平成13年4月20日 | オウムに人権はない!? | |
世界征服の第一歩として、幼稚園バスを襲う。 「大きな目的に見合わないセコい手段」は悪の秘密結社の基本ということで、空想世界ではありふれた日常の光景です。 しかし、現実世界でそれを実施する団体はほとんどありません。その数少ない貴重な実例がオウム真理教(アレフに改称)です。 宗教・価値観の問題になりますので目的の是非は問いませんが、現在オウムが置かれている状況を考えると、目標達成のための手段として毒ガス散布を選択したことはショッカー並みの間違いだったように思います。 もちろん、オタクの執念だけで真剣に国家と戦争する準備を進め、毒ガスを実戦配備するところまで到達した根性には敬意を表しますけど。 ところで、事件前のファンシー・ファニー・ファナティックなデザインや内容とは打って変って、妙に上品ぶっている現在の宗教団体・アレフ公式ホームページですが、これはこれで面白いです。 たとえば、仏教経典と神通力が解き明かす「色別恋人判定法」。 色彩や光沢の好みで、正しい異性の見分け方が分かってしまうというスグレモノです。 残念ながら、ちゆが最も好きなピンクは選択肢に入っていませんでしたが、選べる中で最も好みの「暗い濁った藍」を見てみます。
…ちゆの結婚相手にふさわしいのは、体力馬鹿かミツグ君だそうです。 さて。 今日は、そんな楽しいオウム真理教の話題です。 東京都世田谷区で、転入届が受理された後に信者だとバレて住民登録を取り消された件に関する、東京高裁の判決が出ました。 「地域住民に極めて強い緊張や不安、混乱が生じている」うえに、麻原彰晃の影響下にある教団は「依然として社会に不安を巻き起こすもの」だから、転居を認めないのは妥当な判断なのだそうです。 裁判所の判断では、オウムに人権はないようです。 確かに、地域住民が心安らかな生活を求めて、オウムを排除しようと努めるのは当然の権利だと思います。 しかし、国がその感情論を認めるのは納得がいきません。 中国では、あやしい宗教や団体はバンバン国が取り締まっています。 国民全員で狂った思想を抱くリスクと引き換えに、逸脱した思想を抱く隣人を追放しているわけです。 このため、「先行者は世界最先端技術のロボットだ」と10億人民が信じてしまうような弊害も生じています。 しかし私たちは、GHQに押し付けられたこととは言え、狂った思想を抱く隣人を持つリスクと引き換えに、自由を手に入れました。 変な宗教の人が近所に引っ越してくるリスクは元々折り込み済みのはずで、今さら内心や信教で転居を制限されるいわれはありません。 どうしてもオウムだけを例外にしたいなら、特別立法で「オウムに人権はない」と定めるしかないでしょう。 朝日新聞の社説でも「なお多くの自治体が信徒らの転入届を受理せず、今も約100人の住民票が宙に浮いている。法治国家にあるまじき事態」と述べられています。 なんと、朝日新聞と気が合ってしまいました。 …以上、近ごろ右に偏っていた気がするので、めずらしく左な意見を言ってみたちゆでした。 |