昔のちゆニュース
◇「オタク」関係◇
平成13年03月24日:まんだらけが新エロ雑誌を創刊 平成13年05月02日:まんだらけエロチャンネル、始動 平成13年06月22日:代アニ、就職・デビュー率100%突破 平成13年09月28日:まじかる☆さゆりん杯 平成13年11月19日:マイケル・ジャクソンにヅラ疑惑 平成14年02月09日:コムちゃん、クビになる 平成14年04月23日:ディズニーの同人誌は印刷しません 平成17年01月07日:もうオタクとつき合うしかない? 平成17年01月11日:文藝春秋で「サーヤ=オタク」説を検証 平成21年02月15日:主宰者がオタクの演劇 「時空伝承ウインド」 を見てきました |
平成13年3月24日 | まんだらけが新エロ雑誌を創刊 |
ここ最近、ゴルゴ・キン肉マン・男塾と特定の漫画の話題が続いてしまい申し訳なく思っているのですが、今日も懲りずにまんだらけの話題です。 「まんだらけ」は漫画中心の古本屋さんの老舗で、れっきとした株式会社です。東京・大阪に幾つかの店舗を構え、今月末には新宿店がオープンします。昨年、何を血迷ったか東証マザーズに上場しました。 特徴はコスプレ店員さんと店内に設置されたステージで、ステージではお客さんがカラオケを歌えたり、コスプレ定員さんのショーが見られたりします。 具体的には、まず店内に入るとセーラーヴィーナスに「いらっしゃいませ」と迎えられ、ステージ上で「未来戦隊タイムレンジャー」を熱唱するキューティーハニーの歌声をバックミュージックに本を選び、マジック総帥にレジを打ってもらい、ラムちゃんに見送られて店を出る…という感じになります。とてもリアルワールドの出来事だとは思えません。 また、コスプレ店員さんの歌声は皆さんちょっと独特のオーラをお放ちで、そういう人ばかり採用しておられるのか、お店側でそのように歌唱指導しておられるのか、自然にそういう方ばかり集まるのか、ちょっぴり疑問です。 さて。そのまんだらけのホームページで、「ありとあらゆる精神世界のジャンル・カテゴリーをくわしく、しかも分かりやすく解説」してくれるインターネットテレビが4月から始まります。 その広告が「メガストア」などの雑誌に掲載されていますが、実にいい感じです。 そのインターネットテレビで案内役を務める「有言実行三姉妹シュシュトリアン」のコスプレをしたお姉さんの写真が大きく載り、フキダシで「私はコスプレ店員の声(コエ)といいます」「毎日2時間、生でみなさんとお話します」「目標は立派なおたくになる事」「理想のタイプはロリコンのおたく男子です(本当です)」と自己紹介してくれています。 お姉さんの目線が明後日の方向を向いているのも気になりますが、自己紹介のウソ臭さも只事ではありません。 しかし、もしも本当だとしたら、とんでもないお姉さんがいたものです。関係ないですけれど、はじめましてにあります通り、ちゆの理想のタイプはキバヤシです(本当です)。 そんなこんなで、ようやく今日のニュースです。 その「まんだらけ」が、5月20日から「あかまつ」という雑誌を新しく創刊します。 しかし、まんだらけのホームページに掲載されている「あかまつ」の紹介文が常軌を逸しています。 修飾語や擬音語のアバンギャルドな使い方、ファナティックな論理展開、唐突に挿入される読者への呼びかけ、スリリングな文法…どこをとっても突き抜けていて、なんと言いますか日本語の限界を超えています(以上、褒め言葉です)。 以下、簡単に要約させて頂きます。「あかまつ」とは「エロと変態」の二大テーマを主題に据えたコンセプチュアル・リビドー・マガジンで、コンビニで売られている「勃起させるだけエロ本」にありがちなビタミン剤だけで食事を済ませるような味気なさを排除して、僕たちの頭をキックしてくれるようなディープでコアなエロを追求するマガジンだそうです。 その目標は知性(カルチャー)と感性(ヘッド)を融合させた、ニュータイプのエロポップ・マガジンで、新世紀に向けて新しい文化と物語を創造していこうという挑戦でもあるそうです。そして、過去にきずかれたエロの遺産の探求と、今の時代のエロの産声とが、同時に聞こえてくる雑誌をめざして全面展開するそうです。 また、「あかまつ」でヌケるとしたら、かなりの立派な変態だというくらいヌキには向かないエロ本だそうですが、2000円という定価分の欲情は保証してくれるそうです。ここで言う「欲情」とは性器だけで行なうものではなく、読者の妄想力とでも言うべきものの暴走のことだそうです。 創刊号には2枚のCDが付録として付き、1枚は「全国に存在するセックス秘宝館の貴重なテーマソングを発掘し収録したもの」、もう1枚は「おとなのオモチャ屋で売られていた、ため息のレコードを編集したもの」だそうです。 言葉の意味はよく分かりませんがとにかくすごい自信です。何やら魂がみなぎっていることが肌で感じ取れます。まんだらけが「あかまつ」にかける意気込みは生半可ではありません。 ネットアイドルちゆは「あかまつ」を応援しています。 |
平成13年5月2日 | まんだらけエロチャンネル、始動 |
数ヶ月ほど前、古本屋まんだらけに行った時のことです。 時間は閉店間際。 コスプレ店員さんのショーもクライマックスで、ステージ周辺にはデブとガリと眼鏡が群がっています。傍から見ると怪しい宗教のイニシエーションのようです。 そして、その日のラスト・ナンバーは「超電子バイオマン」。黙って聞いていればいいのに、群がるオタクたちが声を揃えて「超電子バイオマン」を歌い出します。 ちゆは思わず、名曲「ハイエンドオタク」の一節を思い出しました。「みんなで一緒に大合唱、アニメ・ソングを大合唱ぉぉぉぉぉぉ」。 確かに、バイオマンは好きです。何よりバイオハンター・シルバが格好いいですし、ドクターマンのマッドぶりもナイスです。残り0.01秒でかろうじて地球破壊爆弾の爆発を止めるといった王道な展開も最高です。 でも、数十人の脂っこいオタどもが、まるで臨海学校のキャンドルサービスのように声をそろえて「バ〜ッとバイオ! クラッシュ・アウト!」と歌う様子はちょっぴり恐かったです。 さて。 そんなまんだらけが新たに作る新世紀のエロ・カルチャーを追求するペーパー・パルチザン・メデイア「あかまつ」については、3月24日のニュースで報じました。 その後、「あかまつ」の具体的な内容がまんだらけホームページで詳しくアナウンスされましたので、ご報告します。 特に話題性があるのは、まんだらけコスプレ・ヌード。 まんだらけ社長・古川益三みずからがカメラマンとなり、福岡店の3人のコスプレ店員さんのヌードを撮影したというカラーグラビアです。 コスプレ店員さんの多くは趣味と実益を兼ねたアルバイト(主に次のコスチュームを作るための資金稼ぎ)だと思っていたのですが、脱いでくれる娘もいるのですね。 「あかまつ」で脱いでメジャー・デビューの道が開けるとも思えませんし、元々そういう仕事をしている娘さんだったのか、そのために調達した特別コスプレ店員なのか、社長が巧みな話術で口説き落としたのか、気になります。 その他にも、色々な記事が予定されています。 大人のための遊園地・秘宝館の謎を追った特集・「2001年 秘宝館の旅」。 洗練された絵柄と壊れたストーリーで一部で熱烈に支持される清水おさむ先生が描く、血みどろ臓物血笑劇画「紅桜生首地獄変」。 真鍋りんご&CHERRY DYNAMITEが描く日本初の女闘美劇画「BELINNDA」(※女闘美(めとみ)…中野貴雄監督のAVによく出てくるような女性同士の組んずほぐれつの格闘のこと)。 そして、提言企画「起こせ!!パイパンムーヴメント」。 「パイパンの女性は世界一美しい」という信念を持つまんだらけ社長・古川益三が性感ヘルス「元祖 パイパン倶楽部」のさつきさん(源氏名)にインタビューするそうです。 そんな「あかまつ」は5月20日発売。予価2000円です。 ところで、まんだらけのホームページではストリーミング放送によるインターネットTVを視聴できます。 「有言実行三姉妹シュシュトリアン」のコスプレをした、理想のタイプはロリコンのおたく男子という声ちゃんが進行役。 ムー大陸やアカシックレコードからフリーエネルギーと永久機関の違いまで、あらゆる精神世界の事柄を解説する「精神世界チャンネル」。 櫻井 智ファンクラブ会員限定幻のイベントの模様を放送したり、まんだらけ社長・古川益三が歴史の語り部として凄い漫画について熱く語ったりする「アニメ・まんがチャンネル」。 これまでは上記の2つのチャンネルが放送されていましたが、昨日から期待の新チャンネルが加わりました。 その名は、エロチャンネル。 もう説明の必要もないくらいそのまんまのネーミングのようですが、さにあらず。普通の人が「エロ」と聞いて連想するものと、まんだらけ社長・古川益三の考える「エロ」はやや食い違います。 女性の痴態や耽美な男女の営みなど、いわゆるズリネタを期待してはいけません。 では、その内容は。 スピード・グラム・パンクのニューヒーロー「シスター・ポール」のライブ映像。 SM女王様という裏の顔を持つ漫画家・広東もなさんに、SM女王になった理由やショーパブ時代の裏話まで聞くインタビュー映像。 性感ヘルス「元祖 パイパン倶楽部」のさつきさんと、パイパンフェチのまんだらけ社長・古川益三との対談トーク・ショー。 …ヌけません。 唯一、色気があるとすれば、「あかまつ」に掲載されるコスプレ店員・ヌードの撮影風景の映像です。 ショーケースやコインロッカーの中に押し込められるコスプレ店員さんの姿は、京極夏彦の「魍魎の匣」に出てくるような箱入り娘フェチの方にはたまらないかも知れません。 ノーマルな貴方には、映像の最後、3番目に出てくる娘がいちおうオススメです。 ちょびっツのコスプレ(たぶん)で、普通に脱いだり、だっちゅーののポーズをとったりと、まだしもオカズとして使える可能性があると思われます。 ちなみに現在は試験放送中ということで無料ですが、いずれ有料になるそうです。 料金は精神世界チャンネルのみで月額300円、年3000円。3チャンネルすべてだと月500円、年5000円。 まんだらけ社長・古川益三の趣味に共感できる層は、まんだらけに足を運ぶ層とあまり噛み合わないと思うのですが、インターネットTVや「あかまつ」が商売として成り立つか気になるところです。 そうそう。 まんだらけでは現在、色々な人材を募集しておられるようです。 ●専属占い師(ネットを通して占いをしてくれる占い師さん) ●日本現存の新興宗教の方(公平な立場で各種宗教を紹介する企画に協力してくれる方) ●超能力者(100発100中でスプーンを曲げられる方) ●魔女、仙人(コスプレや自称ではない、本物の方を募集) ●広東もなさんに調教されたいМ男(18〜23歳の公開調教可能なジャニ系のM男くん、容姿問う) 我こそはと思われる方、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか。 |
平成13年6月22日 | 代アニ、就職・デビュー率100%突破 | |
目が拒絶する絵柄で物語はラブひな。歪み狂った異形的人体デッサン。111cmの爆乳を登載した小学生。 そんな無茶の連続投球でありながら奇妙な愛着すら感じさせ、ついには人類をエイケニストという名のニュータイプに覚醒させてしまう引力を秘めた漫画。 それが、少年チャンピオンで連載中の「エイケン」です。 関連サイトを網羅するエイケンリンク、世界初のファンサイト・エイケニストのキセキ?なども登場して、いよいよ(ごく一部で)注目が高まっています。 ところで、少年漫画界のミュータント・エイケンを産み出した土壌は何なのでしょうか。 そう考えて、作者である松山せいじ先生の経歴を見直してみますと、やはり代々木アニメーション学院のマンガ・コミックプロ養成科出身という点が目を引きます。 同じ代アニ出身で注目の漫画家といえば、綱島志朗先生です。代表作は、「ガンガンWING」で連載しておられた「LIFE:ERRORS」。 「能天気で理想主義な熱血直情少女が主人公のキレイゴト物語」に見せかけて最終回で非情な現実の前にヒロインの自我が崩壊。そのまま何の救いもなく終わってしまうスーパーシンキングエンドでした。 いや、綱島先生の漫画はエイケンのようにネジが外れているわけではなくて、むしろ面白い部類だと思います。現在は「ジンキ」連載中、ルイちゃんが可愛いです(余談)。 でも、こうして考えると、やっぱり代アニ卒にはちょっと独創的な方が多いのかなと思ってみたり。…もちろん褒め言葉ですよ? そんなわけで、今日の話題は代々木アニメーション学院です。 「恥ずかしい美少女アニメキャラを使った広告が発する二次元フェロモンで引き寄せたオタクをだまして荒稼ぎ」みたいなイメージもありますが、本当のところはよく分かりません。 そういった怪情報に関しては、とりあえずじんさんの傑作コラ漫画・代アニ調査班(YMR)がオススメです。 ところで代アニといえば、異常に高い就職・デビュー率で有名です。 プログラムやCG関係ならまだしも、その職業の絶対人口が少なそうな声優科・コミック科・ノベルス科で、本当に90%以上が就職・デビューできるのか、素人ながら疑問に思ってしまいます。 そんなとき、今年度の広告を目にしました。 平成13年3月卒業生の就職・デビュー率…115%! 大卒でも苦しいと言われるこの就職氷河期に、生徒100人につき115人も就職しているとは。代アニ恐るべし。 でも、なぜ100%を超えるのでしょうか。 いちおう噂では、1人で2社以上合格した生徒さんは”2”とカウントして、内定数÷生徒数で計算するからだそうです。 また、1日だけアシスタントをすれば「マンガ業界デビュー」、声優科なら一度ドラマのガヤでもやれば「声優デビュー」とカウントするらしいです。確かに嘘ではありませんが。 それと、全入学生(または全卒業生)での就職率ではなく、就職斡旋を希望した人だけで算出した率だという話もあります。就職斡旋を受けるには、出席・課題提出・成績が一定以上必要なので、在学中に不真面目だった奴はカウントされないことになります。 学校に入っただけで誰もが漫画家や声優になれるわけではありませんので、当然といえば当然ですけど。 それにしても、100%以上の数字を広告に出すのは逆効果なような気もします。 「ぼく、代アニのコミック科に行きたいんだ。ほら、この広告みてよ。就職率115%だから安心だよママン」とか息子に言われたら、親御さんはとても心配されると思います。 やっぱり志願者に紹介する数字としては「全入学生のうち、希望の業界に就職できた人の割合は」「全卒業生のうちの割合では」といった情報を伝えるのが、仮にも学校を名乗る者の最低限の義務のような気もします。 でも、やっぱり自分と家族がおまんま食べることが第一ですよね。一企業・代々木ライブアニメーションとしては当然の営利活動だという気もします。 ともあれ、松山せいじ先生のように代アニ卒で、現在は第一線で「エイケン」を連載中という方もおられるわけです。 結局、本人の気合いと努力と根性と遺伝的要因(才能)と外界からの偶発的要因(運)が肝心ということかも知れません。 今の日本なら、たとえホームレスになってもそうそう餓死はしないでしょう。駄目ならダンボールに寝泊りする覚悟を決めて夢に向かって突っ走ってみるのも、また人生かなと思います。 |
平成13年9月28日 | まじかる☆さゆりん杯 | ||||||||||||||||||||
競馬の人気が低迷しています。 売り上げは落ち込み、競馬場も減収。そんな中で「幅広い集客を図る」ため、群馬県の高崎競馬場では、3万円でレースに好きな名前を付けられるサービスを実施しています。 お馬で人生アウトさんからメールで情報を頂いたのですが、そうして付けられた珍妙なレース名が、2chの競馬板で話題になっています。 たとえば、平成13年9月23日のレースメニューを見てみますと…
なお、レース名を付けた人はイベント広場を使用する権利をもらえるため、当日はそこで同人誌が売られていたそうです。 それにしても、ひときわ目立つネーミングはまじかる☆さゆりん杯。 当日は競馬新聞に「まじかる☆さゆりん杯」の名が載り、ラジオでも「まじかる☆さゆりん杯」と放送され、競馬場のおじさんたちが「第7レース・まじかる☆さゆりん杯は何を買うか」と頭を悩ませたはずです。 ちなみに「さゆりん」とは、幼女誘拐犯の藤田くんも大好きだった18禁ゲーム「Kanon」に登場する美少女・倉田佐祐理さんの愛称。 その佐祐理さんを愛する有志が作ったファンクラブの名前が「まじかる☆さゆりん」で、その名前を冠するレース名だというわけです。 「まじかる☆さゆりん杯」がOKなのですから、「さくらちゃん萌え萌え杯」や「貧乳大好き杯」、「魁!!男杯」なども可能だと思われます。 自分の熱いソウルを競馬のレース名に託してみたい方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。 また、高崎競馬場は23日、少しでも盛り上げるために馬の代わりに人間が走る番外レースも実施。毎日新聞にも載りました。 それが本当に幅広い集客につながるのかは分かりませんが、その実行力は見習いたいところです。 ネットアイドルちゆは高崎競馬場を応援しています。 |
平成13年11月19日 | マイケル・ジャクソンにヅラ疑惑 |
米国の雑誌がマイケル・ジャクソンのヅラ疑惑を報じたそうです。 マイケルと言えば、11歳でデビューした後、すごいダンスや無垢な笑顔で瞬く間にスーパースターになったお方。 近年では音楽的評価とは関係なく、「ショタホモの変態」「整形美白お化け」といったゴシップ&フリークスなイメージで広く認知されています。 曰く、整形後の鼻は着脱自在。 曰く、妹のセックスを覗くのが趣味。 曰く、家族全員に早朝の水泳特訓を強制。 曰く、モンローの遺骨を墓地ごと買い取って夜な夜な墓参り。 曰く、ジョン・レノンの亡霊からアドバイスを受けている。 そんなマイケルの武勇伝の数々の中でも、やはり有名なのは子ども大好きネタ。 とある13歳の少年は、「パンツの中に手を突っ込まれてイくまでしごかれた上、精液を飲まれた」と証言しています。 この少年とマイケルは約4000万円で和解したらしいですが、もちろん訴訟大国でうまいこと大金をせしめた少年がいただけの可能性も大。 陪審員制度の下ではマイケルの敗訴は目に見えていますし、警察の調べでは、少年はマイケルのチンポの形状を正しく証言できなかったそうです。 また、岡田斗司夫さんによるとマイケルはとんでもないオタクで、「戦え!超ロボット生命体・トランスフォーマー」の大ファン。 MTVで「赤い光弾ジリオン」と「新バビル2世」をセレクトしたり、来日した際にいのまたむつみさんを呼びつけて自分をアニメ風に描かせたりと、数多くの濃いエピソードがあるそうです。 そうそう。マイケルの話題としては、今は亡きメガドライブのゲーム「マイケルジャクソンズ ムーンウォーカー」も忘れてはいけません。 子どもを食うと体力が回復するマイケルが主人公のアクションゲームで、必殺技はダンスアタック。ゲーム途中でマイケルはマイケルロボに変形し、ミサイルや怪光線で大虐殺を繰り広げます。 さて。このたびのハゲ疑惑に関してですが、個人的には違うと思います。なぜなら、マイケルはNASAが開発したロボットなのですから。 まるでポリゴンのように踊るマイケル。ビデオなどを見ても、周囲のダンサーと比べて明らかに人間を超越した動きをしています。妙に股間を強調する動作も人間っぽくありません。 そもそも、前に歩いているように見せかけて後ろに歩いてるアレ。ちゆはいくら練習しても出来ませんでした。人間業ではありません。ロボットに決まってます。 ですから、彼の頭髪はその辺の死体から抜いたのを植えつけたものでしょうし、すでにハゲとかヅラとかそういう次元の問題ではありません。 「魁!!クロマティ高校」でメカ沢に誰もツッコミを入れないのを見守る神山くんのような心境で…。 ネットアイドルちゆはマイケル・ジャクソンを応援しています。 |
平成14年2月9日 | コムちゃん、クビになる | |
げっちゅ屋をご存知でしょうか。 それは、常時かぼちゃぱんつ丸出しの幼女・コムちゃん(6歳)を店長にしたエロゲー屋さん。 通販の他、秋葉原の裏通りに店舗を構え、コムちゃんおでん缶などのコムちゃんグッズも販売しています。 このお店が知名度を上げた要因としては、新作カレンダーの充実なども挙げらますが、やはり電波ゆんゆんな歌とイベントの効果が大きいでしょう。 コムちゃんが歌うげっちゅ屋テーマソング「まじかるぶっくま〜く」は、次のような歌詞でした。 やっちゅ〜♪ げっちゅげっちゅげっちゅ〜♪ げっちゅ〜♪ げっちゅげっちゅげっちゅ〜♪ ステキなお店の 店長にゃの♪ 責任重大 だから だからね がんばらなくっちゃ 毎日が 初めてのコトで どきどきにゃの♪ いざとなれば 失敗も 心配も 魔法で 何とかしちゃうの ひ・み・つ☆ いつもの服に 着替えて あはん☆ まじかるぶっくま〜く♪ …「ハートフルな歌詞をラブリーに歌い上げた萌えソング」と言うだけのことはあり、聞けば聞くほど脳みそがツルツルになっていきそうです。 そして、この歌やコムちゃんの声を担当するのは、エロゲーを中心に活躍するカルト声優・長崎みなみさん。 同じ名前のAV監督がいますが、もちろん別人です。 アイドルが昔のAV出演を隠すように、声優さんも普通は下積み時代のエロボイス仕事を秘密にします。 しかし、長崎みなみさんは「エロゲー声優」をはじめとする痛くて恥ずかしい仕事にむしろ誇りを見出し、顔と名前を露出して積極的にぶつかってきました。 げっちゅ屋の一日店長になって客のオタクさんたちにサインしたり、コムちゃんのコスプレ姿でステージに立って「にゃの」言葉で喋って歌ったり…。それは公開レイプにも等しい光景でした。 そんな人生を削った努力の甲斐あって、お店の ところが、先月末。そんな長崎みなみさんは音声収録中に身体がしびれて緊急入院。診断は自律神経失調症でした。 本当のところは分かりませんが、もしかしたら、彼女の天然っぽい笑顔の裏には、相当のストレスやプレッシャーがあったのかも知れません。 一方、ついに「げっちゅ屋」はコムちゃんのゲームの発売を決定します。 しかし、そのゲームでコムちゃんの声を担当するのは望月久代さん(通称もっちー)。最近赤丸急上昇中の若手人気声優でした。 …そう、長崎みなみさんはコムちゃん役をクビになったのです。 おそらく、げっちゅ屋も現状の一部受けマイナー路線に限界を感じ、メジャー声優の投入によってイメージを変えようとしているのでしょう。 長崎みなみさんが書くやっちゅー♪日記の2月8日には、こんな記述がありました。
以下、これを読んだ各ホームページの管理人さんの反応を列記させて頂きますと…。 ・Angel Factoryさん「読んで涙が出そうになった」 ・Edgeworth Boxさん「つーか、泣いた」 ・あれはな。さん「いざ降ろされるとなると込み上げて来るものがあります。ショック」 ・皇帝φ機構さん「お姉さん、あんたは本当にいい人だよ……」 ・BRAINSTORMさん「やっぱりもっちーじゃなくていいよ…みなみおねいさんに戻してあげて」 ・カトゆー家断絶さん「何の連絡も無しにリストラって言うのもなー…」 ・紺碧洞さん「事前通知が無いなんて酷過ぎる」 ・Tentative Name.さん「げっちゅ屋は長崎みなみのお陰でここまで来れたのに、完璧に恩を仇で返してるよ…」 ・かーずSPさん「今回ばかりはみなみおねいさん支持で。つーか悪いのはもっちーではなく恩仇のげっちゅ屋」 ・電脳御殿さん「今までの信用はどこに行くんだろうかね」 ・まるちいんさいど。さん「つかげっちゅ屋。そーゆー不義理な事してるとなー、もう応援してやんないぞ?」 ・暗黒KANONさん「企業倫理として、どうかと思うよ、げっちゅ屋さん…」 ・ペス日記さん「クサレえろげ崩れだった過去をみなみ姐さんを踏み台にして消し去ろうとするサーカスの連中、逝ってよし」 ・変人窟さん「現状げっちゃ屋に対する心証は最悪。色々理由もあるだろうけどこの手の裏切りとか踏みにじるやり方は本気で嫌いだ」 …ちゆも、1人のファンとして残念ですし、倫理的な理由からも憤りを感じます。 しかし、そのことでげっちゅ屋をバッシングするのもまた、やっちゅー♪日記に「新しいコムちゃんも、応援してくださいね」と書かれた長崎みなみさんの心に反するようで複雑です。 まあ、げっちゅ屋が今さら何をしても、コムちゃんはでじこにはなれないと思いますが。 ネットアイドルちゆは長崎みなみさんを応援しています。 |
平成14年4月23日 | ディズニーの同人誌は印刷しません | |
ちゆは時々、雑誌にコラムを書かせて頂いております。でも、そこでは、ホームページのように好き勝手にキチガイとかコジキとか書けません。 たとえば、某誌の原稿で試みに「土人化」と書いてみたところ、「●●化」と伏せ字になりました。さすがに伏せ字の中身が想像できないのはどうかと思ったので、「アフリカで野生化」に直したら通りました。 また、両手足が切断された状態を「ダルマ」と表現してみたところ、「ダ●マ」と伏せ字になりました。理由を聞くと、なにかヤクザ屋さんがどうとかと怒られてしまいました。 そんな感じで、世の中には言ってよい言葉と悪い言葉があるらしいのですが、特に「要注意」とされているのがディズニーと小学館。とにかく著作権に厳しいことで有名です。 たとえば小学館の場合、「著作権について」によると、ホームページで「ドラえもん」のあらすじを紹介したり、自分で描いた「名探偵コナン」のイラストを公開するのもダメ。 もちろん、当サイトのコンテンツ「怒羅えもん」も余裕でアウトなので、いつ法的手段を講じられてもおかしくありません。 一方のディズニーは、学校のプールにペンキで描かれた卒業記念のミッキーマウスの絵にも削除を求める凄いヤツ。当サイト11月12日の日記のような文章を本に書こうとすれば、「ミッキーマウス」は伏せ字にしなければなりません。 なお、それでいて「ジャングル大帝」や「ふしぎの海のナディア」をパクった疑惑のあるディズニーですが、その辺の話はディズニー映画「アトランティス」に関する問題同盟さんなどをご覧ください。 ところで、世の中には同人誌というものがあります。 たとえば、「ドラゴンボール」のファンが自作した悟空とチチが濃密に絡み合うエッチな漫画の本などのことで、「同人誌即売会」や「同人誌ショップ」で同好の士に売られます。 そういった同人誌を作るには、コンビニでコピーした紙を1枚1枚手で折り曲げてホッチキスでまとめることもあれば、印刷所に依頼して製本してもらう場合もあります。 近年のオタク人口の増加に伴って、同人誌関連のサービスが充実した印刷所も増えました。 さて、そこで先日、「キングダムハーツ」というゲームソフトが発売されました。「ファイナルファンタジー」製作スタッフとディズニーの合作という触れ込みで、ゲーム中にミッキーやドナルドも出演します。 「ファイナルファンタジー」の同人誌は数が多く、この「キングダムハーツ」の同人誌を作る方も多いと予想されます。しかし、相手は著作権の鬼・ディズニー。 そこで、日本同人誌印刷業組合は先手を打って、各印刷所におふれを出しました。曰く、「キングダムハーツ関係の同人誌の印刷は断るようにしましょう」。 著作権無視のロリで鬼畜なエロ漫画本を印刷しているところもあるのに何を今さらという感じですが、確かにディズニーは本当に訴えますし、気持ちは分からなくもありません。 それでも色々と問題があると思いますが、その辺に関しましては、同人誌生活文化総合研究所さんの4月21日に詳しいです。 ところで、その関係で気になるのは、荒木飛呂彦先生の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」。 「週刊少年ジャンプ」に10年以上連載している人気作ですが、最近、ディズニーのキャラクターが漫画内に登場。ミッキー等の確実にヤバいキャラは姿こそ現わさなかったものの、読みながら「平気なのか」と不安になりました。 でも、荒木先生の描かれたピノキオは、言われなければ絶対に分からない独特すぎるデザイン。 クールです。何かこう、荒木先生は宇宙人なのではないかと思わせるような、突き抜けたピノキオです。 ネットアイドルちゆは荒木飛呂彦先生を応援しています。 そうそう。蛇足ですが、最近のジャンプと言えば、「BLACK CAT」のキョウコちゃんの服がエロゲー「家族計画」の末莉ちゃんに激似だったりしました。まあ、これは元々そういう漫画なので今さらですが。 さらに余談ですが、先日、エロゲー「継母調教」の原画などで知られるエロ漫画家の天櫻みとの先生が、ちゆの同人誌を作ってくださいました。 あと、同人誌ではありませんが、ちゆらぶさんの4コマ漫画も楽しく読ませて頂いております。本当にありがとうございます。 |
平成17年1月7日 | もうオタクとつき合うしかない? | ||
今月号の「ダ・ヴィンチ」に、「オタク人口280万人突破! もうオタクと付き合うしかない?」という特集が載っていました。 大昔の怪文書「おたく男は乙女におすすめ」を一瞬連想しましたが、よく考えると「おすすめ」と「もう〜しかない」では全然意味が違いますね。 もちろん、「もうオタクと付き合うしかない」なんて現実はどこにもありませんが、たぶん最近のニュースと絡めて扇情的なタイトルを考えたらそうなったのでしょう。 記事の中では、健康オタクまで含む広い範囲を指して「オタク」と呼んでいる様子。 「あなたの彼氏のオタク度チェック」というバイトが10分で作ったような表では、オタク度の上がる条件が「村上龍より村上春樹が好き」や「上戸彩より小倉優子が好き」になっていました。 「秋葉原のイケメンを探せ!」という無謀なコーナー(イケメンさんの写真は顔がよく見えないほど小さいのですが、拡大できなかった理由は明らか)を見ても、「趣味:ビリヤード、好きなタイプ:中島美嘉」とか、「趣味:サッカー、好きなタイプ:矢田亜希子」とか……。 その人たちは単に秋葉原でダサい格好をしてただけで、別にオタクではないと思います。 ともあれ、最大の目玉はひきこもり小説家の滝本竜彦先生(「NHKにようこそ!」とかの作者)のコメント。 何でも最近初めての彼女ができたそうで、「オタクは恋愛したほうがいいですよ」とか「ジョギングを始めた」とか「服」とか……。せ、先生、目を覚ましてください。 さて。 「オタクの恋愛」についてですが、少なくともオタク同士のカップルは成立可能だと思います。 実際、一緒に同人誌を作ったり、一緒にげっちゅ屋でエロゲーを物色したりしているつがいのオタクはたくさんいます。縁さえあれば、オタクでもベストパートナーは見つかります。 でも、オタクが「ダ・ヴィンチ」を愛読しているような女性と付き合っても、うまくいくとは思えません。 たとえば、たぶんダ・ヴィンチ読者は一緒に「仮面ライダーワールド」に行くのはイヤがるでしょうし、かといって一緒に「パール・ハーバー」を見たりして「感動しちゃった」なんて言われたらオタクの方がブチ切れてしまいます。 もちろん、どんな夫婦でも、最初から何もかもピッタリだったわけではないでしょう。恋は探すものではなく育てるものだと「ふたりエッチ」にも書いてあります。 しかし、オタクとダ・ヴィンチ読者の間に広がる溝は地底世界ペルシダーよりも深く、オタクが飛び越えようとしてもたぶん落ちて死にます。 たまに「オタクがオタクをやめる」という話も聞きますが、ちゆには「犬が犬をやめる」と同じくらい無理のある響きに聞こえます。 「ダ・ヴィンチ」の記事の中でも、大槻ケンヂさんがこう述べておられました。
そして、大槻ケンヂさんは、オタクと付き合っている非オタクの女性について、次のように分析します。
……「もうオタクと付き合うしかない?」を読んでいる「ダ・ヴィンチ」読者向けには、たぶん最高のアドバイスだと思います。 結局、オタクと付き合えるような女性は、非オタクだとしてもある種のサイコさんには違いないということですね。 それでも非オタクの女の子と付き合いたいという人には、そんな自己陶酔系の女神さまを探すよりは、自分のキモさを上回る金や地位を手に入れるのをオススメします。金が切れない限りは縁も切れませんよ。 |
平成17年1月11日 | 文藝春秋で「サーヤ=オタク」説を検証 | |
紀宮(サーヤ)さんがオタクだというウワサは、かなり昔からあります。 「サーヤさまが同人誌を出したがっているから、圧力がかかってコミケが中止になる」「コミケ会場が幕張から晴海に戻されたのは、お忍びで参加するサーヤさまを警備しやすくするためだったのだ!」などなど。 しかし、そこは皇室の話。「磯野家の謎」の便乗本「ご皇室の謎」を読んでも、紀宮さんの趣味はバードウォッチングで、カラオケは特に好きではなく……程度のことしか書いてありません。 「紀宮さまは、同世代の若い女性と比べてお洋服などあまりにも地味! なぜですか?」というモロな質問もあるのですが、「本当にいいところのお嬢様は質素で地味でございます」とかわされていました。 結局、ちゆがこの本で得られた情報は、紀宮さんが兄の秋篠宮さんを「アヤ兄ちゃま」と呼んでいたということだけ。シスプリなら花穂ということで、秋篠宮さんもさぞかし妹に萌え萌えだったと思われます。 そんな空気の中、出版物で堂々と紀宮さんがオタクだと言ってくれたのが、岡田斗司夫さんの「オタク学入門」です。
この情報源は不明ですが、オタク日記には、学習院出身の知人からやんごとなきお方たちの素敵なエピソードを山ほど教えてもらったというくだりがあります(それ自体は「オタク学入門」執筆後のことですが)。たぶん上の記述も、学習院出身者から得た情報だと思います(憶測)。 また、オタクなら、ある程度オタクの気を感じることができます(たまに戦闘力を自在にコントロールできる種族も存在しますが、たいていは常に全開フリーザ状態なので分かりやすいです)。 紀宮さんについても、名のあるオタクの方々が気を感じているようですから、可能性は高いでしょう。 そんなこんなで、もちろんちゆも、伝説はすべて真実だと信じています。 さて、そんな紀宮さんについて、今月号の「文藝春秋」に、「紀宮様『オタク伝説』を追う」という記事が載っていました。 記事では、学習院時代の同級生の証言が紹介されています(この件についてそれ以外の情報源が日本に存在するのは難しい様子)。 それによると、紀宮さんは「『ルパン三世』のペンケースを愛用」しており、自由に買い物が出来ないので友人に頼んで「風の谷のナウシカ」グッズを買ってきてもらっていたそうです。 また、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、『ナウシカ』や『ラピュタ』の35ミリフィルムを御所に運んだことがあると証言。 御所の元職員によると、旧東宮御所には映画が見られる部屋があり、かつては週に一度、映画会社からフィルムを借りて一家で映画を鑑賞していたとか。 部活動については、高等科時代に日舞クラブに入っていたとだけありました。 記事では、時代劇が好きで入部したという動機から、「つまり、コスプレということなのだろうか?」と考察していますが、それはちょっと強引なんじゃないかなぁという気がしないこともありません。 あと、コミケ準備会に宮内庁から電話がかかってきたというウワサについては、コミケ主催者の米澤嘉博さんの「それはただの都市伝説ですね」というコメントが出ていました。 そんな感じで色々と調べられている記事ですが、残念ながら、アニメージュ伝説・マン研伝説・サムライトルーパー伝説(聖闘士星矢伝説でも可)などの真偽に関する有力な情報はありませんでした。 それと、紀宮さんオタク説が広まった最大の原因だと思われるオタク的な容姿については、正面から触れることは決して許されない様子でした。 ネットアイドルちゆは紀宮さんを応援しています。 |
平成21年2月15日 | 主宰者がオタクの演劇 「時空伝承ウインド」 を見てきました | |||||||||
前世紀に「アニメタル」が流行ったころ、「アニパンク」や「ナツメタル」などの便乗バンドの一種として登場したのが、「コスプレックス」でした。 声優さんを「2.5次元」と呼ぶことがありますが、彼女たちは「3.5次元」。 人間が2次元キャラの衣装を着るとむしろ4次元に近づくという、あまりにも正直な表現に驚いた記憶があります。 このように、3次元の女性が2次元に挑戦すると、次元の迷子になることが多いです。 さて、そんな前フリとは断じて無関係ですが、去年の夏休みに、SF演劇ユニット・アルベルトガーデンのお芝居を見てきました(当日券3500円)。 まず、演劇なのに、パンフの表紙が二次元ドリームノベルズみたいです。 公式サイトによると、「舞台上にアニメや映画のような世界を作り出す」のが目標だそうで、つまり この触角搭載型女の子を役者さんが演じるわけです。 まあ、演劇の性質上、その辺にツッコむべきではないと思いますが、お約束なので、いちおう並べてみました。 ……最初から全然似せる気がないので、ダメージは少ないですね。 イメージイラストではフッサフサのロン毛の「ゼロ」が、舞台ではハゲキャラなのも割り切っています。 むしろ心ひかれるのは、「高速戦闘システム」「ダークマターズ」「林 静火(ハヤシ シズカ)」あたりでしょうか。 特に「サイレント・キル」「相手を死に追いやってしまう」は、どことなく「エターナルフォースブリザード」「相手は死ぬ」と似たものを感じます。 ちなみに、ダークなんとかのリーダーである黒マントの怪人(設定画)の名前が「ゼロ」なのは別に偶然ではなく、主宰者が「コードギアス」のファンだから。 部下の女の子(黒の騎士団でいうカレンのポジション)が、劇中で「ゼロ様の命令は絶対遵守よ!」と発言して、元ネタを明確にしてくれます。 あと、部下の男の子が「ボロ雑巾のように捨ててやる」と発言したり、ルルーシュのモノマネをしながら命令すると敵が「イエス、ユア・マジェスティ」と言って自殺したり……。 ギャグシーンだけなら良いのですけど、2時間の劇があと10分で終わるクライマックスになっても、準主役のフレアさんが例のポーズで「ギガドリルゥ!!」と叫んでいました。
さて、会場に入ると、なんだか馴染みのある歌声で「くるっと まわって いっかいてん♪」と聞こえてきて、そのまま開演までずっと初音ミクメドレーでした。 (締めは初音ミクが歌うこの劇の主題歌で、ニコニコ動画にもアップされています) ちなみに、初音ミクが流れるあいだ、ちゆの後ろの席に座っていた年輩の女性ふたりは、次のような会話をしておられました。 「保険ってのは変わらないの? 60過ぎても」 「もうヨメには遠慮して遠慮して……」 「借用証書の金額だけだね。だからおばあちゃんがそれを決済して分からないようにすればね……」 どうやら観客のほとんどは「コードギアス」と無縁の人生を送っているようです。 そんな観客が見守る中、お芝居が始まります。 ナレーション「ここは、2108年。いまから皆さんをご案内するのは(中略)驚きと希望に満ちた、私たちの100年後!」「夢の超特急、リニアモーターカー! 東京と大阪をたった1時間で結ぶとんでもない列車が走ります!」 子供「うっはっはー、すげえー、すっげえー」 母親「もう、この子ったら、はしゃいじゃって」 父親「しょうがないだろ、こんな速い乗り物には乗ったことがないんだからー」 ううむ、22世紀の驚きと希望は東京大阪間が1時間ですか。確かに嬉しいですけど。 などと思いつつ見ていたら、外の景色を眺めていた子供が、「あのお姉ちゃん、すっごく走るの速いのー!」 そう、窓の外を、美少女がリニアより速く走っていたのです。 科学の力でリニアと併走。 未来というより、むしろ「エイトマン」や「サイボーグ009」的な60年代テイストを感じますが、とにかく彼女が主人公のウインドさんでした。 そんな感じで、ウインドさんは加速装置の持ち主。 演出的には「仮面ライダーカブト」を舞台でやるという感じで、ウインドさん本人は普通に動き、周囲が止まることで速さを表現します。 ただ、特撮ならともかく、それを舞台でやるとだるまさんころんだ状態というか、生身の人間がどれだけ上手く動きを止めてもソフトオンデマンドの「時間よ止まれ」系エロビデオみたいに見えるのが難点です。 それから、例のポーズで「キラッ☆」と言ったり、「虹野さんは俺の嫁」と吼えたり、「トランザム!」と叫んで真っ赤に光ってパワーアップしたりしているうちに、お芝居も終盤。 12歳の女の子が「世界を無に帰す」と言い出して、東京タワーを破壊したり、通りすがりのケンシロウを殺したりします。 加速装置のあるSFで電磁波が見えるヤンデル盲目美少女ということで、たぶん主宰者は「虎よ、虎よ!」のオリヴィア萌えと思われます。
この12歳も片付いて、最後はゼロ様との対決に。 光速近くまで加速した陽子と陽子を衝突させると、エネルギーの一部が高次元空間に漏れ出す可能性があると言われています。 ゼロ様の目的は、その要領でゼロ様自身が粒子加速器で加速されて、いまの腐った地球から高次元に脱出することなのだそうです。 でも、ひとりだと孤独なのでウインドさんも一緒に加速しようとするゼロ様。 「これから行く世界は俺とお前のふたりの世界。永遠という時間、俺とお前のふたりきりだああああ!!」 ここまで威厳のあったゼロ様(本名・冬月さん)が、クライマックスでキモオタみたいに。 結局、そんなウインドさん(本名・春香さん)のピンチを、彼氏の静火くんが助けてハッピーエンドとなるのですが……。 静火くん「お前は、どんなことがウケッ、ウケッ、起きようと、俺のことを受け入れてくれた! お前みたいな奴は生きていなくちゃならないんだ、生きろ春香! 春香ああああああああ!!」 ……噛むな。 そんな感じで、実は常時噛みまくりなのが一番つらかった、このお芝居。 「SF演劇」という点については、小説のように詳しい説明は入れられず、映画のように絵的に見せられるわけでもなく、という感じで……。 粒子加速器の中で加速されながら斬り結ぶゼロ様とウインドさんも、いったい彼らがどういう状態だと設定されているのか、理屈も絵ヅラもよく分かりません。 どうもその辺は観客がフィーリングで流してくれる前提で作ったらしく、演劇とSFの相性の悪さが出てしまった感じです。 演劇だからコレができる! といった要素もないので、とりあえず今回の内容ならラノベでやるのがベターかと思います。 ネットアイドルちゆはSF演劇ユニット・アルベルトガーデンを応援しています。 |