平成14年2月17日 | 忍風戦隊ハリケンジャー参上 |
「東映スーパー戦隊」も、今年で26作目。その間、基本的なコンセプトはそのままに、様々な趣向が凝らされてきました。 たとえば…。 【クルマもの】 ・高速戦隊ターボレンジャー ・激走戦隊カーレンジャー 【動物もの】 ・超獣戦隊ライブマン ・星獣戦隊ギンガマン ・百獣戦隊ガオレンジャー また、そういった表面上のモチーフの他、「王道回帰」「バカっぽくハジけてみる」「ストーリー重視」「東映純正パロディ戦隊」など、年ごとに目指すものが違います。 さて、今年の戦隊は「忍風戦隊ハリケンジャー」。 「忍者戦隊カクレンジャー」に次ぐニンジャもので、王道性とバカ味を持つ期待の新シリーズです。 「忍者のクセにド派手なカラフルコスチューム」というツッコミは「カクレンジャー」の時に100万回くらい入っていると思いますので、やめておきましょう。 …そういえば「カクレンジャー」のオープニング主題歌は、脱力ものの歌詞が不評でした。 「あ・れ・は なんなんじゃ なんじゃ なんじゃ にんにんじゃ にんじゃ (にんじゃ) かくれんじゃ にんじゃ にんじゃ 忍者戦隊カクレンジャー♪」。 同じ“ニンジャもの”ということで不安ですが、今年のオープニングは「ハリケンジャー参上」。「ドラゴンボール」や「ひとりでできるもん!」でおなじみの池毅先生の作曲です。 「シュシュッと参上♪ シュシュッと忍者じゃん♪」 なんとなく「快傑ズバット」の主題歌「ズバット参上♪ ズバット解決♪」を連想させられます。 個人的には「ガオ! 飛びかかれ! ガオ! 喰らいつけ! ウガァァァァァア!!」みたいな絶叫系が好みですが、これはこれで良い感じの曲で安心しました。 一方、エンディングを歌うのは影山ヒロノブさん。 ドラゴンボールZの「CHA-LA HEAD-CHA-LA」で有名になった、“アニソンのプリンス”です。 これまでにも「電撃戦隊チェンジマン」「光戦隊マスクマン」「鳥人戦隊ジェットマン」のオープニング&エンディングを担当し、戦隊のエンディングを歌うのは4回目。 チェンジマンの時は20代の若者だったのが気が付けば40代。かつて、ヒーローソングを歌うのに照れて「KAGE」とか名乗っていた時代が嘘のようです。 そんな主題歌の後、いよいよ物語が始まります。 第1話の舞台は、忍者学校「忍風館」。校舎が昔のお城みたいな、いかにも詐欺くさい学校です。 ちゃんとした学校法人なのか、学割は効くのか、卒業後履歴書に書いても恥ずかしくないのか、疑問が募ります。 主人公は、その学校の落ちこぼれ3人組。それぞれ陸忍科・空忍科・水忍科の生徒で、俗に言う「忍たま」です。 3人がそんなあやしい学校に入学した経緯は、「忍者の素質あり」とスカウトされたから。紅一点のブルー曰く、「けっこう便利って思ったんだけどなー、忍術も」。 そんなブルーさん、公式設定によると「自分が可愛いことを認識している計算高い女の子」で、第2話でスカウトされて演歌歌手としてデビューする予定です。 そして、彼らが戦うのは宇宙からの侵略者。「タイムレンジャー」「ガオレンジャー」と零細組織が続きましたが、久しぶりにスケールの大きな敵です。 「宇宙要塞の中でボスに命令される幹部たち」というオーソドックスな図も見られて、ちょっと幸せな気分になれます。 さて、肝心の女幹部はどうでしょうか。 かつて、「超力戦隊オーレンジャー」では、敵が機械帝国なので女幹部も着ぐるみでした。 しかし、その次の「激走戦隊カーレンジャー」では、「デカメロンプリンセス」「爆乳アニマル」といったビデオで活躍のAV女優・水谷リカさんを起用。パイレーツ並に見せまくりの巨乳女幹部が爆誕しました。 そんな感じで“色気ゼロの次は痴女の法則”が成立するのか、前作「ガオレンジャー」の露出のない女幹部を受けて、今回はなんと女幹部が2人。 しかも、「お色気たっぷりのセクシーくノ一」と「元宇宙コギャルのプリティーくノ一」の2000万パワーズです。 「セクシーくノ一」は胸の谷間全開で、口癖は「うふ〜ん」というサービスキャラ。演じるのはバスト85cmのグラビアアイドルで、「仮面ライダーアギト」にも仮面ライダーギルスの元恋人役で出演しました(3月4日参照)。 「プリティーくノ一」は「元宇宙コギャル」という設定が意味不明ですが、おジャ魔女どれみのコスプレをした篠原ともえのようなルックス。可愛い顔で残酷という「愛天使伝説ウェディングピーチ」のポタモスみたいな性格で通好みです。 そうして、お姉さん派にもロリコン派にも完全対応という万全の備えで、役者さんは22歳と20歳。 前作の女幹部35歳と違って、サービス満点です。 そんなこんなで、何でもかんでも頭に「宇宙」を付ければいいと思っている様子の宇宙忍者の一団が地球に襲来。 目的は「あるもの」を探すことですが、「チーキューにも我々と同じニンジャがいる」ということで、まずは邪魔者の殲滅にかかります。 そうして送り込まれた、第1の刺客・結界忍者ケッカイ坊。忍者学校の朝礼の真っ最中に乱入してきます。 これを迎え撃つのは、忍者学校の校長・日向無限斎様。「帰ってきたウルトラマン」の岸田隊員などで知られる俳優・西田健さんが演じる時代錯誤なオッサンです。 1人だけ時代劇口調で「うぬぅ」とか叫びながら、キン肉マンのベアークローをさらにゴツくしたような鉄の爪を武器に、長髪を振り乱して戦います。 しかし、残念ながら無限斎様は主人公ではないので、怪人に勝つことはできません。 他の生徒たちといっしょに、校舎ごと封印されてしまいました(全員爆死しているようにも見えますが、たぶん最終回に救出されるパターンだと思います)。 そうして、第1話にして忍者学校は崩壊。しかし、たまたま朝礼をサボっていた落ちこぼれ3人組は難を逃れていました。 その他の生き残りは、卒業生の博士だけ。博士は、3人を「200年間出ていないという伝説の後継者・ハリケンジャー」に仕立て上げることにします。 あの無限斎校長さえ襲名していないのにいきなり落ちこぼれにやらせるのもアレですが、「お前たちには才能がある」と博士におだてられた3人は、すっかりその気に。 意味もなく高い崖の上から敵を見下ろしつつ登場。ハリケンジャーに変身します。 変身シーンは、傘の使い方やカブキ風の名乗りあげなど、外人がイメージするニンジャのノリでした。 そして、ブルーの武器は「ソニックメガホン」。 「ぐるぐる回ってぇ〜、ぐるぐるぐるぐるぐるぐる、もぉっと回れ、ぐるぐる回っちゃえ〜」と声をかけるだけで敵がぐるぐる回ってしまうという、忍術と言うよりドラえもんの秘密道具に近いアイテムです。 レッドの熱線を放射する改造ドライヤーも炸裂し、合体技で敵を撃破。最後の決め台詞は…。 「成敗バイ」 「成敗」と「バイバイ」を掛けたのか、単なる変な方言なのか分かりませんが、「キャプテン翼」の次藤くんの「やっタイ!」に匹敵する違和感アリアリの日本語です。 ともあれ、ケッカイ坊が倒れると、近くにいた愛らしいハムスターが人間の言葉で話しかけてきました。 「見事じゃあ、ハリケンジャー」 …その貫禄ある声は、無限斎校長!? どうやら、封印される直前に精神だけハムスターにして逃れた模様。これから1年間、無限斎様はハムスターの姿で出演するみたいです。 そして、次回予告ですが…。 レッド「お前たち、ハリケンジャーなんかどうでもよくなったんだな!? いいさ、俺1人でやってやるぜ!」 ナレーション「巻の2『巨人とカラクリ』。参上、旋風神!」 …早くもハリケンジャー存続の危機みたいです。 ともあれ、まだまだ始まったばかり。期待して見守っていきたいと思います。 ネットアイドルちゆはハリケンジャーを応援しています。 |