平成13年7月3日 | 韓国漫画「熱血江湖」早くもピンチ? | |||
米国の雑誌「ニューズウィーク」の特集で、圧政に苦しむ国・ワースト10が発表されたそうです。 10位イラク、9位ハイチ、8位アルバニア、7位コンゴ、6位タジキスタン、5位アンゴラ、4位スーダン、3位シエラレオネ、2位アフガニスタン…。 そして栄えある第1位は、もちろん北朝鮮でした。 曰く、「市民が自分たちをハエのように死なせている『偉大な指導者』を崇拝するよう強制されている巨大な収容所」。 そんな北朝鮮と20世紀半ばまで歴史を共にしながら、ほんの少しの緯度の違いでわれらが資本主義陣営の一員となった韓国。 日本同様オタク国家へと発展してきていますが、気色悪い生首と愛し合って地球を救うゲームだの、チョコボールでダイエットして新興宗教な漫画だの、いまだその道では後進国です。 そんな韓国で単行本累計250万部を記録して、超ベストセラーと呼ばれている漫画が「熱血江湖」。 ふたりエッチの単行本が累計1000万部近いことを考えるとそれほどでもなさそうですが、韓国の漫画界では史上最高部数記録を更新中の大ヒット作になります。 少年ジャンプの元編集長と元売れっ子漫画家が作った週刊誌「コミックバンチ」は、これに目をつけました。
こんな盛大なアオリ文句が「コミックバンチ」第4号の表紙を飾り、「熱血江湖」日本語版の連載が始まったのです。
朝日新聞の記事によると、「熱血江湖」の作者・梁先生はソウルに住む31歳。 17歳の頃、海賊版「シティーハンター」を読んで漫画の道に進んだというアレな方で、「作品が日本でどう評価されるか、どきどきしている」 とコメントしておられます。 さて。 ではその「熱血江湖」、日本でどのように評価されているのでしょうか。 てんてんdwpさんは、当サイトの掲示板で次のようにコメントしてくださいました。 「コピー本を作ってコミケにサークル参加応募するも二回に一回は落選するような北条司ファンが何をとち狂ったかサムライスピリッツの影響を受けてオリジナルと称する作品を書いて出版社に持ち込んだら一発で落選して、しょうがないのでオフセット本にしてインターネット上で販売してみました的作品」。 また、電脳御殿さん(70000アクセスおめでとうございます)は、6月5日の日記で「復刊したMSX系雑誌の読者ページに投稿されそうな古臭い絵」と仰られています。 その他、「読む気しません」「絵がヘボい」「内容如何よりも訳の不味さを見せつけられているようだ」などの評価を見かけました。 しかし、ストーリーに関しては、今はアレでも段々と盛り上がってくるのかも知れません。 第5話までを読んだ限りでは回を追うごとにつまらなくなっていく気もしますが、なにしろ少年ジャンプ黄金時代を築いた堀江さんが面白いと認めた作品。きっと、話が進めば凄くなっていくのでしょう。 しかし、ここで異変が起こりました。 連載当初は第1話と第2話を一挙に掲載するなど大々的にプッシュされてきた「熱血江湖」が、今週号から突然、2号に1度しか掲載されない隔週連載に格下げされてしまったのです。 ですが、先週号のどこを見てもそんなことは書いてありませんでした。「次号、伏魔花霊剣を狙う!『陣尚必との死闘!』の巻」などとアオっているだけです。 また、すでに韓国で何年も連載している作品ですので、翻訳さえ間に合えば原稿が落ちることはないはずです。 改めて「コミックバンチ」における「熱血江湖」の歩みを振り返ってみますと…。 第4号:連載開始、一挙2話掲載。カラー有り。 第5号:普通に掲載。 第6号:普通に掲載。 第7号:普通に掲載。予告の扱いが小さくなる。 第8号:唐突に隔週連載化。掲載されず。 いちおう「世に出る機会が少なかった名作をたくさん紹介するため」みたいな変な言い訳をしていますが、それでしたら7号で何の予告もせず8号で唐突に変化するのは妙です。 あまりの評判の悪さに戦慄して、あわててクサいものにフタをしたと考える方が自然なように思いますが、7号と8号の間でいったい編集部に何があったのか気になります。 それにしても、日韓漫画友好宣言とまで叫んだ立場がありません。 教科書問題で対日感情が悪化しているこの時期、韓国で大人気の漫画が日本で不遇な扱いを受けているとか言ってコミックバンチの修正要求でも出されたら思うと愉快すぎて夜も眠れません。 このまま月イチ連載・季刊連載とズルズルランクダウンしていって気がつけば打ち切られているのでしょうか、あるいはそれより早く「コミックバンチ」が休刊してしまうのでしょうか。 ネットアイドルちゆは、とりあえず「ワイルドリーガー」を応援しています。 ≪追記≫ 「熱血江湖」を25巻まで読破されたという知らなくてもいいPCゲームの世界のpusaiさんから、「これからどんどん面白くなってくんですよ!」という熱いメッセージを頂きました。 現在の隔週連載ペースが続くなら、3年ほど待てば面白くなるそうです。 その真偽をこの目で確かめることができるまで、どうか打ち切られませんように。 |