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平成15年6月22日 教科書検定で黒人さんの唇にダメ出し

 最近あまり更新してなくて、申し訳ありません。
 更新頻度でウロンちゃんに負けてるのはさすがにどうかと思いますので、今後はもう少し頑張ります。

 そんなわけで、今日は2ヶ月以上前のニュースでごめんなさい。
 先日、英語の教科書の検定で、文部科学省が「黒人さんの唇の厚さを誇張して描くのは読者の誤解を招く」と意見。それを受けて、出版社が挿し絵を修正しました。

修正前 修正後

 黒人さんを描く時は男ならマイケル・ジャクソン、女ならナオミ・キャンベルにしなければならないという例のアレですね(整形後のマイケルは白人ですけど)。
 少し敏感すぎるような気もしますが、面倒を避けるには早めの自主規制が一番オトナの対応ですね。

 ところで、この辺の問題意識が薄かった時代の漫画を読むと、今では不可能な民族デフォルメが満載です。
 たとえば、「鉄腕アトム」に出てくる黒人さんはこんな感じ。

講談社「手塚治虫漫画全集 鉄腕アトム」 第7巻229頁より

 「ブードゥー」「ブードゥー」言いながら襲ってくるのは、さすが手塚治虫先生です。

 現在では、「オバケのQ太郎」の自主回収「あんみつ姫」の出版停止など、このような漫画の多くが、主に「黒人差別をなくす会」(親子3人でやってる市民団体)の活躍で発禁になっています。
 ところが、ごく最近の漫画でも、意外と編集者の根性試しみたいな描写はあります。たとえば、平松伸二先生の「マーダーライセンス牙&ブラックエンジェルズ」を読むと……。

集英社「スーパージャンプ」2002年 No.22 292頁より
股間は誇張なしの黒人サイズ

 この世界では、アメリカ黒人は脳みそカラッポの筋肉バカなのが当たり前。微生物や昆虫が光に寄って移動するように、このゴリラは女性を見るとレイプに行くエロ生物です。

集英社「スーパージャンプ」2002年 No.22 286頁より

 さりげなく「白人女め〜!」とか口走ってるのがヤバイですね。
 これに対して、主人公側の日本人(モデルは松田優作)は激怒。「おめえを見てるとよお アメリカって国その物に思えてくるぜ!」「アメリカもおめえと同じ…見境なく女を犯すレイプ野郎だって言ってんだよオオオ〜〜!!」と、怒りの鉄拳!

集英社「スーパージャンプ」2002年 No.22 301頁より

 なんだかすごいパンチで、黒人さんの右腕がコナゴナのミンチになりました。
 平松先生のアメリカ嫌いがビンビン伝わってくる場面ですが、先生ほどの巨匠になれば、危険発言もフリーパス、物理法則もノーサンキューなのですね。

 ところで、漫画の中で国辱されるのは、黒人さんだけではありません。
 定番は「キン肉マン」のラーメンマン。弁髪、ドジョウヒゲ、額の「中」の文字、倒した敵をラーメンにして食べる(アニメ版)など、数々の特徴があまりにも的確に中国人をカッパブックスの「醜い中国人」シリーズ並みのいかがわしさです

 同じように、言い出したらキリがないのが「キャプテン翼」。各国代表チームに大体1人か2人は間違った人がいて、たとえばスウェーデンユースの監督は眼帯にバンダナの海賊ルックです。

集英社「キャプテン翼 ワールドユース編」第15巻129頁より
監督というより船長?

 ウズベキスタンなど、人口の8割がトルコ系のウズベク人で実際の代表チームはこんな感じですが、「キャプテン翼」では金髪の白人しかいませんでした
 確かに、ウズベキスタンなんて「UFO少年アブドラジャン」を作った国という程度の認識しかありませんけど。

 あと、こういう話題で出てきそうなのは、世紀末をいいことに自称・救世主が殺戮を繰り広げまくるよい子の漫画「北斗の拳」。
 しかし、アミバ様とかユダ様とかハート様とか極めつけの変態がゴロゴロいるわりに、どいつもこいつも哺乳類ヒト科からはみ出している感じで、すでに国籍がどうとかの問題ではなく(アイン除く)、武論尊先生何にも考えてなさげなのに全然オッケーです

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