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「覚悟のススメ」「鉄鍋のジャン!」「グラップラー刃牙」…。そんな雄度の高い、激濃の漫画群が少年チャンピオンの魅力でした。
しかし、それだけでは雑誌は売れません。世間から遅れること10年余、ついに秋田書店もメディアミックスなるものの存在を知り、そして気がつきました。
時代は萌えだ。
そうして始まったプロジェクト・萌え。すでに「しゅーまっは」や「ななか6/17」といった萌え作品の連載が始まっています。
そして何を血迷ったのかブロッコリーと提携、巻末読者ページにでじこを起用しました。
さて。
そんな少年チャンピオンが先週から、さらなる萌え層の取り込みを狙って、脅威の新連載をスタートさせました。
その名は、「エイケン」。
タイトルを考えた人は、チャンピオンにはすでに「フジケン」という漫画が連載していることを忘れていたのでしょうか。
しかし、そんな「エイケン」が今、局所的に大ブレイクしています。
まだ連載は始まったばかり。第1話と第2話しか発表されていないにも関わらず、2ちゃんねるのエイケンスレッドに鬼のようなレスがついていくのです。
ジャンプならばともかく、チャンピオンの新連載としては異例のことです。
では、この超話題作が、実際に2chでどのような評価を受けているのか見ていきたいと思います。
>エイケン読んだら小ゲロ出たよ
>読もうと思っても眼が拒絶する
>服と髪型のセンスが知的障害者と狂人を足したような宇宙人テイスト
>最終兵器だな
…とにかく大反響です。
ここで、エイケンの内容を簡単にご紹介します。
基本プロットは、何の個性も魅力もないダメ男が自分以外全員美少女の「エイケン部」に入れさせられ、コケた拍子に乳を揉んだり、うっかり着替え中のところに入ってしまったりするラブコメ。
では、肝心の女性陣の品揃えは。
巨乳のヒロイン(88のF)。長身の体育会系女(99のG)。チャイナ系お嬢様。見た目は幼女の天才科学者。中身は恥ずかしがり屋の美少女だと思われるクマの着ぐるみ。
…そして、フリフリのエプロン姿の爆乳小学生(111のH)。
バスト111cmの小学生、うどんを踏むの図
…萌えますか?
作者は代々木アニメーション学院のマンガ・コミックプロ養成科の卒業生。第1話のスミッコに、「松山せいじ先生より♪」という熱いコメントが掲載されています。
はじめまして。趣味も仕事も萌えまくっている松山せいじです。この漫画に対する感想・要望まってます。
連載を機に東京に引っ越そうと思っています。秋葉原に行きまくってオタクライフを満喫するつもりっす!!!
アンタ、漢ですよ…。
ともあれ、異様な盛り上がりを見せるエイケンスレッド。
ついにエイケンウッチャーたちは、自らをエイケニストと呼称。憎しみを通りこして愛着を感じる人たちまで登場します。
>この板よんでたら、ずっと昔からエイケンを読み親しんでいるような錯覚が襲ってきた
>もはや嫌っていた自分が過去の愚物
>アンチすら仲間にしてしまったこのスレは、永く語り継がれていくことだろう。エイケニスト、永遠なれ
もちろん、こうして最終解脱を遂げたエイケニストたちについて行けない人も続出。
>ここのスレの住人はみんなヒロポンでもやってんのか!?
>俺には駄目だ…もうこの漫画にはついていけない
こんなにも語られ、憎まれ、奇妙な愛着さえ覚えさせるエイケン。
チャンピオンに新しい萌えの風を吹かせる救世主となるのでしょうか、単なる駄作として時の流れの中に忘れ去られていくのでしょうか。
果てしない迷走を始めたチャンピオンの、明日はどっちだ!?
補足
松山先生は3年前、少年ガンガンに「裏剣道ZERO」という漫画を連載していました。エイケンの作者は、過去にどんな作品を描いていたのでしょうか。
エイケンをご存知でない方にはあまりお楽しみ頂けないと思いましたので、ご紹介は別ページにしました。
すでにエイケンを楽しんでおられるエイケニストの方は、続けてちゆニュース番外編「裏剣道ZERO」特設コーナーをお読み頂けると嬉しいです。