平成14年1月22日 | サンデーで将棋漫画がスタート | ||||||
「ジャンプ」が碁を題材にした漫画「ヒカルの碁」で一発当てて、「マガジン」も麻雀漫画(?)「勝負師伝説哲也」で商業的に成功。 それを踏まえたのか、先日、「サンデー」が将棋漫画「365歩のユウキ!」の連載を始めました。 作者は西条真二先生。 破天荒極悪巨乳料理漫画「鉄鍋のジャン!」の作者として、「覚悟のススメ」「グラップラー刃牙」「バロン・ゴング・バトル」など漢気あふれ過ぎていた頃の「チャンピオン」誌面を余計に濃ゆくしていた方です。 しかし、5年間続けた「鉄鍋のジャン!」を打ち切りっぽく終了させた後は、「サンデー」に引き抜かれて大工漫画を連載。 他に「コミックガッタ」に巨乳漫画を描いたり、「ヤングアニマル」でエロ漫画を集中連載したりしています。 それでは、西条先生の代表作「鉄鍋のジャン!」について、ご紹介したいと思います。 内容は、下手に文章で紹介するよりも実際の絵を見て頂く方が早いでしょう。
基本的には、メチャクチャ性格の悪い主人公が、トンデモ料理対決を勝ち抜いていく物語。 勝つために手段を選ばず、時には料理に毒を入れて審査員を痺れさせたり…。その歪んだ性格は最後まで改心されませんでした。 「性格の悪い主人公」は、下手にやると読者に嫌われて速攻打ち切られる諸刃の剣。 しかし、この漫画は迫力だけで強引に読者を惹きつけることに成功して、怪作に仕上がっています。
「見せてやるぜ、このオレ様のスタミナ料理!!!」などと口走りながら、手にはチェーンソー。そして、「カカカカカカカカカカ」の哄笑。擬音はガリュンガリュン。 これが特に奇抜な場面というわけでもなく、ジャンの料理は毎回こんな感じです。 …そんな西条先生ですから、「サンデー」の将棋漫画もこの路線で、チェーンソー片手に将棋して欲しいところ。 しかし、実際の連載を見ると、なんだか「サンデー」っぽい(?)少しほのぼのとしたタッチ。 面影はありますが、「鉄鍋のジャン!」の時の読者を妊娠させてしまいそうな雄度はなく、どちらかというとコジャレ系漫研イラストに近づいています。 そして、主人公の性格も内向的で、ショタ狙いすら感じさせます。イジメられっ子が逃げグセを直すために武闘集団の将棋部に入部という展開は、ちょっとアレですが。
何より、「鉄鍋のジャン!」であれほど巨乳にこだわった西条先生のヒロインが、ツルペタっ娘。 あの胸にスイカを入れているとしか思えない爆乳描写は何処へ行ったのでしょうか。 しかし、先生はこうコメントされています。 「今回は将棋まんがです。盤上に咲くアツくもくるおしい男花――濃ゆくて奥が深い将棋の世界でオイらが描きたかったものをメいっぱい出したいと思ってますッッ」。 …そう、かつて西原青一名義でロリ系エロ漫画を描いていた西条先生。実は、昔の絵柄に戻しただけ。 あれほど巨乳で名を売りながら、本人が真にリビドーを爆発させる対象はツルペタだったのです。 ちなみに、西原先生のエロ漫画はジャンのように性格の腐れたキャラクターが料理なんかせずにエロ方向に走ってしまった鬼畜系。 ほとんどがレイプもので、なんか男の人が腕を切り落とされたり、目玉をえぐられたりしているのもありました。 ともあれ、将棋漫画の方は連載開始数話で「高速将棋」「真空アタック」「詰め将棋で流血」など、西条節が展開。 でも、欲を言えばまた「鉄鍋のジャン!」が読みたいです。 先生が「チャンピオン」に復帰して、最近の萌え美少女路線で獲得した読者が全部逃げ出すくらいの弾けた漫画を描いてくれることはないのでしょうか…。 ネットアイドルちゆは西条真二先生を応援しています。 |