平成18年3月29日 『MMR』の石垣ゆうき先生による児童向け漫画『マジシャン探偵A』

 『MMR』の作画を担当した石垣ゆうき先生が、2003年から『コミックボンボン』に連載した漫画が『マジシャン探偵A』です。

 ためしに、『マジシャン探偵A』を『MMR』を比べてみると……。


 なんだってー!!

 ……いえ、本当は、たまに「なんだってー!!」と叫んだり、少しキバヤシに似た人が出たりするだけで、それほど『MMR』に似た漫画ではないのですが、とりあえず石垣ゆうき先生の絵で「なんだってー!!」と叫ぶだけでほっこりするという点は自覚的にサービスしてくださっているようです。



 さて、そんな『マジシャン探偵A』と『MMR』の最大の違いはエロです。

 石垣ゆうき先生というと、男5人がひたすら人類滅亡について語り合う絵ヅラの印象が強いわけですが、実はけっこう下ネタ好きで、たとえば、『MMR』がはじまる少し前の作品は、次のような感じでした。

『マガジンSPECIAL』 1990年 No7 240・243頁

 そんなわけで、『マジシャン探偵A』ではサービスシーンも多く、

『マジシャン探偵A』 第6巻190頁

 自分の血を舐めて興奮するゴスロリ美少女14歳も登場します。

『コミックボンボン』 2005年9月号276頁

 児童誌的にはどうなんだろうと思いましたが、『ボンボン』誌上で行われた人気投票では、メインヒロインが96票なのに、この子は251票と大人気。
 やっぱり『ボンボン』を買う子供はどこかおかしいと思いました。



 さて、今日は、そんな『マジシャン探偵A』の中でも傑作と名高い、第30話「巫女危機一髪!!」をご紹介したいと思います。

 物語は、十二星座の名前を冠した番人の部屋を順番に突破していくという『聖闘士星矢』的展開の最中。

 今回の敵はカニ座で、目に見えない糸を使ったちょっぴり『男塾』な仕掛けで、主人公の仲間の巫女さんが捕まってしまいます。

 すると、カニ座の番人は、「少し楽しませてもらおうガニ!!」と言って、巫女さん(12歳)のハカマをめくります

『マジシャン探偵A』 第7巻130頁

 そして、女子小学生の足にガチで興奮するカニ座の番人。

『マジシャン探偵A』 第7巻131頁

 少年漫画の伝統に従って、『マジシャン探偵A』でもカニ座は人間の最下層のようです。

※少年漫画の伝統
たとえば、『聖闘士星矢』でも、カニ座のデスマスクは品性下劣で、「まきぞえになったガキが結構いたかもしれんが これも悪をこらしめるためのささいなことだ! 戦争でもいちいち女子供をよけて爆弾をおとしているわけでもあるまい。それとおなじだクククク」などの名言を残しています。

 ともあれ、カニ座の変態行為は止まらず、さらに巫女さん(12歳)の服を脱がし始めます

『マジシャン探偵A』 第7巻132頁

 「コ──フンするガニ!!」とハッスルするカニ親父が、だんだん石垣ゆうき先生の分身のように思えてきました。

 そして、ついに着物に手をかける石垣ゆうき先生

『マジシャン探偵A』 第7巻133頁

 相手が巫女さんということで、カニ親父ははいてない可能性を期待していると思われます。

 つまり、変態のオッサンが小学生の性器を見ようとしているわけで、シャレにならない性犯罪です。

 さすがにこの辺が限界なのか、ここで主人公が助けに入り、わざと大量に出血して、目に見えない糸に血のりをこびりつけて見えるようにするという、マジシャンらしいのだか何だかよく分からない作戦でカニ親父を撃破。

 ついに巫女さんの下着は見えませんでした。



 ……と思ったら、最後の1ページで、大量出血を利用して巫女さんを油断させた主人公のスカートめくりが成功。

『マジシャン探偵A』 第7巻147頁

 見えそうで見えないの連続で引っ張りまくって見えない方がエロいということを強くアピールした上で、でもそれはそれとして見たいという要求にもしっかり応えてくれる、さすがは石垣ゆうき先生!

 そして、最終回の記念企画でも、この第30話が石垣ゆうき先生ご自身が選ぶ『マジシャン探偵A』Best1エピソードを受賞。

 石垣ゆうき先生のコメントは、「描いていて楽しかった回です」という男らしすぎる告白でした。

 ネットアイドルちゆは石垣ゆうき先生を応援しています。


◇メモ◇

純一郎くんのこと

 『ボンボン』誌上の人気投票で、1位の主人公に18票差で2位になったのが、純一郎くんです。

 純一郎くんは11歳で、ちょっとだけ跡部様っぽい小学生です。

テニスの王子様 第110話「翔べ!樺地」 『マジシャン探偵A』 第3巻22頁
跡部様 純一郎くん

 『ボンボン』誌上でも、「『凛々しい顔と照れた顔のギャップがイイ!』という意見で多くの女性票を獲得」と明記されていました。

 そして、「もう一度見たい名場面」でも、純一郎くんのショタ回想シーンのところが第1位になりました。

『マジシャン探偵A』 第6巻190頁

 『ボンボン』誌上でも、「子供の頃の純一郎に人気が集中」と明記されており、さすが『ボンボン』を買う女性層は業が深いと思いました。

※平成24年、最初の更新から内容を少し書きかえました(良し悪しは微妙だと思います)
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