし、夜も眠れそうにありません。
確かに、夏休みが過ぎて玩具の売り上げが見込めない秋は、ドラマを盛り上げてクリスマス商戦に備える期間。
定番の盛り上げ方は悪の組織の内紛ですが、今回の悪はラスボス1名(いまだ姿見せず)、大幹部1名、幹部2名の零細組織なので難しそうです。
ただ、現時点でガオシルバーの出番をなくすと玩具の売り上げに影響しますし、それをバンダイが許すとは思えません。
それにネタバレ大好きな「テレビマガジン」でも、ガオシルバーのキック力は22トンとか走る速度は時速120キロとか能天気にスペックを記述しているだけで、特に訃報はありませんでした。
そうそう、役者さんの都合で途中死亡の可能性もあります。
たとえば「秘密戦隊ゴレンジャー」の初代キレンジャーは、役者さんのスケジュールの関係で一度降板。代わりに2代目キレンジャーが登場しましたが、3ヶ月経ったら初代が復帰。あわれ2代目はカンキリ仮面に殺されてしまいました。
また、「超電子バイオマン」の初代イエローの謎の降板に関しても、色々な噂があります。
本命は役者さんがレズで愛人と駆け落ち説で、その他にも撮影中の事故で大怪我説、風俗仕事を優先して撮影ボイコットでクビになった説などなど。
そういえば、「激走戦隊カーレンジャー」に登場したカーレンジャー6番目の妹・ホワイトレーサーの役者さんが途中で交代したのは学校でいじめられたからという噂もありました。
そんなこんなで、次回のガオレンジャーでは誰が死ぬのでしょうか。
人気なさそうな巨大動物が退場するとか、突然登場した見知らぬガオの戦士が死ぬとか、レギュラー陣が死んでも再来週には生き返るとか、別に大したことにはならない気もするのですが、来週は注目です。