「あずまんが大王」や「エヴァ」ネタのポルノ小説(4月10日の記事を参照)で知られるマドンナメイト文庫が、またまたやってくれました。
睦月影郎先生の『アイドル声優 僕の童貞喪失』。
さっそく、冒頭の文章を引用してみると……。
(うわ! あ、あれは……!)
卓郎は目を見張った。
彼の住むアパートのはすむかいにある、新築の豪邸に越してきた美少女を見て、卓郎の人生は一変してしまった。
(世の中に、あんなに可愛らしく透き通ったように清らかな少女がいるなんて……)
それは、彼のこれまでの考え方を改めさせるに充分なインパクトを持つ子だった。
卓郎はさっそく双眼鏡を取り出し、ボロアパートの二階の窓から少女を眺め、素早くオナニーを開始した。
まだ中学生ぐらいの少女は(中略)
「に、人間の女の子でオナニーするなんて、いったい何年ぶりだろう」
最初1ページで充分なインパクトです。
さて、主人公の卓郎くんは、体重90キロの無職童貞25歳。
これまで「理想の異性はアニメの中にしかいなかった」そうです。
何しろ、現実の女の子たちといったら、チャパツに染めて平気でタバコをふかし、言葉遣いも下品で、バカで臭くて何の魅力も感じられない連中ばかりだと思っていた。
あんなコギャルなどでオナニーしてやるものか。
そこへいくとアニメ美少女は清らかで優しくて強くて、何よりも恥じらいと慎みがある。
要するに、「実体を持った女性よりも空想の美少女が好きだ! という二次元コンプレックスな方」を地で行く人ですね。
さらに、冒頭で溢れんばかりのロリコンっぷりを見せつけておきながら、彼は同時に熟女フェチでもあります。
コギャルは嫌いだが、もともと卓郎は人妻や熟女は好みで、優しい年上のおばさまにセックスの手ほどきを受けたいと思っていたのだ。
もっとも彼の理想の熟女は、バカボンのママなのであるが。
おばさまがいいのか中学生がいいのかハッキリしてください。
とりあえず、コギャルとオタクが天敵同士なのはよく分かりましたけど。
ともあれ、亜耶ちゃん(14)に一目惚れしたことで、そんな彼も二次専を脱出。
さっそく、亜耶ちゃん(14)のストーキングを開始します。
しかし、そんな尾行の最中、亜耶ちゃんが車にひかれそうになって、それをかばった卓郎くんは骨折で入院することになります。
その車を運転していたのは、卓郎くんの大好きなアニメ「セーラールナ」のヒロインを演じる声優さんでした。
その名も、林原優子。
二十一歳。デビュー二年目で、CDも出しており、人気があった。ショートカットで、ぽっちゃり型。案外バストも大きくて美人だが、むしろ教育番組のお姉さんのように無垢で澄み切った印象があった。
どうやら、読者の好みで林原めぐみか宮村優子か三石琴乃を勝手に想像すればいいみたいです。
こうして、亜耶ちゃん(14)と林原優子(21)と亜耶ちゃんの母(30代)という三人の美女と親しくなった卓郎くん。
あとは、エロゲーのようにハーレムライクな入院生活に突入します。
声優の林原優子さんは事故を起こした負い目から、色々なお願いを聞いてくれます。
「僕としゃべるときは敬語をやめて、声も性格もルナにして」
「僕はオシッコしたいんだ。させてくれるかい?」
「ねえ、お乳吸いたい……」
あげくの果てに、声を演じるキャラクターのコスプレ姿で、自分の顔に放尿させます。
「セ、セーラールナにオシッコをかけられているんだ。こんな体験のできる幸せ者は、この宇宙に僕一人だけなんだ……!」
しかも、命の恩人ということで感謝している亜耶ちゃん(14)やそのお母さん(30代)にまで手を出す卓郎くん。
「こ、こんなとびきり美少女のファーストキスを、こんなダサい俺が奪うのだ……!」
もう、やりたい放題です。
最後に何かしっぺ返しでもあるのかと思いきや、体型や性格も改善され、定職と嫁さんと中学生の愛人までゲットして幸せ一直線の薔薇色人生。
進研ゼミか視力回復セミナーの広告の漫画みたいな展開でした。
まさか親父向けの話だとは思えませんから、メインターゲットはオタク層だと思われます。
これが実際にウケるのか激しく疑問ですが、睦月先生に届くファンレターの半数以上は20~30代の童貞男からだそうですし、意外と卓郎くんに共感できる方は大勢おられるのかも知れません。
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