◇ビジネスジャンプ誌上で「幸福の科学」を布教した漫画 『天空の門』◇
▼総理がゆく! ▼大統領もゆく! ▼この漫画のストーリーはうまく解説できなくて申し訳ないです ▼素直な心に降臨するのだ!! |
平成22年3月12日 | 総理がゆく! | ||||||||
「幸福の科学」の会員である漫画家・菊池としを先生が、集英社の「ビジネスジャンプ」に連載した漫画が「天空の門」です。 その連載当時、現実では橋本総理だったのですが、漫画の中には畠本総理という人が登場します。
総理が言うには、「さまざまな事件・事故・凶悪犯罪…(中略)これらの混迷の共通点は ごく普通に日本の教育を受けたはずの人々に『善悪とは何かが分からない』という事実ではないかッ!! これは日本が正しき宗教教育をして来なかったことに起因する!!」とのことで、 つまり、 「世相の乱れ → 道徳・倫理観の喪失が原因 → 学校で正しい宗教を教えれば解決 → まず政教分離やめる」 という話です。 まあ、「正しい宗教」が存在すると仮定すれば、総理の言うことにも一理ある気がしますが……。 既存の宗教は古すぎるから、この現代に説かれた新しい教えが必要とのことです。 さすがに「ビジネスジャンプ」誌上ではそれ以上言えなかったようですが、もちろん、作者の考える現代に適応した正しい宗教とは「幸福の科学」のことです。 当時、「幸福の科学」の総裁・大川隆法さんが講演していたところによると……。
ちなみに、この講演が1997年7月1日で、「天空の門」の引用部分は1997年9月13日に発売された「ビジネスジャンプ」の掲載でした。 この辺、「幸福の科学」の動向がリアルタイムで「ビジネスジャンプ」に反映されています。 |
平成22年3月12日 | 大統領もゆく! | |||
「幸福の科学」の教義によると、レプタリアンという悪い宇宙人が地球をねらっているそうです。
「天空の門」の中でも、悪い宇宙人を地球に入れないために地球の波動を整えろと、アメリカ大統領が演説します。 ちなみに、この次のページでは、SPが「気ガふれたとシカ思えナイ」と言って大統領を射殺します。 |
平成22年3月12日 | この漫画のストーリーはうまく解説できなくて申し訳ないです | ||||||||||||||
さて、「天空の門」は、しいて言うなら当時流行だった「Xファイル」の菊池としを版のような漫画です。 主人公は日向調査官といって、5年前に宇宙人に誘拐された娘を探したり、「破邪──っ!!」と叫んだりします。 そして、画像の右上でポーズを決めているのが、この漫画のもうひとりの主人公・万里谷(まりや)裁判長です。 現実の最高裁は第三小法廷までしかありませんが、「天空の門」の世界では第四小法廷が存在しており、霊能力者である万里谷裁判長が、現行法では裁けない悪霊を裁いています。 つまり、「日向調査官の調査パート」→「万里谷裁判長の裁判パート」というのが基本パターンなのですが、連載のクライマックスでは、そこに「異議アリ…!!」と宇宙人が乱入します。 それから色々あるのですが、とにかく、この宇宙人が主張するには、
総理大臣も大統領も宇宙人も、大川隆法と同じことを言うのがこの漫画の特徴です。 そして、この宇宙人(レプタリアン)の出した判決は、 この文脈で「地球を統括する法身」といえば、エル・カンターレ=大川隆法先生のことです。 つまり、エル・カンターレの存在に気付かず、大川先生の教えを無視して生きる地球人は、「宇宙の倫理から見れば、もはや人間ではなく動物と判定される」というわけです。 そして、信仰心がない地球人が動物と同じなら、牛や豚のように食料にしても「合法」だということで、レプタリアンは地球人を家畜にして食べようと考えています。 しかし、万里谷裁判長は「その判決に異議ありッ!!」と反論します。 この「反論パート」は意味不明なのですが、無理矢理まとめると……。 (1)世界各地で「地球自身が悪想念を払拭しようとする自浄作用」による天変地異が起こり、大勢の人が死ぬ。 (2)モンゴルの奥地で、キリストが死ぬように日向調査官が自殺すると、「天空の門」というものが開く。 (3)「天空の門」に照らされた被災地の人びとが祈る姿を見て、万里谷裁判長がこう叫ぶ。 以上で、「地球人に信仰心はある」という証明は完了したらしく、 と、判決返しでレプタリアンを追い出して、 「地球は救われた。次号、新展開!!」。 ……ということで、その「次号」を見てみると、 ……ええと、「地球人にも少しは信仰心がある」と示してレプタリアンの家畜にされるのは回避したのですが、それはそれとして地球人の悪想念はまだまだ多かったので、地球の自浄作用で1999年に衝撃的な悪夢が起きたそうです。 この辺は、大川隆法さんが80年代に予言した、90年代に起きる予定の出来事に準拠しており、
3月7日の更新で紹介した通り、大川隆法さんの予言では、「1999年に数億人が死ぬ → 宗教の需要が高まる → 幸福の科学が大ブレイク!」という流れで、世界がユートピアに向かうはずでした。 そして、「天空の門」の上記シーンは1998年10月15日発売の「ビジネスジャンプ」の掲載だったので、1999年を目前にした時点で、菊池としを先生がまだこの予言を信じていたことが伺えます。 なお、この漫画はこの後、「死んだと思われていた日向調査官が、実はクローンの肉体に霊魂を移して生きていた! と思ったらやっぱり死んだ」という意図の分からない後日談で終了します。 |
平成22年3月12日 | 素直な心に降臨するのだ!! | |||||||||
ところで、「天空の門」のポエム部分は、雑誌掲載時と単行本で変更されることが多かったです。
それを踏まえて、「天空の門」の最終回の最終ページなのですが……。
単行本では「素直な心に“繁栄”が降臨するのだ!!」ですが、雑誌掲載時には「“繁栄”が」の一行がなく、「素直な心に降臨するのだ!!」でした。 普通に考えると意味が通らないので、「確かみてみろ!」のような最終回最終ページ誤植かとも思えるのですが、なにしろ元から意味不明な宗教ポエムなだけに、これが間違いなのか意図通りなのか判断できません。 |