平成17年10月12日 | 「メイドさんロックンロール」がカラオケに配信されるかも? | ||
平成13年4月14日のニュース「DAMでアニソンを歌おう!」で、カラオケについて色々と書きました。 今日は、それから4年半ほど経って、アニソンカラオケの世界はかなり変わりました……という話を、長々と書いてみたいと思います。 UGAのアニソン大量配信 まず、一番の変化は、UGA(B−kara)の躍進です。 特撮ファンに圧倒的なインパクトを与えたのは、昨年5月の宇宙刑事シリーズの全曲配信。 たとえば、歌い出しから「電送! 電送! 電送! 電送! 電送! 電送! 電送! 電送! コンバッスぅーツぅー!」と串田アキラがソウルフルに叫び、そこから、
……と、「ダイダガ」が72回、「ダガディッダディ」も18回出てくるダイダガ洗脳ソング「蒸着せよ!ギャバン」は、UGAでしか歌えません。 さらに、メロディに合わせて「パワフォル!」とか「すぅぱあダンシン!」とか串田アキラが時どき思い出したように叫ぶだけで、あとは「ギャバンギャバンギャバン♪ ニヒルな目がセ〜クシ〜ぃ〜♪」といった理解に苦しむ女性コーラスが入る「電光石火ギャバン」も漏らさず配信されています。 ちなみに、原曲を聞くと「ビッグなハートがセクシー」という部分が「ビッグなアゴがセクシー」にしか聞こえないので、カラオケで歌う時も「アゴ」って言っちゃっていいと思います。 その後、5ヶ月ほどかけて「スピルバン」やレスキュー三部作はもちろん、「テツワン探偵ロボタック」に至るまでメタルヒーロー挿入歌の徹底配信を断行したUGA。 ただ、中の人は「特撮といえばメタルヒーローじゃい!」という主義の持ち主だったらしく、その後期待された戦隊やライダーの全曲配信は、別にありませんでした。それでも、ゴリラ系ハスキーシャウトソング「HOT!HOT!ガオマッスル!!」(平成13年5月17日のちゆニュース参照)とか、1号からRXまでの11人のライダーを讃える歌詞を延々と歌い続ける「11(イレブン)ライダー大賛歌」(とにかくクソ長いのでカラオケで安易に選曲するのは危険)とか、UGAでしか歌えない特撮ソングは多いです。 もちろん特撮だけではなく、水木一郎の大量配信で「北の狼 南の虎」が歌えるようになったり、子門真人の大量配信で「魔獣戦士ルナ・ヴァルガー」が歌えるようになったり、「キン肉マン」が王位争奪編まで含めて全曲配信されたり、昨年のUGAは凄かったです。 また、アニソンに限らず曲数の多さがウリなので、3ヶ月で中島みゆきを200曲追加といったマネもやらかしております。 ただし、基本的な選曲方針は目をつぶってつかみ取りという感じで、たとえば、「怪盗セイントテール」のアスカJr.のイメージソング「一本気」は、
……という訳の分からないダジャレがベースの歌詞のうえ、声優の歌唱力をコーラスでゴマかそうとしたらかえってドツボにハマった感じのまさに褒めようのない一曲ですが、ドサクサに紛れて配信されていました。 UGAのアラ探し そんなUGAと言えば、曲数が多いせいか歌本の適当っぷりもスゴイです。 たとえば、さ行の「世界忍者戦ジライヤ」の欄を見てみると、アホみたいにマイナーな挿入歌は全部入っているのに、なぜかオープニング・エンディングだけが載っていません。何かおかしいと思ってよく探すと、か行に「界忍者戦ジライヤ」なる欄があって、主題歌だけそこに載っていました。 他にも、「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の欄に「無敵王トライゼノン」の曲が紛れ込んでいるなど、あまりに堂々とした間違いがいっそ男らしいほどです。 あと、「光戦隊マスクマン」の曲のうち、なぜか「ショットボンバー全力集中」だけがアニメ欄に載っているなど、同じ番組の曲が特撮欄とアニメ欄に分散掲載されるのがやたら目立ちます。 ついでに、キン肉マンなどのシリーズ分けも基本的にあまり理解していない様子です。 個人的に謎なのは、「超力戦隊オーレンジャー」の欄に載っている「望郷三度笠」という演歌です。 オーレンジャーは劇中で流行歌を使用することが多く、安室奈美恵の「Body Feels Exit」(21話の巨大ロボのダンス)、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」(23話の水着ではしゃぐオーレンジャー)、trfの「Overnight Sensation」(45話の踊り狂う巨大ロボ)などが印象的でしたが、それらメジャー曲を無視して「望郷三度笠」だけにこだわる理由が謎です。 そもそも、本当に「望郷三度笠」がオーレンジャーで使われたのかちゆには思い出せないのですが、とりあえず「望郷三度笠」のCDの発売日は「オーレンジャー」の最終回の6年後でした。 あと、オーレンジャーといえば、悪の組織の名前は「バラノイア」といい、主題歌にも「勇気を燃やせば バラノイアなんて怖くない」という歌詞があります。 これをUGAで歌うと、歌詞が「パラノイアなんて怖くない」と表記されるのですが、いくらオーレンジャーでも妄想さんには勝てないと思います。 カラオケの映像 ところで、トランスフォーマーの「炎のオーバードライブ」を歌う場合……。 DAMでは、「走れ 走れ 走れ 闇を貫けスーパーソニック」という歌詞に合わせてくたびれたサラリーマンが歩道橋をトボトボ降りる映像が表示され、「ファイヤー! コンボイ! 赤い閃光ファイヤーフラッシュ!」のところはオープンカーでデートするカップルです。 JOYでは、最初から最後までストリートダンサーの皆さんがひたすら踊り狂うだけ。 UGAでは、「走れ 走れ 走れ 闇を貫けスーパーソニック」という歌詞に合わせて空飛ぶニンジンに乗ったウサギさんが飛び立っていました(その種のヤク中の幻覚みたいなサイケでファンタジーな映像が多いのがUGAの特長です)。 ……まあ、カラオケの映像なんかいちいち気にする方がアレですが、せっかくのアニソンなら、そのアニメの映像が流れると嬉しいです。 そんなわけで、カラオケでトランスフォーマーを歌うなら、コンボイが変形したり戦ったりする映像を見ながら歌ったり叫んだりできる、DAMの「太陽のtransform!!」がイチオシです。 ただし、せっかく映像が出るのにちょっと微妙……という場合もあります。 たとえば、ドラゴンボールの「めざせ天下一」をDAMで歌うと、1回目の天下一武道会がモチーフの曲なのに、なぜか2回目の天下一武道会の光景が流れます。しかも、映像ソースは第100話だけらしく、天津飯の四妖拳をメインに進行し、天津飯の気功砲で悟空が生死不明になったところで映像が終了します。 歌詞は「勝利は悟空なのかジャッキー・チュンなのか♪」なのに、映像はひたすら天津飯。映像制作者が全然分かっていないのか異常に天津飯を愛しているのかよく分かりません。 ちなみに、「CHA-LA HEAD-CHA-LA」もソースが第1話だけでイケてませんが、戦闘力5のゴミを瞬殺するラディッツ様の勇姿が見られるのが救いです。 ……ともあれ、この辺はとりあえずキリの良い話数をセレクトしているだけみたいです。 一方、DAMで仮面ライダー龍騎の「Revolution」を歌うと、第34話をソースにした映像が流れます。 第34話といえば、劇中で「Revolution」が使用された最初の回で、龍騎が初めて新形態に変身する場面で流れ出すこの曲が無茶苦茶カッコよかったところ。「Revolutionに第34話」というチョイスは非常に正しく、その変身シーンを映像の最初と最後に配置する構成も「分かっている」感じです。 JOYやUGAでは「Revolution」の映像は用意されていませんし、もし用意されてもオープニングと共通の映像を使い回すだけでしょう。 この辺に、必ず1曲ごとに専用の映像を用意するDAMの良さが発揮されています。 各機種の映像比較 「ラブひな」のオープニングは、DAM・JOY・UGAの3機種でアニメ映像が出ます。 事情は知りませんが、機種が違っても、同じ曲の映像ソースは共通の場合が多く、「ラブひな」の場合も、どの機種でも第1話の入浴シーンや第4話の東大に向かって手をのばす場面が流れます。 しかし、一番凝っているのはDAMで、その「東大に手をのばす場面」を歌詞の「手をのばして〜♪」に合わせたタイミングで配置したのは、たぶん意図的だと思います。 一方、UGAは、映像が曲よりも短くて途中で映像がループします。JOYの映像はループしませんが、DAMほどの編集意図は感じられません。 また、「キングゲイナー・オーバー!」の場合、DAMではアニメ映像が用意されていません。JOYでは映像が出ますが、途中でループする適当な映像で歌とアニメのタイミングが合っていません。 その点、UGAの映像なら、曲と同じタイミングで例の不思議な踊りが流れるので楽しいです。 「小公女セーラ」の場合、JOYはオープニング映像を中心にした無難な構成で、途中でループします。 DAMは、何を基準に選んだのか第42話のみをソースに構成。ミンチン先生の暴力で始まり、セーラがマッチ売りの少女になって終わります。 しかし、一番気合いが入っているのはUGAです。まず、誕生日のパーティー中、セーラが一瞬でプリンセスから一文無しに転落する場面がツカミ。続いて、ボロ着姿のセーラがコキ使われたりイジめられたりミンチン先生にビンタされてうつぶせにぶっ倒れたりと、ビシバシ悲惨な目にあっていきます。 最後はセーラが再び大金持ちになり、それを見たミンチン先生がドアップで驚愕して終了。小公女セーラの魅力(=他人の不幸)が凝縮された、傑作映像です。 そんなこんなで、どの機種の映像が良いかは、曲によりけりです。ただし、JOYは適当な映像が多いのが微妙。UGAはアニメ映像が出る曲の数が圧倒的に少ないのが致命的です。 その点、DAMは映像の出る曲数が多く、1曲ごとに専用映像を作っているので、一般に、アニメ映像に関してはDAMが一番だと言えます。 エロゲーの歌 昨年末、JOYとパセラが共同で、「カラオケ化されていない曲を歌えるようにする」企画を行いました。 投票で1位になった曲が配信されるという企画ですが、JOYの「リクエスト配信規定」や著作権の問題で入曲できない場合もあるとのことでした。 この時の説明によると、JOYの配信規定は、「不適切と判断される単語が入っている曲や音源が手に入らない曲」は配信できないという感じなのだそうです。 詳細は分かりませんが、いまだに「力石徹のテーマ」がJOYに配信されていない理由も、歌詞の「めくらの星」という単語が原因なのかも知れません(DAMは「×××の星」と伏せ字で対応、UGAは「盲目(めくら)の星」と表示)。 ともあれ、投票では、需要の割には配信されている曲が少ないエロゲー関係の歌に人気が集まり、「さくらんぼキッス」が1位になりました。 しかし、その後のパセラの発表によると、「ジョイサウンドさんもこちらを配信の方向で動いてくださっていたのですが、所属事務所からの使用許諾が現時点でいただけず、入曲を見送らざるを得なくなり」とのこと。結局「さくらんぼキッス」は配信されませんでした。 普通の曲なら、著作権の管理をJASRACに委託しているので、著作者に直接コンタクトをとらなくても、JASRAC経由で通信カラオケに配信できるそうです。 しかし、エロゲーの歌のほとんどはJASRACに管理を委託していないので、事務所などへの個別交渉が必要になり、「さくらんぼキッス」のような結果になることもあるようです。 委託していない理由はそれぞれだと思いますが、たとえば通信カラオケに関する権利だけをJASRACに委託したいと思っても、演奏権か録音権を委託しないといけないらしく、そうすると自分でライブをするにもJASRACの許諾が必要になったりするので、それがイヤなのかも知れません。 あと、JASRACが定めた「公表実績」(レコード会社の企画・製作で発売したCDを1000枚以上作ったなど)をクリアしていないと、JASRACが委託を受け付けてくれないらしいので、同人CDやネット配信の曲などは難しいようです。 もちろん、JASRACを経由しなければ、絶対に配信できないということではありません。 たとえば、去年の7月にJOYが「いちごGO!GO!」を配信しましたが、これはJASRACに管理を委託された曲ではないので、たぶん個別交渉の結果だと思われます。 あと有名な例は、JASRACに委託されていない「KANON」の主題歌がセガカラに配信されたケースです。これは雑誌「コンプティーク」の企画で、記事の内容を信じるなら、次のような経緯でした。 (1)コンプティークの編集者が、セガカラの担当者に会いに行って、オープニングの配信を頼む。 (2)「前向きに検討します。楽曲を聴いてカラオケになりそうな曲だったらその方向でいきましょう。審査にちょっとだけ時間を下さい」という返事をもらう。 (3)その2ヶ月後の号で、配信が決定したと報告される。 (4)半年後、オープニングが選曲される回数も多いということで、エンディングも配信される。 ただ、そうしてセガカラに配信されてから5年以上経ちますが、セガカラに続いてUGAやJOYが「KANON」の曲を配信する……ということはありませんでした。 何か他の理由があるのかも知れませんが、たぶん、JASRACを介さずに交渉するのは面倒だからメーカーの人があまりやりたがらないのではないかと思います。 ところが、先日、そんな「KANON」のオープニング・エンディングをDAMが配信しました。 DAMは、今年4月にも同じように「AIR」の主題歌などを配信するなどしており、今もっとも非JASRAC曲の配信に積極的なメーカーになっています。 ちなみに、5年前には戦隊のオープニングすら全部配信していなかったDAMも、今ではエンディングは当たり前に歌えて、「バイオロボの歌」や「輝け!フラッシュキング」といった挿入歌までフォローしている状況。UGAやJOYに続くナンバー3の地位を手にしており、「ジャスティパワー〜正義の剣〜」など、DAMでしか歌えない名曲もあります。 昨年6月のアニメ特集でも、一挙に80曲ほどアニソンを配信。「教えてせんせいさん」などの萌えソングや、JOYやUGAでは歌えない名曲「夢の狩人」を配信して話題になりました。 本題(今日のニュース) そんなDAMが先日、なぜか「ネットランナー」と共同企画を実施しました。 ネットランナーの先月号によると、「魂のこもった名曲、脳ミソのとろける迷曲がカラオケで歌えないなんて許せん!(中略)萌え燃えソングを救済する」とのことで、編集部と中川翔子さん・FICEさん・なるせひろのりさんなどの選者が選んだ100曲が、来年1月のDAMの「アキバ系萌えソング特集」で配信される予定なのだそうです。 例によって、「権利許諾の関係で全曲配信は難しい」という条件が付いていますが、いちおう「メイドさんロックロンロール」や「巫女みこナース・愛のテーマ」などが候補に上がっており、最近のDAMの奇行の数々(褒め言葉)を考えると、ちょっぴり期待できます。 ……でも、昨年のアニメ特集で配信済みの「教えてせんせいさん」をはじめ、現在すでにDAMで歌える歌を100曲中7曲も選んでいるのはどういう了見ですかネットランナー。 ついでに、すでにUGAやJOYやセガカラやLavcaに配信されている曲も多く、「カラオケで歌えないなんて許せん」と言うわりに今現在カラオケで歌える曲が4分の1ほどを占めているのもどうかと思います。 さて、実はその企画で、ちゆも「選者」の1人をさせて頂きました。 「さくらんぼキッス」の例もあり、実際にどれだけ配信されるかは分かりませんが、貴重な機会には間違いありません。 そこで、たとえば「奇跡の獣神」や「HONEY BEE」のような、未配信のオープニング・エンディングから優先して選んでいく方がオタク界の公共の福祉にかなうとは思ったのですが、結局、自分が歌いたい歌から選んでしまいました。私利私欲を優先してしまい、本当に申し訳ありません。 いちおうの説明責任として、ちゆが選んだ曲のリストと、どう思って選んだのかを書いておきます。 そんなこんなで、ネットアイドルちゆはDAMを応援しています。 |
平成17年10月12日 | 「メイドさんロックンロール」がカラオケに配信されるかも?(続き) | ||||||||||||
DAMとネットランナーの共同企画「アキバ系萌えソング特集」の選者として、次の曲を選びました。たぶんこのうちの何割かが来年1月にDAMに配信されるはずです。 「あぁ野球狂」(水島新司) 25年ほど前のレコード「水島新司の世界」(のちにCD化)に収録されていた、水島新司先生がみずから作詞し、みずから歌う怪曲です。 曲の出だしは「4番、ピッチャー、水島新司、背番号3」というアナウンスで始まり、最後は「草野球は永遠に不滅です」という台詞で締めるあたり、水島新司先生のミスター好きが伺えます。 「戦えドカベン 心のあぶさん」という感じに水島キャラの名前がゾロゾロ出てくるのが嬉しいところですが、「笑顔はいらない 自分のために 怒ってみせろ そうづら殿馬」「見てくれ火を吐く 金属バット 岩鬼も負ける ピッチャーゴロを」など、歌詞は基本的に意味不明。 しかし、「この日のために きたえてきた 腹筋 背筋 括約筋」のあたりはさすが先生です。 また、「戦いおわって 日が暮れる 泣くなよ俺の 鉄五郎」などと自分のキャラに語りかけてしまうあたり、四半世紀前にすでに現実と作品の境界を作者自らが踏み越える水島ファンタジーが炸裂していることが確認できます。 「不死蝶のライラ」(山形ユキオ、「銀河烈風バクシンガー」) 「銀河旋風ブライガー」「銀河烈風バクシンガー」「銀河疾風サスライガー」の3部作が、J9シリーズと呼ばれるアニメです。 その2作目、「バクシンガー」のオープニングは、「J9って知ってるかい? 昔、太陽系でイキに暴れ回ってたって言うぜ…」という渋い語りかけで始まるのが印象的な名曲ですが、ネットランナー編集部はJ9を知らなかったらしく、今回の記事では「バクシンガー」に特撮関係を示すマークが付いていました。 そんなわけで、知名度が低いせいか、いまだにカラオケには「サスライガー」のエンディングすら配信されていないJ9シリーズ。 しかし、関連曲はやたら名曲揃いで、この「不死蝶のライラ」もちゆが特に好きな一曲です。 普通、ヒロインキャラのイメージソングなら女性ボーカルが歌うところ、この番組は、なぜかしゃがれ声のダンディシャウトが魅力の男前歌手・山形ユキオ様を起用。 まず、
……という、意味不明のコーラス「グッフィーリング!」がイカしてます。 そして、サビは「ライラ ライラ ライラ ライラ ライラ ライーラ ライララ おお ライラ おおお ライーラ♪」とライラの大連呼。 曲全体で見ても歌詞の30%以上が「ライラ」ですが、それをしゃくれたり唸ったりしながら魂を込めて歌い切るユキオ様がスゴいです。 「愛のライディング・マシーン」(山形ユキオ、「銀河烈風バクシンガー」) 「不死蝶のライラ」と同じく、山形ユキオ様による「バクシンガー」の曲。 「JASRACに著作権の管理が委託されており、CDも出ていて、まだカラオケに配信されていない名曲」ということで、わりと自信を持って推薦できる一曲です。 まず、出だしの「ウッフフ ウフフ ウフフ ウフフ♪」からして、男気があふれすぎて「ウッフフ」が「ウッウウ」にしか聞こえません。 続けざまに「ゲット! ゲット! ゲット!」「バルル! バルル! バル!」とグレートに歌い上げてから「俺が何をしようと 勝手だろう〜♪」と言われては、聴く方はグウの音も出ません。 そして、 「お前 俺のものさ バルバラ〜♪ いゅえぉ!」と、ユキオ様の必殺シャウト「いゅえぉ」も炸裂。 その後も、「ウッフ ウッフッフ♪ つらい事は 忘れるぜ バルルル♪ ウフフフフ♪ バルル バルル バル バルルラ♪ これが俺のやり方さ♪」と、ひたすらイキに暴れ続けるユキオ様でした。 「ビリー・ザ・ショット」(増田直美、「銀河烈風バクシンガー」) ヒロインの歌を山形ユキオ様に担当させた「バクシンガー」ですが、ヒーローのイメージソングには女性歌手の増田直美さんを起用。 この増田直美さんがまた、ユキオ様に負けないパワフル・ボイスの持ち主で、エンディングの「アステロイド・ブルース」のイナセな歌いこなしっぷりもタダゴトではありませんが、この『ビリー・ザ・ショット』も凄まじい曲です。 特に、クライマックスの「イェスイッティッズ!」4連発でグングン盛り上げていき、トドメに「永遠の星ィィーーーッ!」とビリビリうなって締めるあたり、この人女だけどチンチンついてるんじゃないかと思わせます。 「マイ・ソウル・ジャーニー」(増田直美、「銀河烈風バクシンガー」) 同じく、増田直美さんの「バクシンガー」ソング。 ソウルの放出量は「ビリー・ザ・ショット」以上で、ついでにカラオケで素人が歌ったら玉砕するだろう確率も「ビリー・ザ・ショット」以上の素晴らしい曲です。 ところで、DAMに現在配信されている歌が実際どのくらい歌われているのかは、採点機能の「○人中×位」という母数の伸び方から、ある程度推測できます。 たとえば、「テニスの王子様」の人気キャラ・「リズムにのるぜ」が口癖の神尾くんが歌うキャラソンは、「目覚めろ今こそリズムにのるぜ♪」「飛び散る野望にリズムにのるぜ♪」といったCOOLな歌詞が魅力の曲です。 それが最近1年で歌われた回数は、採点機能の結果だけで判断すると、だいたい井上陽水の「傘がない」と同じくらいのようです。仮にこれを1テニスとします。 この単位で考えると、たとえば「CHA-LA HEAD-CHA-LA」は35テニス、「あしたのジョー」は13テニス、「ガオレンジャー吼えろ!!」は3テニス、「勇者王誕生!」は2テニスとなります。 ついでに、「勝利者たちの挽歌」や「キングゲイナー・オーバー!」が0.5テニス。「炎の転校生」や「Revolution」が0.3テニスと、かなりの名曲アニソンが「リズムにのるぜ♪」よりも歌われていないという結果になりますが、たぶんマイナーなアニソンを歌うような人はそもそもDAMに行かないし、採点を入れたりもしないのだと思うことにしておきます。 話を「バクシンガー」に戻しますと、「J9って知ってるかい?」で始まるオープニングが0.15テニス、増田直美さんが歌うエンディング「アステロイド・ブルース」が0.07テニスくらいです。 エンディングで0.07テニスなら、挿入歌なんかほとんど歌う人がいないんじゃないかと思うかも知れませんが、他の機種で歌える人気ソングを補強するよりもここでしか歌えないというマイナー名曲を増やす方が「オタク」層の集客には効果的なのではないかと思います。 ……と、思わずDAMの中の人に向かって釈明してしまうくらい知名度的に微妙な「バクシンガー」ですが、むしろ本音はJ9を全曲選びたいのを我慢したくらいです。 「遅れて来た勇者たち」(野澤恵、「緑山高校甲子園編」) 「カラオケで歌えない名曲」といえば、ちゆが真っ先に思いつくのがこの歌です。 別に「緑山高校」などの固有名詞も出てきませんし、このアニメのために作られた曲という感じもしないという点で「アニソン」としては微妙なのですが、「すごいよ!!マサルさん」のオープニングのペニシリンみたいなもので、全然関係ないようで不思議とマッチしています。 サビの「奇蹟起こせ戦場に 遅れた勇者たち 叶えるのさ だれもが望んでいた夢を」など、元気が出る感じで好きです。 ……と、普通に好きな歌はどう褒めていいのか分からないちゆでした。 「戦うために生まれた戦士」(影山ヒロノブ、「ウルトラマンVS仮面ライダー」) ウルトラマンと仮面ライダーが共闘する映像を含むビデオ「ウルトラマンVS仮面ライダー」のエンディングに流れた歌です。 まず、一曲の中に「ウルトラマン」と「仮面ライダー」の両方のフレーズが出てくるのが貴重。「かけがえのない地球人にロマンをくれたウルトラマン♪」「遥かな夢と誇りを守る仮面ライダー♪」と並ぶだけでワクワクしてきます。 歌い手は、ウルトラマンと仮面ライダーの間をとったのか、戦隊の主題歌を数多く担当した影山ヒロノブさん。影山テイストたっぷりに歌い上げたため、曲だけ聞くとライダーやウルトラマンというより戦隊ソングの雰囲気ですが、それがまた一曲に戦隊・ライダー・ウルトラマンのエッセンスが収まったようでもあります。 影山ヒロノブさんのカラオケ未配信曲といえば、「悪にィ上ゥ下の区別なしィ」と言ってみたい「サムライガンマン斬ザ・ザーン」なども本当に捨てがたかったのですが、ちゆが歌いたい順番で選びました。申し訳ありません。 「勇者王誕生!-完璧絶叫(パーフェクトぜっきょう)ヴァージョン-」(遠藤正明&GGG少女歌激部隊、「勇者王ガオガイガーFINAL」) 「勇者王誕生!」のバリエーションの1つ。 遠藤正明さんが「ガガガ♪ガガガ♪」と歌う声をかき消すように、声優陣と監督がひたすら「光になれぇぇぇぇぇぇ!!」「全部やっつけちゃえっ!」「これが勝利の鍵だッ!」「勇者なら歌えぇぇぇっ!!」などと叫び続けます。 つい最近、UGAが「勇者王誕生!-集大成神話ヴァージョン-」を配信したこともあり、今回の機会ではなくても、将来的に配信される可能性はあるかも知れません。 ただ、超人テーマソングを全曲配信した時ですら、「私はその昔、ミソラーメンだった」「なぜかオラわけもなく いなり寿司が好きなんだ」などのバカ台詞は歌詞表示しなかったUGA。やたら歌詞カードに忠実なので、もしもこの曲を配信しても歌詞表示が遠藤パートオンリーになる可能性が高いです。 超人テーマソングでは、JOYの「テキサスブロンコ」でも台詞は表示されず、唯一「悲しみのベアー・クロー」をウォーズマンの鬱トーク付きで配信したのがDAMでした。 このことからも、「完璧絶叫ヴァージョン」の歌詞表示付き配信にはDAMがもっとも期待できます。 あと、UGAは、まったく何の説明もなく「勇者王誕生!-神話ヴァージョン-」を1コーラスだけの形で配信しており、知らずに歌うといきなり終了されて驚きます。 どれが通常バージョンなのか素人目には分からない「無限のリヴァイアス」ならまだしも、ガオガイガーで一体何を勘違いしたのか謎です。 「オレの青春」(倉田てつを、「仮面ライダーBLACK」) 「仮面ライダーBLACK」「RX」にはカラオケ未配信の名曲が多く、「めりこめ! めりこめ! RXキィィック!」と宮内タカユキ様が熱唱する「戦場のライダーRX」なども非常に捨てがたいのですが、1曲だけ選ぶならやっぱり倉田てつをが歌いたいという結論になってしまいました。申し訳ありません。 そんなわけで、仮面ライダーBLACKを演じる役者・倉田てつをさん本人が歌った「オレの青春」。 オープニングも歌っておられる倉田てつをさんですが、「オレの青春」の方がエフェクトなどのゴマかしが少なく、より生に近いピュアな倉田ボイスの破壊力が堪能できます。 特に、クライマックスの「青春わぁ戦うーこぉーとーとぉ、見ぃつけたりい♪」のコクのある音撃っぷりは見逃せません。 劇場版の最後では、倉田てつをさんが突然歌い出すだけでもビックリしますが、眉間にすっげえシワを寄せて風で髪の毛をバサバサさせながら歌う姿は超キマってるのに歌がソレなのが、もうすごい世界でした。 「RX」に移行すると、オープニングも宮内タカユキ様に変わってしまい、さすがに反省したのかと思いきや、懲りずに「黒い勇者」を歌い出す倉田てつをさん。 その「黒い勇者」がまた、これでもかとエフェクトやコーラスで誤魔化しまくっていたのが何とも趣があることですよ。 「ウルフハリケーン」(古谷徹、「ドラゴンボール」) カラオケで歌える「ドラゴンボール」関係の曲は多く、UGAでは、界王様の「シャレれば命の泉わくわく!!2」や「ベジータ様のお料理地獄!!」などが歌えます。 DAMも、昨年9月にどんな判断基準だったのか謎ですが野沢雅子さんの「孫悟空ソング」を配信しており、今のところDAMでしか歌えない曲となっています。 そんな中、なかなか配信されないのがヤムチャの歌「ウルフハリケーン」です。 「俺は荒野のナ〜イ〜ス〜ガ〜イ♪ ヤムチャさっ」と、古谷徹ボイスで囁いてくれるのが実にヤムチャで、間奏の台詞「ウッ! ハッ! ウッ! ハッ! 狼牙風風拳!!」もイカしてます。 正直、今回の機会ではなくてもそのうち配信されそうな曲だと思いますが、件のパセラの投票でも上位に入っておりましたし、ちゆの他にも歌いたい人が多いだろうということで、あえて選びました。微妙な選択で、申し訳ありません。 あと、「ドラゴンボール」関係では、「レッドリボンアーミー」や「燃えろ!ドラゴン・ソルジャーズ」などが歌いたくて悩みました。 (「燃えろ!ドラゴン・ソルジャーズ」は、「闘将!!拉麺男」の織田純一郎さんが熱唱するドラゴンソング。「悟飯をビシ!ビシ!鍛え抜くのさ ピィィッコロ大魔王♪」などの歌詞が楽しく、「クリリン♪ ブルマ♪ 探せドラゴンボール♪」とクリリンがブルマと同格のボール集め要員にカウントされているのもポイントが高いです) 「いくぜ!イッキマン」(樋浦一帆、「剛Q超児イッキマン」) 「六神合体ゴッドマーズ」のオープニング・エンディングで有名な樋浦一帆さんが歌った、「剛Q超児イッキマン」の主題歌。 「間抜けな顔の セカンド野郎 ベロベロバーして からかいすぎて タッチされたよ♪」という失態を演じながら、「イヤハヤ ご・め・ん! ドンマイ ドンマイ♪ 失敗するたびに勇気がわくぜ♪」と軽く流してしまう能天気ヒーローっぷりがステキです。 いくら番組の人気がなかったとはいえ、このくらいのオープニングが未配信な例はそれほど多くないのですが、実はこの曲はCDに収録されたことがありません。 カラオケメーカーは基本的に音源が手に入らない曲は配信しないようなので、JASRACに委託された曲とはいえ、配信されない可能性がけっこう高いと思われます。 同じような立場の曲では、「快傑ゾロ」のオープニングも本当に捨てがたかったのですが、そちらはいちおうライブアルバムに収録されており、遠藤正明さんの曲なら将来的に何とかなる可能性が比較的高いかもということで、優先順位を下げました。申し訳ありません。 「ワンダーモモ」(TAKA&まさごろ、「ワンダーモモ」) ナムコのアーケードゲーム「ワンダーモモ」のイメージソングです。 最近、桃井はるこさんが同じ曲の歌詞を変えた「ワンダーモモーイ」を歌いましたが、やっぱりこの原曲が一番だと思います。 出だしは、「すてきな夢見た おひるねタイム♪」とゆるゆるのロリ声で脳天気な歌詞を展開しますが、途中で「変身」して、「ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥァァァァァァァァァィヤッタァァアアアアアア!!」と絶叫。 えらい男前な女性ボーカルに切り替わり、「息の根止める」とか「破壊しつくす」とか、物騒な歌詞をヘビメタ調で歌い始めます。性格も男前で、「迫りくる敵の目に かすかなためらい♪ それじゃNO GOOD! もうすでに 勝負はついてる♪」という感じにためらっている敵をためらいなくブチ殺していきます。 戦闘シーンが終わると、再びまったりロリボイスに戻り、「お部屋に戻れば疲労の極致♪ そのままベッドにバタンQ♪ 正義の味方 楽じゃないね シップ貼ろうかな」と、のんびりかわいく歌いますが、そこで再びメタル調になって「全滅させるゥ わたしィィイイイーー!!」。 最後は、「青い星の世界は 敵も味方もなくて 愛し合って生きて行ける」と、ちょっとイイ感じに締めますが、「敵も味方もない」としたらこの人が敵を全滅させたからではないかという気もします。 ただ、ナムコはなぜか基本的に著作権の管理をJASRACに委託しない方針なので、実際に配信できる可能性はエロゲーの歌よりちょっと高いくらいだと思います。 初出のCDが音楽情報サービスネットワークに「モンダーモモ」で登録されている辺りにも、そこはかとないやる気のなさを感じます。 「虎のプライド」(串田アキラ、とらのあな) ソフマップに「ハローソフマップワールド」があるように、エロエロでヌルヌルな同人誌がたくさん売っている秋葉原のお店・とらのあなには「虎のプライド」という曲があります。 歌い手には、数々の熱いヒーローソングを歌い上げた串田アキラ様を起用。 現実のお店のイメージをぶっちぎって、「闇を恐れず 愛を信じてェ! 正義のため 共に戦うゥ! 夢を守る絆はー と・ら・の・あなァァァアアアーーー!!」と無茶苦茶カッコよく歌い上げます。 これもJASRACに管理を委託していない曲ですが、「串田アキラBEST」などのCD音源が存在する分、配信できる可能性はエロゲーの歌よりはちょっぴり高いかも知れません。 あと、JOYに「プリマハム デカレンジャーソーセージ CMソング」が配信されたくらいですから、串田アキラさんの「富士サファリパーク CMソング」も選択肢に入り得ると思いましたが、やっぱりカラオケで歌うには短すぎるということで避けました。 「肉色ディップスイッチ」(渡瀬まみ、「囚われのアイドル 渡瀬まみ」) 昔、「メガストア ギミックス」という雑誌がありました。 付録のCD−ROMがウリで、潰れたエロゲー会社の社員一同が最後に秋葉原を練り歩く動画とか、実物大の顔射用ピンナップ(それっぽい表情の女の子の顔のドアップのイラスト)が収録されていました。 印象的だったのは、9歳と10歳のチャイドルユニット・crybabyが表紙になった号です。 二次元美少女とエロゲーが大好きな変態オタクさんしか買わない雑誌に、9歳と10歳がキャンディーをペロペロ舐めている写真が載っているという状況が微妙。 そこから1枚ページをめくるだけで女性が裸に首輪で足蹴にされている広告ですし、なんだか赤いランドセルを背負って無邪気に秋葉原を歩く小学生を見かけた時のような不安な気分になりました。 まあ、そんな心配をよそに、その後も9歳の方は順調に芸能活動をこなしていき、6年後には「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ」の主役を張るなど、今でも全然元気です。……10歳の方はどこへ行ったのか知りませんけど。 ともあれ、そんな雑誌の付録CD−ROM用に作られたのが「肉色ディップスイッチ」です。 「ノーズプレイで豚鼻にされて排便姿を晒す恥辱に陶酔の〜♪ 超変態アナル開発済み26歳スタイリストはウンチ食い〜♪」などの変態丸出しの歌詞を可愛らしい落ち着いた声で淡々と歌うことで、えもいわれぬ独特の宇宙が広がっています。 歌手については、「囚われのアイドル 渡瀬まみ」(単行本の帯の文句が「アイドルって やっぱりこんなことされてるんだ」だったエロ小説)の主人公「渡瀬まみ」の名義ですが、曲自体は、特にキャラクターを意識せずに作っているようです。たぶん、これ以前に渡瀬まみの曲として作られた「100万のロマンス」と同じ人が歌っているという以上の意味はないと思います。 また、「メガストア ギミックス」といえば、ICEの広報の岡田愛さんが「ひとつ、1人で自慰行為♪ ふたつ、フルチン マスかいて♪ みっつ、みじめな20半ば♪」と熱唱する「ダメ人間かぞえ唄」なども良作ですが、やはり「肉色ディップスイッチ」の素晴らしさは突出しており、たぶん神が降りた瞬間だったのだろうと思います。 「中華王 先行者」(じょに〜・くらど〜る) 昔、侍魂さんの紹介テキストによって、ネット上で人気になった中国のロボット・先行者。それをモチーフに作られた曲が、「中華王 先行者」です(ダウンロード先)。 投げやりに接着された目を「汚れのないその瞳」、夏休みの工作みたいな骨組みの体を「鋼のボディ」、単なる赤いペイントにしか見えない心臓部を「人の心 胸に秘め」という具合に、本物のへっぽこな要素をすべてヒーローっぽい要素に変換。 “哀愁を漂わせた正義のロボット”のイメージをでっち上げてしまい、「大地のパワー吸収し 内燃機関に火を点けろ♪」「今こそ正義を貫け! 中華大キャノンンンーーーッ!!」と、熱く歌い上げます。 「任意ラヂヲ OpenningTheme Full Version」(さくら&ねここ、「任意ラヂヲ」) 一世を風靡したデスクトップアクセサリー「伺か」をイメージした曲です(「伺か」解説サイトはこちら。個人的には巨乳13歳の陽子ちゃんがオススメです)。 デスクトップに居を構える美少女の視点からの歌詞で、「いつも見慣れたダメな壁紙 お母さんが泣いていたよ」といったキツイ面もありますが、「明日はでっかい太陽が昇るよ!」と元気づけてくれたりもします。 このソフトをめぐった色々な出来事を思い出すと、「悲しい過去さえ力にして 涙はアタシに似合わないから」「さくらはここだよ ご主人様 つないだこの手を いつまでも はなさず」という歌詞は感動的に響きます。 「悲しみのNIFTY-Serve」(Back-Uppers) ネット恋愛はインターネットに限ったものではなく、ニフティのパソコン通信でも、「大堀&フリージア・愛の伝説」や「オタクアミーゴス会議室・オタクライター人格崩壊事件」など、色々なことがありました。 さて、10年ほど前に、パソコン通信での恋愛をテーマに作られ、局所的に人気を博した伝説の曲が「悲しみのNIFTY−Serve」です。 「夢はモデムに託すもの」「ハードディスクは愛のログだらけ」「2人を繋いでる赤いモジュラーケーブル」など、ネット恋愛ならではのポエミックな歌詞が魅力です(数々の実例によって、人はネット恋愛をすると掲示板にポエムを書きつづるということが判明しております)。 「スラユー」「課金払いきれずに」など、当時を思い出させるフレーズも多く、今から見るとある種のなつメロにもなっています。 「ハイエンドオタク」(天誅) 昔、インディーズバンドの天誅さんが歌って話題になった曲が「ハイエンドオタク」です(試聴)。 「耳長族やら アンドロイドやら インベーダーやら 魔法使い♪ いろんな種族がいっぱいいるけど 普通の女はひとりもいない♪ ピンクや緑はいっぱいるけど 茶髪にメッシュはひとりもいない♪」という感じに、オタクの生態や習性について歌います。 最近発表された「ハイエンドオタク・マニアックス」の方が現状に即した内容になっていますが、個人的には、発表当時の空気の中にあってこその「ハイエオンドオタク」だと思いますので、旧バージョンの方を選びました。 「spiral destiny」(空野星子、「ドリル少女スパイラルなみ」) ヒーロー系の熱い歌詞とメロディを、かわいかっこいいアニメ声で歌い上げる名曲です。 「銀の螺旋に想いを込めて、唸れ正義の大回転!!」の口上で始まり、「ドリル・アーム!!」「スパイラル・ドライバー!!」と、武器や技の名前をシャウト。 曲の最後は「この物語は 右手にドリルを装着した少女の戦いを描いた 愛と勇気の物語である」というナレーション。マイトガインで始まってガオガイガーで締めるという勇者イズムが素晴らしいです。 「自由を手にする手を 手に入れるため 進め!」とやたら「手」を並べてみたり、「闘って 傷ついて 失って その果てに 意味なんて イチかバチかで いいから」と日本語の意味は分からないけど言いたいことは魂で伝わってくる感覚も好きです。 熱いエロゲーソングとしては串田アキラ様を起用した「フーリガン」なども素敵ですが、エロゲーソングの枠の中で魅せてくれた燃えソングとしては、これが一番だとちゆは思います。 ちなみに、ゲームの方はやたら単調な作業を繰り返さないといけないのがツラいですが、それでもドリルで戦っているだけで何となく楽しいのはズルいと思いました。 あと、ラスボスが倒れる際の台詞が「だから…ドリルは外せと…言った…のに……」だったり、終盤の展開は盛り上がります。 「同じドリルでも、そっちは1本、こっちは2本!! 最初から勝負は決まっていたのよ!!」 「ドリルの数が多ければいいって訳ではない事、教えてあげます!!」「私のドリルには、御主人様の愛がこもっている!! 銀の螺旋に愛を込めてっ!! 今、必殺の…!! ラブラブ・ドライバァーーーーーッ!!」 ……ただ、メーカーのエヴォリューションが消滅した現在、エロゲーの歌の中でも特にカラオケ配信が難しそうな一曲です。 空野星子さんに関する最近の話題としては、2chのAIL総合スレッド5の439がAILのリバ原あきさんご本人の発言だったということで、「脅迫」の珠美の声優・春野桜さんも同一人物だったらしいことが分かりました。 そういえば、「スパイラル〜推理の絆〜」の原作者の城平京先生は、「スパイラル完全解説本」の「『スパイラル』というタイトルは担当編集者が勝手につけたもので意味は自分も知らない」という話の中で、「うなれ推理の大回転!」というギャグを飛ばしておられました。 ガンガンNETの外伝小説に右手にドリルを装着する話もありましたし、城平京先生も「スパイラルなみ」が大好きに違いありません! 「メイドさんロックンロール」(南ピル子、「MAID iN HEAVEN」) PILのエロゲー「MAID iN HEAVEN」の主題歌。南泌流夫さんが作詞作曲して、南ピル子さんが歌う、変態ソングを代表する名曲です。 以前のちゆニュースでも紹介させて頂きましたが、「フェラチオ? オッケェイ!」「アナルセックス? カモォ〜ン!」とう感じの頭のおかしい歌詞を、キチガイじみたハイテンションで心の底から嬉しそうに歌いあげる南ピル子さんが素敵です。 なお、南ピル子さんに関しては、プロフィールは非公開で「正体は南泌流夫だけが知っている」ということになっておりますが、これほど見事に変態ソングを歌い上げられる人間が地球上に他に存在するハズもなく、声だけでバレバレだと思いました。 「メイドさんブギー」(南ピル子、「MAID iN HEAVEN〜生乳版」) バカを極めたと思われた「メイドさんロックンロール」から、さらに変態のアクセルを踏み込んだ驚異の一曲。 冒頭から、
……という正気ではない歌詞ですが、それをイカれた陽気さで歌い抜ける南ピル子さんが凄すぎます。 「ブギぃー!」「ブギぃー!」と連呼する声もなぜか無茶苦茶楽しそうで、人間が幸せになるのに理屈はいらないんだと教えられます。 「セックスフレンドビートパンク」(ダイナマイト亜美、「SEXFRIEND」) 「メイドさん」シリーズと同じく、南ピル子さんが歌うPILのエロゲーソング。 南ピル子さんの発狂したボーカルは相変わらずで、聞いているだけでパッパラパーになって幸せ気分で街中を駆け抜けていくような爽快な気分になれます。 なお、この辺りの曲は、カラオケ配信に関して権利以前の問題があるような気もしますが、DAMにはすでに「ピエールとカトリーヌ」も配信されておりますし、なせばなると思います。 「せいしをかけろ」(水子一郎、「絶滅キング」) 「メイドさん」シリーズの南泌流夫さんが作詞した、男性ボーカルの曲。 歌うのは水木一郎さんならぬ水子一郎さんということで、今回唯一歌手の名前が「不適切な単語」と見なされるのではないかと心配になりました。 曲は、熱いヒーローソングのテイストを、男のエロゲーソングに取り入れたもの。 たとえば、「ズン! ズン! 奥まで突っ込め! ズババババーン!」「ギュン! ギュン! 締め付けてくる♪ ブロロロロ!」といった部分は、「ぼくらのバロム1」の「やっつけるんだ ズババババーン!」「バロムクロスは ブロロロロ!」などを彷彿とさせます。 もちろん擬音だけの話ではなく、「優しさばかりが愛じゃない 燃える怒りが欲しいだろう! 男ならかけろ! せいしをかけろ!」などの部分は、そのまま普通のヒーローアニメの主題歌にできそうですらあります。 「せいし」がひらがな表記なのもカラオケ向けです。 「秘蹟」(Hiroe、「学園ソドム」アニメ版) 「学園ソドム」のOVA版のエンディングに流れた曲です。 ビデオは、頭のおかしい先生が爆弾片手に教室で暴れ出して、女生徒のおっぱいに針を刺しまくったり、女教師から搾った母乳をクラスの男子全員で仲良く回し飲みしたりするお話でしたが、その主題歌は、サビの「聖なる我が愛を見よ!」など妙に神々しい感じです。 ただ、今回選んだ曲の中でも最も情報が少なく、音源らしい音源が存在しないこともあって、配信は難しいかも知れません。 あと、学園ソドムといえば、「文化人気取りのエロゲーム屋のくだらない寝言を さも立派そうに能なしライターがヨイショする♪」「乳出せ ケツ出せ マンコ出せ♪」という南泌流夫様の熱い説教が飛び出す「学園ソドム校歌」も絶品ですが、そちらはどちらかというとギターを持って弾き語りたい曲なので、カラオケ向けだと思う「秘蹟」を選びました。申し訳ありません。 「見つめて☆新選組 フルコーラスVer」(長崎みなみ、「行殺新選組」) ライアーソフトのエロゲー「行殺新選組」の主題歌。 元々は、 元の曲では、翠川優樹さんの頭のネジの飛ばしっぷりが素晴らしく、「情け〜は無用のぉ〜新選組ぃ〜〜〜〜ぃ〜〜〜〜♪」の辺りの脳天から放出される波動のような歌声は、本当に幕末の京都から宇宙に舞い上がるようでした。 新バージョンの長崎みなみさんには、正直、最初は違和感がありましたが、50回くらい聞いたら物凄く良い歌に聞こえるようになりました。その辺が長崎みなみさんの妖力だと思います。ちなみに、「切腹よぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぃやッ!」と、最後に変な表現が入るのが長崎流。 また、ライアーソフトの歌では「ぶるま〜ずへようこそ☆」も選ぼうとしたところ、その時点ですでにFICEさんが選曲済みでした。 あと、「ブルマーピカドン!」「くいっとな!」と叫べるのが嬉しい「ぶるまー2000のうた」も捨てがたかったのですが、あまりカラオケ向けではないという点で優先順位を下げました。申し訳ありません。 「satirize」(宮崎麻芽、「螺旋回廊2」) rufのエロゲー「螺旋回廊」のタイトル画面は、ほとんど文字だけのシンプルな画面に「赤鼻のトナカイ」のメロディが流れるだけの、地味なものでした。 しかし、ゲームを進めるうちに、その単なる「赤鼻のトナカイ」が段々と恐ろしい曲に聞こえるようになっていき、プレイ後は「赤鼻のトナカイ」を聞くだけで気分が悪くなったという人がいるほど。 既成の曲をエロゲーの世界に取り込んでしまうという方法で、日常が非日常に浸食されていくという点もゲーム自体のサイコホラーな内容と重なっており、見事でした。 「螺旋回廊2」では、そんな前作の変化球っぷりから一転。音楽集団「I’ve」に発注して、ゲームに合わせた主題歌を作るという方針になりましたが、その正攻法でも成功しております。 「I’ve」は、泣けるゲームには感動的な主題歌を、おバカな萌えゲーには電波系ソングを、鬼畜ゲームには陰惨だけど聞かせる歌を、ゲームのイメージに忠実に作ることで定評があります。 そして、感動系では「鳥の詩」、萌え系では「さくらんぼキッス」が知られていますが、鬼畜系での代表的な曲が、この「satirize」です。 「メイドさんロックンロール」が陽気に狂った痴女の歌なら、こちらはマイナスに狂った壊れかけの女性の歌で、「螺旋回廊」のサイコな世界観を見事に表現。 「たった今選んだ答えが 正しいかどうかなんて悩んで」あたりの歌詞も、ゲーム的な要素を自然に主題の中に組み込んでいていい感じです。 ただ、音源の問題や、結局これ一曲しか歌っていない宮崎麻芽さんって何者だったのかよく分からない点など、配信できる可能性は高くないかも知れません。 あと、「I’ve」関係の曲では、「屋上にそろえた白い上履き♪ 空から降る 歪んだ肉細工♪」「私は放物線 ただひとつの放物線♪ そして 無にもなれずに無明を彷徨う歪んだ肉細工♪」といったノリがスゴい狂気ソングの名作「さよならを教えて」も捨てがたかったのですが、あまりカラオケに向いてない曲なので優先順位を下げました。申し訳ありません。 「Vampire」(華憐、「MinDeaD BlooD(マインデッドブラッド)」) ちゆにとって20世紀で一番のエロゲーは「学園ソドム」でしたが、今のところ21世紀で一番なのがBlack Cycの「MinDeaD BlooD」です。 かの梶原一騎先生は「新カラテ地獄変」の中で、「この世で何が面白いといって、拷問した側とされた側の立場が逆転するほど愉快なことはない」と仰いましたが、このゲームはその愉快さがよく分かる内容。 最近の拷問系エロゲーでは「尋問姦」も良作ですが、さんざん万力で体を潰したり、スパイク付きサンダルで腹を蹴りまくったりしても相手は根性で耐えて、最後は自白剤で一発という展開でした。 その辺、「MinDeaD BlooD」は、どんなに誇り高い人間でも拷問で乳首をちぎられたりしたら敬語で謝るという梶原一騎な世界観なので安心です。 さて、「Vampire」は、そんなゲームの主題歌(デモ映像のダウンロード先)。メタル系の曲を可憐で妖しいロリ声で歌うのが、エロゲーの主題歌らしくてオタク好きのする感じだと思います。 もちろんJASRACに著作権の管理を委託されていませんが、GWAVEへの収録などがあったぶん、エロゲーの歌の中では比較的配信できる可能性が高い方かも知れません。 「毎日ご奉仕」(神村ひな、「あうあう」) SILVERのエロゲー「あうあう」の主題歌です。 「あうあう」は、登場する女性キャラが1人だけで、シナリオも完全な一本道。数時間ですべて終了するという定価7800円が詐欺のような薄っぺらさでしたが、文章のバカさはお気に入りです。 女の子のしゃべり方は、常に「はわう。今度こそ三度目の正直者が走って調子に波乗りジョニー雷電になりすぎたのです」という感じ。主人公も、エロゲーらしいバカ丸出しの性格で好感が持てます。 エロシーンも、女の子がフェラチオしながら、「みるみるうちに大きくなっていきますのですね。なんだか夏休みに朝顔の観察日記をつける小学生のような気分になってきました。すくすくと伸びやかにたくましく育てるこつは、水と愛情をたっぷりあげることらしいのですよ。というわけでお水をあげましょう」とか言いつつ唾液をなすりつけてくるノリだったりして、コレで興奮できる人は変態だと思います。 主題歌は、そんなゲームの内容を凝縮したポジティブバカっ娘の幸せ脳天気ソングで、カラオケで楽しく歌えそうなので選びました。 メーカーのサイトで曲とデモ動画がダウンロードできますが、デモ動画はアニメの安っぽさに引くかも知れないので、曲だけダウンロードして単体で聞く方がオススメです。 あと、SILVER関係では、石原慎一様を起用した「重装皇女メタルプリンセスの歌」も本当に捨てがたかったのですが、石原慎一様が歌いたければ「バビル/孤独のモニュメント」や「タックル!ターボラガー」などの名曲が配信されているということで、そういった代わりのない「毎日ご奉仕」の優先順位を高くしました。申し訳ありません。 「ハラタマ・キヨタマ」(大野まりな、「巫女〜みにょっ!〜」) TakeOutのエロゲー「巫女〜みにょっ!〜」の主題歌です(デモムービーのダウンロード先)。 Aメロは早口言葉、Bメロは演歌調、Cメロは普通の萌えソングという構成で、カラオケで歌って楽しそうな曲ということで選びました。 ただ、この曲は大野まりなさんのアルバム「まりなりなぁ!」に収録されたのですが、歌詞カードを見ると「メーカー様の意向により歌詞非公開」となっていました。 せっかくカラオケバージョンまで収録されているのに歌詞が載っていないという理不尽さで、それを見る限りでは、カラオケへの配信も難しいかも知れません。 「The 十本刀」(アニメタル、「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」) ちゆが「るろうに剣心」で一番好きなキャラクターは、京都編のボス・志々雄真実の部下の「十本刀」の1人だった“百識”の方治です。 普通、「悪役側組織の幹部で、戦闘能力が低くて頭脳だけで働くタイプ」といえば、だいたい小物で卑怯で味方からも蔑まれて死ぬような役回りと決まっています。 ところが、“百識”の方治は男の魂の持ち主。己の信念に殉じる覚悟も完了しており、頭でっかちで大して戦力にならないにも関わらず、ボスの志々雄真実から信頼され、共に道を行く仲間として扱われているのです。 これは、ウラナリのガリ勉のメガネくんでありながら愛のために不良に命がけのセメント・マッチを申し込む根性を持つ岩清水くんのような驚きでした。 そんな“百識”の方治は、自分で自分の生爪を6枚いっぺんにはがす場面などの見せ場も多く、志々雄真実に従えられて地獄の国盗りにドクロの山を越えていくラストシーンもカッコよすぎでした。 ただ、ネットで「百識の方治」で検索しても、「十本刀をお題に山手線ゲームをしたら、百識の方治が出てこなかった」とか、そんな話ばかりなのが不憫です。 たぶん美形ならもっと人気が出ただろうところ、ツラがジャイアントロボそっくりだったのが原因と思われます(ただし、この顔は作者曰く「自信作」らしく、ちゆも脇役のツラとして素晴らしい造形だと思います)。 ともあれ、「The 十本刀」は、そんな「十本刀」のイメージソングです。 “百識”の方治の名台詞「強し!!! 強し強し強し強し強し強し強し!!」をはじめ、“破軍(乙)”の不二の涙の絶叫「おおおおおおおおおおおおお」などを叫ぶことができる、十本刀ファンなら歌って楽しい曲です。 ちなみに、UGAの歌本で「るろ剣」関係の曲を探すと、「るろうに剣心」の欄にオープニング・エンディング、「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の欄にキャラクターソングと分散して掲載されており、結果的には使いやすいのですが、やっぱりどうかと思います。 「1000年戦士」(宮内タカユキ、「未来戦隊タイムレンジャー」) 出だしからして、「BYUN! BYUN! BYUN! 目にも止まらぬスピード」というダサい歌詞(褒め言葉)を、パワフルなヒーローボイスで熱唱する宮内タカユキ様。 2番冒頭の「HA! HA! HA!」も、こんなにカッコよく「HAHAHA」って言えるならそれだけでヨン様よりモテそうな男前っぷりです。 歌詞はちょっと微妙で、1番が「1000年先のテクノロジーだ」で2番が「1000年先のサイエンスだ」と、テクノロジーとサイエンスを安易に同じ意味で使うのが引っかかったりしますが、その辺を力でねじ伏せる宮内タカユキ様の歌声が本当に見事です。 なお、「イントゥ デンジャー カクレンジャー!!」や中川翔子さんも大好きな「Blue Togetherness」など、カラオケで歌えない宮内タカユキ様の名曲は多いのですが、個人的な趣味で「1000年戦士」を選びました。申し訳ありません。 「星くずパラダイス」(宝生ひろし(草尾毅)、「星くずパラダイス」) 普通の歌が5分ほどのメロディや詩だけで世界を表現しているのに対して、アニメの歌は何時間ものアニメ本編と連動して世界や主題を広げられます。 ですから、私たちアニメファンが一般の曲よりもアニソンの方がずっと素晴らしいと感じるのは当たり前だと思います。 ただ、そこでちょっと困るのが、作品への思い入れが激しいと、曲単体の魅力を遙かにブチ抜けて好きになってしまうということです。 当然、ちゆにも理性ではおかしいと分かっているけど好きな歌があり、今回の選曲もこの辺から「何で?」という歌が多くなります。ちゆが思うに、これはオタクの業で、たぶんちゆと同じ立場になったら誰でも同じ事をしてしまうはずだと思います。 しかし、このように貴重な機会に極端に自分の嗜好を優先してしまうのは、どう考えても罪です。本当に申し訳ありませんでした。 というわけで、この「星くずパラダイス」は、作品のイメージにもキャラのイメージにも合っておらず、ただアニメやCDで主役を担当した声優さんが「ほっしっくっずぅっパラーダーイス♪」と歌うだけの曲です。 でも、ちゆは克・亜樹先生の漫画が大好きでして、当然「星くずパラダイス」も愛しており、なぜか昔からこの歌をカラオケで歌いたくてたまらなかったのです。 自己分析の結果、どうも「星くずパラダイス」というフレーズが入っているだけでOKという状態になっているようです。申し訳ありません。 「倒すぞ!!レッドドラゴン」(松本保典、「ドラゴンハーフ」) 漫画「ドラゴンハーフ」の登場人物・ソーサーが作中で歌っていた「強いぞ〜赤いぞ〜♪ だけど倒すぞレッドドラ〜ゴ〜ン♪」というアレを、現実に作ってみた曲。 漫画の中では間抜けそうな歌でしたが、田中公平さんの作詞・作曲・編曲を経て、妙にカッコいい曲になりました。でも、歌うのは松本保典さんということでバランスが取れています。 田中公平さんの「歌唱指導」によると、「まずイントロが始まった所でソーサーになったつもりで『そぉーさーっ!』と叫びましょう」「英語の歌詞は思いっきり外人さんのようにオーバーに」「最後の『秘奥義、無想〜』の1行は全身の力をお腹に集めオタケビをあげてください」とのこと。 もしも配信されたら、その辺を念頭に置いて歌うと楽しいと思います。 ちなみに、「ドラゴンハーフ」の歌といえば、異常なテンションでハジけた三石琴乃さんがベートーベンの交響曲のメロディに合わせて「パッパラフニフニ♪ パッパラほえほえ♪ パッパラフニフニ♪ たまご!」「七転八倒 七勝八敗 弱肉強食 焼肉定食♪」などと歌い狂う「私のたまごやき」が大傑作ですが、そちらはJOYやUGAに配信されています。 今回、それと同系統の三石ソングで、「はれときどきぶた」の「絶叫マシーン」も捨てがたかったのですが、より素晴らしい「私のたまごやき」がすでに歌えるということで、優先順位を低くしました。 「RAKUしてパ・ラ・ダ・イ・ス!」(KAT、「超光戦士シャンゼリオン」) 「超光戦士シャンゼリオン」は、スポンサーがセガの特撮ヒーローです。 主人公は、変身能力をたまたま手に入れた遊び人。普段の行動は、変身能力を一般人に見せびらかして自慢したり、友達からだまし取ったクレジットカードで豪遊したり……。 付き合ってる女の子の数は30人以上。たいした意味もなく作った借金が1000万円ほどありますが、ノーテンキに人生を楽しんでいるツワモノです。 そんな番組のイメージに合わせて作られた異色ヒーローソングが、この「RAKUしてパ・ラ・ダ・イ・ス!」。 「苦労はせずに大成功!」「やれやれ……モテない奴らがひがんでる ごめん! ごめん! 俺はカッコよすぎるぜ!」など、ノーテンキラキラな歌詞が続きます。 ちなみに、セガ絡みの曲はセガカラで優遇されており、サクラ大戦の「花の巴里」や湯川専務の「Dreamcast」など、JOYやUGAでは歌えないけどセガカラで歌える曲は多いです。 シャンゼリオンの前期エンディング「微笑みの出発」も、唯一セガカラだけが配信しましたが、どうやらその段階で見捨てられたらしく、後期エンディング「シャンゼリオン〜光りの未来」はセガの番組の主題歌なのにセガカラでも歌えないという憂き目にあいました。 そんなわけで、順序としてはカラオケ未配信のエンディングを選ぶべきかとも思いましたが、シャンゼリオン関連曲のまっとうなヒーローソングとしての魅力は、どうひいき目に見ても戦隊やライダーの未配信の名曲の数々と比べると見劣りするということで優先順位を下げました。 「真夏の夢男(ヒーロー)〜シンタローのテーマ〜」(影山ヒロノブ、「南国少年パプワくん」) 柴田亜美先生が作詞して、影山ヒロノブさんが歌う曲。もちろん「夢男」と書いて「ヒーロー」と読むのは柴田亜美ワールドでは常識です。 新作の「PAPUWA」でも、シンタローが再登場する話のサブタイトルが「真夏の夢男」で、旧作からのファンには嬉しかったです。 「思い込みで空を飛べたよ♪」とか「親父と俺と2人で手をつなぎ♪ 走り続けろ ラララ 天国列車♪」とか、さわやかに壊れた歌詞が素敵です。 曲単体で見ると、未配信の影山ソングにもっと配信されるべき曲があると思いますが、ちゆの初期ガンガンへの思い入れで選んでしまいました。申し訳ありません。 また、パプワくん関係では、塩沢兼人様が「いい子にしてなきゃ 小鳥を キュッキュッキュッキュッキュッ!」と小鳥を絞め殺す歌詞を歌いあげるなど、男性声優4人がかりの濃さが迫力の「嵐の四兄弟」も魅力的ですが、パプワ好きの男が4人集ってDAMでカラオケをするというイベントの発生率の低さを考えて、優先度を下げました。申し訳ありません。 あと、全然関係ありませんけど、DAMの「んばばラブソング」の映像は、最後に武者のコージの顔のドアップが長々と続いて終わるのが個人的に凄くイヤです。 「VITAMIN LOVE」(少六隊、「こどものおもちゃ」) 「こどものおもちゃ」といえば、元・少女隊の引田智子さんに歌わせたエンディング「DAIJO−BU」が長らくカラオケ機種から無視され続けてきましたが、今年3月、ようやくUGAに配信されました。 「VITAMIN LOVE」は、そんな「こどものおもちゃ」の挿入歌。ヒロイン役の小田静枝さん、前番組「りりかSOS」のヒロイン役の麻生かほ里さん、元祖オタクアイドルの西村知美さんのユニット「少六隊」が、ブリブリ踊りながら歌います。 放送後、「アニメージュ」がカラー3ページの「少六隊」特集を組むなどの局所的な反響がありました。 個人的には、大地丙太郎−麻生かほ里ラインでは「りりかSOS」の「ここにいて」の方が思い入れ深いのですが、カラオケ向きの曲ということで「VITAMIN LOVE」を選びました。 「真紅の同志〜タイムファイヤーのテーマ〜」(高尾直樹、「未来戦隊タイムレンジャー」) 「未来戦隊タイムレンジャー」のレッドは金持ちのボンボンで、親に決められたエリートコースを歩むのがイヤだとか抜かして家出して何でも屋で生計を立てています。 そのライバルとして登場した「6人目の戦士」がタイムファイヤー。貧乏人の子に生まれ、金持ちを憎み、ギラギラと燃える野心で権力街道をのし上がっていきます。 そのタイムファイヤーも、第49話で名もないザコ戦闘員に狙撃され、運命と予告されていた通りに死亡。レッドに「お前は運命を変えてみせろ」と言い残し、自分の巨大ロボのコントローラーを託して息を引き取りました。 脚本の小林靖子さんは「仮面ライダー龍騎」の第49話でも似たようなことをしていたので、たぶんこのシチュエーションが大好きなんだと思います。 「真紅の同志」は、そんなタイムファイヤーの歌です。普通に“ヒーロー優勢時”のノリですが、「友よ戦おう 1000年後までも 時の渦の中 共に 辿り着こう」という歌詞など、劇中でタイムファイヤーが亡くなった後だと、違った感慨があります。 そんなわけで、正直、曲そのものの魅力は「心よ しなやかに舞え!」などの他の名戦隊ソングと比べて見劣りしますが、殉死効果で優先順位が上がりました。申し訳ありません。 「風をつかまえて」(渕崎ゆり子&池澤春菜、「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」) ミニ四駆からニードルが突き出して敵のミニ四駆を串刺しにするアニメ「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の曲は、まだオープニング・エンディングも全部配信されていません。 でも、 また、美少女キャラが歌っている設定のイメージソングは、UGAが全部配信。ファザコンのムチムチ巨乳小学生が「パパ……」とつぶやく曲も歌えます。 ところが、基本的にショタアニメだったにも関わらず、少年キャラが歌っている設定の曲はまったくカラオケに配信されていません。 そんなわけで、個人的にイチオシのショタソング・「風をつかまえて」を選びました。 なお、同じ「レッツ&ゴー!!」の少年ソングなら、エンディングの「We are the VICTORYS」や「今夜はイブ!」を選ぶべきかとも思いましたが、ちゆのカップリングの趣味を優先させてしまいました。申し訳ありません。 「Kira☆Kira☆Revolution」(ミンミン(平野綾)、「爆転シュート ベイブレード Gレボリューション」) 「爆転シュート ベイブレード」は、ベイブレードで軍用ヘリを撃墜したり、ベイブレードで街を廃墟にしたりするアニメです(3月12日のちゆニュース参照)。 少年同士の友情の描写には非常に力が入っており、特に主人公とライバルの少年は愛し合っているようにしか見えませんでしたが、その割を食ったのか女の子の描写はテキトーでした。 1年目は女っ気なし。 2年目では、テコ入れのつもりか突然クラスメートの「女委員長」が登場しますが、ベイの大会などに金魚のウンコのように引っ付いてくるだけで、存在意義が見当たりませんでした(このアニメに登場する少年の脳内はベイブレードとベイ仲間の少年のことでいっぱいなので、ベイもしない女の居場所なんて最初からなかったのです)。 そこで、3年目には、「プロのベイブレーダー」かつ「アイドル」で「ロリっ娘」かつ「お姉様」というキャラ・ミンミンが登場。普段はブリブリで「きゅい〜ん」ですが、“変身”(劇中でも一切説明なし)すると、身長と乳が増大して「雑魚どもはアタイの前にひれ伏すがいいわ!」などと喚き出します。 ぶっちゃけロリキャラとオネエキャラの長所を殺し合っているだけで、茶色い肌や謎の髪型、一人称の「アタイ」などもハズしまくり。とりあえず色々組み合わせてみたというだけでした。 それでも、作中世界では大人気のスーパーアイドルという設定で、「ハカセ」的ポジションのキャラクター・キョウジュ君が語ったところによると、彼女の魅力は「あの瞳です! 歌っている時の、彼女の瞳。近寄りがたいまでに気高く、一点の迷いもないあの瞳。あの瞳こそ、彼女が他のアイドルと一線を画すゆえんなんです!」 しかし、キョウジュ君がその台詞を喋っている真っ最中に、画面に映っていたミンミンの姿は……。
これではキョウジュ君が狂ったとしか思えません。 なお、別に、このアニメの作画レベルがいつも低かったわけではなく、少年キャラはこってり濃密に描き込まれていました。
ともあれ、「Kira☆Kira☆Revolution」は、そんなミンミンが劇中で歌ったベイブレードのCMソングで、劇中ではそれを聞いた子供たちがベイブレードに走りまくっていました。 「ベイブレード」というアニメ自体への思い入れと、「ベイブレード」というフレーズが入っていること、今後カラオケに配信される可能性が低そうということで選んでしまいました。申し訳ありません。 「夢見るらぶらぶラジエッタ」(須藤実咲、「激走戦隊カーレンジャー」) 「激走戦隊カーレンジャー」は、カーレンジャーが敵の卑劣な作戦に「卑怯よ!」と抗議すると、「普段1人の怪人に5人でかかってくるお前らに言われたくない」と言い返されるなど、正規の戦隊放送枠の中で戦隊パロディをやってしまったすごい番組です。 エンディングの「天国サンバ」も悪の組織の下っ端戦闘員の視点の歌で、「俺たちだって生き物」「キックは優しくしてね」などの歌詞がオチャメでした。 さて、そんな「カーレンジャー」はシングルCDをやたらと発売しており、AV女優の水谷リカさんが演じる女幹部の歌「夢見るゾンネット」など、曲はともかくジャケットのインパクトが圧巻でした。
そんなドコを狙っているのか今イチよく分からないCD戦略の一環として、ホワイトレーサーが歌ったのが「夢見るらぶらぶラジエッタ」です。 ホワイトレーサーといえば、放送前に発売された雑誌の予告では「ヤーレンカーレンチャーシューメーン! 天に星、地に花、人に愛、の交通安全! ホワイトレーサー!」と変身するはずでしたが、実際の放送では「ティラミス コンニャク ミルフィーユ! 夢見る交通安全! 激走少女! ホワイトレーサー!」になっていました。 個人的には、変更前の方が名フレーズだと思うのですが……。 また、初登場は第25話ですが、第34話で再登場したときには、なぜか役者が交代していました。 わずか9週間で一体何があったのか謎ですが、その不自然さを、劇中では「ちょっと見ん間に雰囲気変わったんちゃうか?」の一言で済ませたのもスゴかったです。 そんなこんなで、このうちの何割かが来年1月にDAMに配信されるはずです。 ちゆ以外の選曲を合わせて100曲。このうちなぜかすでにDAMで歌える曲が7曲混ざっているので、最大で93曲が追加配信されます。 ちゆの数えたところ、権利などの問題がなさそうな歌は約50曲(少なくとも、そのうちの19曲はすでに他機種に配信されている曲なので、問題なく配信可能だと思われます)。 残りの40曲強が、エロゲー関係や同人関係などJASRACに著作権の管理を委託していない曲で、どのくらい配信されるか分かりません。 実際問題、そのうち数曲でも配信されれば上出来かも知れません。 ただ、この企画の反響がものすごく良ければDAMが非JASRAC曲を配信しまくるという可能性もありますので、もし少しでもエロゲー曲が入ったら、みんなでDAMに足を運んだり、DAMに感謝のメールを送ったりすると良いことがあるかも知れません。 また、ちゆが知らないカラオケ未配信の名曲もたくさん存在しているはずで、無知によってそれらを選べなかったことも、本当に申し訳ありませんでした。 「この曲を選んで欲しかった」「この曲を選ぶべきだった」などのご苦情やご意見がありましたら、tiyu@tiyu.toに送って頂ければ、万が一2回目があったときに反映できるかも知れません。どうかよろしくお願いいたします。 |