昔のちゆニュース
◇「雑誌」関係◇
平成13年03月16日:クソゲー星人、連載終了 平成13年07月03日:30年前のエロ本 平成13年08月09日:「PC−DIY」再び月刊化 平成13年08月12日:二次元ドリームマガジン 平成13年10月17日:二次元ドリームマガジン、創刊 平成13年11月02日:アスキー、ゴシップ誌を作る? 平成17年02月14日:ちゆ16歳 平成17年05月03日:「小学六年生」がリニューアル 平成18年04月01日:「薔薇族」が復刊してからまた廃刊になるまで 平成19年03月07日:「前世はアトランティスの戦士!」 懐かしの前世少女 |
平成13年3月16日 | クソゲー星人、連載終了 |
最近気がついたのですが、ちゆのお友だちの間で一番人気のある雑誌は「少年ジャンプ」でも「メガストア」でもなく、どうも「電撃G’sマガジン」のようです。 それはともかく、「ゲームラボ」の今月号が発売されました。 この雑誌についてもいちおう簡単に解説させて頂きますと、ソフトを勝手にコピーしたり改造したりするために便利な情報が満載で、エロ同人ランキングやコミケ情報、エロゲー特集などの萌えコンテンツにも力を入れた、まあそういう系のオタクさんが対象の「過激に遊ぶ!!パソコン&ゲームマシン実験室」(自称)です。 最近は何を血迷ったか、ゲームラボ特製グッズ・ラボ子ちゃん抱き枕を作成したりもしています。 ちなみに今月号の特集は「エミュレータで遊ぼう」、他に「ドリキャスが僕らに『さよなら』を言った」などの記事が掲載されています。 余談ですが、よく本屋さんで仲良く隣に並んでいる雑誌が「ラジオライフ」です。こちらはハード系のハッカーさんなどが対象で少々コンセプトが違うのですが、普段「ピア」や「関西ウォーカー」しか読まれないような方にはそんな違いはどうでもよかったですね。 さて。そんなゲームラボの最新号をさっそく立ち読みしたのですが、いつも真っ先に読むカラーページの漫画、渡辺電機(株)先生の「クソゲー星人」がどこにも見当たりません。 かわりに、先月までモノクロだった「ピョコタンのまんがレポート」がカラーに進化しています(それはそれで大変喜ばしいことですが)。 ちゆが先月号で最終回の文字を見落としたのか、どこにも告知されずひっそりと終了したのか分かりませんが、渡辺電機(株)先生のホームページで確認させて頂いたところ、本当に連載終了している模様です。 そう言われてみると先月号の内容やアオリも最終回っぽいものでした(注釈:「アオリ」とは、ページの端っこに書いてある「次号、巻頭カラーで罪子が覚悟に最後の一撃を!?」「常に己を死地に置け!!来い!」みたいなやつのこと)。まぁ、いつも最終回みたいな漫画でしたけど。 そもそも、読んでいるこちらが心配になるほどカオスでアナーキーで曼荼羅な世界が広がる奇妙的漫画でしたので、最終回という概念を適用すること自体が間違っている気もします。 ともあれ、これでちゆが読む記事は「ペットフードの食べ比べ」などの体をはったレポートが素敵なピョコタン先生の漫画と二次元エロに関する深い知識と実践、そして飽くなき情熱が読者に深い感銘を与える爆裂☆インド先生の「二次元美少女にメガトンパンチ!」の2つだけになってしまいました。 このお二方には、ぜひとも100年200年の長寿連載を達成してほしいと思います。 最後に、渡辺電機(株)先生、本当におつかれさまでした。 |
平成13年7月3日 | 30年前のエロ本 | ||||||||||||
うどんアタック!(仮称)のmicchyATSさんに、珍しいものを貸して頂きました。 「ポケットビジュアル誌・ヤングV」昭和47年1月号。 約30年前のエロ本です。 「ポケット」と名乗るだけあって、大きさはジャンプコミックスと同じくらい。手軽に携帯できて電車の移動時間や仕事の空き時間にも素早く取り出せます。 時刻表ならともかく、エロ本にとって携帯性がどれほど重要なのかはよく分かりませんけれど。 ちなみに、定価は350円。当時は大卒の初任給が5万円くらいでしたから、現在の物価で考えると1500円前後の値打ちだと思われます。 表紙で「PORNO」「ポルノ」「ぽるの」と、わざわざ英語・カタカナ・ひらがなを駆使して「我こそはポルノであるぞ」と自己主張しておられる理由はよく分かりません。 巻頭のグラビアは、「新年特別企画」。 …「なにかの参考にどうぞ」とか言われても、ちょっと困ってしまいます。 そして、さらに中を読み進めると、困惑を通り越して錯乱してしまいそうな記事が目白押しです。 「『オー、レックス!』 ひと声高いリンダの声とともに、リンダのプッシーからはレックスの白いミルクが黒い肌をつたい落ちてきた」。 …この文章では健康な成人男性はとてもヌけないと思いますが、それ以前に挿し絵が妖怪です。 これで興奮できるのは水木しげる先生くらいだと思いますが、そういえば今日(7月3日)はつのだじろう先生の誕生日でした。おめでとうございます。 さて。 この「ヤングV」最大の見どころは、「憧憬」と題された24ページの読み切り漫画です。 作者は林ひさお先生。小学館の学習雑誌で「帰ってきたウルトラマン」や「ウルトラマンA 」の漫画版を描いておられたこともある方です。 時代はまだ「ハレンチ学園」が連載していた頃。「まいっちんぐマチコ先生」が登場する10年前という、エロ漫画黎明期です。 絵柄は当時主流だった梶原一騎原作みたいな劇画調で、およそ色気というものが感じられません。 では、この漫画をストーリーの流れに沿ってご紹介していきたいと思います。 物語は、主人公が親友の木村くんの部屋を訪れるところから始まります。主人公が元気よく部屋に入ると、なぜか木村くんは下半身ハダカ。 「せんずりさ…」。目に陰までかけて、ダンディに決めているつもりなのでしょうか彼は。 どことなく伴宙太と星飛雄馬を連想させる外見の二人ですが、当時の劇画はみんなこんな感じなので、特に「巨人の星」のエロパロとかではありません。 ともあれ、ここで主人公がせんずりを知らないことが発覚。 主人公「それやるとどうなるんだ?」 木村くん「天国にいった気分になるのさ」 そして、「よぉし一発伝授するか」などと言い出す木村くん。性に関する情報を雑誌やビデオやインターネットで仕入れる現代とは違って、30年前は兄弟や友人からせんずりの手ほどきを受けるのが常識だったようです。 共同体の中で受け継がれていくせんずり文化。浪漫です。 そんなこんなで、木村くんの一発伝授が始まります。 シュッシュッポッポッ シュッシュッポッポッ 走っているのはD52ですね。 愛称はデゴニ。戦時中、輸送の増加に対処するために造られた超巨大貨物機関車で、昭和18年から昭和20年に製造されました。 出演している140号機は、昭和19年製。廃車になったのは昭和48年ですから、この漫画の執筆当時はまだ現役で活躍していました。 しかし、まさかそれが、よりにもよってせんずり描写に使われるとは。 おそらく、木村くんの素早く力強いピストンがD52のような重量級のパワーを連想させ、蒸気を噴き出すように激しくイってしまったということだと思います。 こうしてせんずりを伝授された主人公。 その魔力にすっかり魅せられ、毎日コイてコイてコキまくるシュッシュッポッポッ人生に突入してしまいました。 もう訳わかりません。シュッシュッポッポッ。 そして、やめるどころかさらに回数が増えていく主人公。「自分のムスコを握っている時がいちばん心がやすまる」などと言い出すほどの重症です。 ついに、こんなにやつれてしまいました。 このままでは、コイツせんずりで死にます。 読者が真剣に心配になったところで、そんな彼に一大転機が訪れます。ちょっとしたきっかけで、以前から憧れていたお隣の奥さんとホテルでベッドインすることになるのです。 「わたしにまかせて…。さあ、あおむけになって」と、やさしく主人公をリードしてくれるお隣の奥さん。ただ者ではありません。 さあ、ようやくエロ漫画らしくなってきました。 せんずり馬鹿の主人公も、ついに童貞を捨てて男になる時です。 完。 お隣の奥さんが木村くんより下手で、D52級のダイナミックな愛撫ができなかったのが悪かったのでしょうか。 そういえば、明治11年の「通俗男女自衛論」には「手淫は乱状の中に就いても最も身体を傷い風俗を姦乱すもの」として、その「害毒」が詳しく述べられています。 「神経衰弱」「馬鹿」「近眼」「ニキビ」などの症状をせんずりが引き起こすという発想は、明治の文明開化でキリスト教文化圏から輸入され、大正・昭和と伝承されていきました。 もしかすると、タバコの箱に「健康のため吸い過ぎに注意しましょう」と書いてあるのと同じように、「健康のためコキ過ぎに注意しましょう」という警告として、「憧憬」が掲載されたのではないでしょうか。 それも興ざめな注意書きなどではなく、「せんずりにハマり過ぎると、こんな馬鹿になるのだぞ」という漫画の形態をとって。 常に読者のことを考えて健康に配慮しながら、かつ楽しませることも忘れなかった「ヤングV」。 まさにエロ本の鑑。 今から30年も昔、東映戦隊シリーズはまだ存在しておらず、仮面ライダー1号が現役で活躍していた時代。子どもたちが「帰ってきたウルトラマン」に夢中になっていたその時に、大人たちのヒーローは「ヤングV」だったのです。グレイト! その偉業は、21世紀に語り継がれなければならないでしょう。 |
平成13年8月9日 | 「PC−DIY」再び月刊化 |
昨年の夏、知人のパソコンを組み立ててあげたところ、なぜか人間関係が気まずくなってしまいました。 それ以来、ちゆはパソコン自作から離れています。 でも、そのブランクの間にも、CPUの周波数がインフレを起こしたり、メモリの価格がデフレになったり、カリカリカリカリうるさいのが特徴だったハードディスク「バラクーダ」が静かになったりと、時代は流れています。 そうした変化に対応するには、パソコン自作の専門誌が便利です。 そこで、ちゆがよく読むのは「PC−DIY」。役に立つよりも笑わせることに主眼を置いた自作雑誌です。 その主力記事は、与えられたテーマに沿ってライターが実際にパソコンを1台組み立てた経緯のレビュー。 たとえば、テーマ「低予算」では、購入した286円のケースが小さ過ぎたため、やむなくフタを力まかせに折り曲げて強引にパーツを押し込みます。結果、拡張スロットが横からはみ出しているマシンが誕生しました。 また、テーマ「女の子の部屋に似合うパソコン」では、ズゴック型ケースを採用して「女性向けの可愛いマシンだ」と強弁。 さらにテーマ「予算5万円で最強マシン」では、スーファミの筐体に無理矢理パーツを押し込んで、スーパーファミコン型パソコンを作りました。 最新号でも「メーカー製パソコンのリサイクル」というテーマで、古いマシンのボディに新しいパーツを詰め込んだマッキントッシュ型AT互換機やPC9801型AT互換機を組み立てています。 そんな「PC−DIY」の創刊は数年前。パソコンの自作がトレンディだという、ちょっと勘違いしたイメージが世間に流れた頃です。 その流行に乗って、「PCコマンド・ボブ&キース」やZERRY藤尾先生の「自作王」など連載漫画が一般記事よりも面白い自作雑誌「CUSTOM」なども創刊されました。 しかし、すぐにブームは下火に。 「当面は隔月刊で、調子が良ければ早期月刊化もあり得る」はずだった「CUSTOM」はわずか5冊で休刊。 「PC−DIY」も、月刊から隔月刊に格下げされてしまいました。 何しろ、わざわざ自作しなくても、VAIOやらソーテックやらが格安&メーカー保証付きで買える時代です。 「ある用途に特化したい」「こだわりのパーツを選びたい」「限界までクロックアップさせるスリルに病みつき」「5インチベイを埋めるのが生きがい」「ブードゥー教を信仰しているからビデオカードはVoodooじゃないと嫌だ」…。 そういった特殊な動機がない一般の方には、自己責任で値段も高い自作をする理由がなくなってしまいました。 そんなわけで、「PC−DIY」隔月刊化から1年半。 このまま季刊→休刊→サヨウナラと順調に斜陽な道のりをたどると思われていましたが、9月から再び月刊化されるそうです。 どうやら自作ブームは過ぎ去ったものの、月刊誌が成り立つ程度には趣味として定着していた模様。 ネットアイドルちゆは「PC−DIY」を応援しています。 |
平成13年8月12日 | 二次元ドリームマガジン |
官能小説と言いますと、俳句のように固定したフォーマットの物語しか載せないフランス書院、あずまんが大王やエヴァンゲリオンまでネタにしてしまうマドンナメイトなどが思い出されます。 しかし、それらの表紙は写実的に描かれた女性のイラストが一般的で、実写よりもアニメ絵に萌えるような方には、あまりズンッと来ないと思われます。 そうした二次元コンプレックスな方には、18禁ゲームのノベライズのように、そっち系の趣味を押さえてアニメ絵バリバリで挿し絵も豊富な本が向いています。 そんなオタク向け官能小説を続々と刊行してくれているのが、二次元ドリームノベルズです。 出版社は、先日ご紹介した「PC−DIY」や時代を逆走する中古ソフト専門誌「ユーズドゲームズ」など、希少価値の高い出版物(本人談)を数多く手がけるマイクロデザインさん。 二次元ドリームノベルスの公式ホームページを見ると、マスコットキャラのにじこちゃんが「にじこちゃんニュース!」と称して二次元ドリームノベルズ関連の最新情報を紹介。 その内容は、「誰もが一度は『3×3E○ES』でオナニーしようとがんばってみるけど、途中で挫折してしまうよね?」等々のイってしまった文章で、ちゆはひそかにライバル視しております。 さて。 これまで40数冊のオタク向けポルノの単行本を出してきた二次元ドリームノベルズですが、10月中旬から「二次元ドリームマガジン」という雑誌を創刊するそうです。 内容は、オリジナル官能小説の連載が5本、読み切りが3本。 その他、「妄想科学読本」「捏造!フェチ萌え文学史」などのコラムが連載される模様です。 特に、連載コラム「すごいコスプレ列伝!」は、「ゲーム批評」で一番の汚れ連載「エロ星の名の下に」を手がける南敏久さんが、同名の単行本で好評を博したもの。 自腹で買い集めた大量のコスプレ系アダルトビデオを独自の観点で紹介。普通の人間はまず触れる機会がないコスプレAVのすごい世界を手軽に垣間見せてくれる異次元への案内書となっています。 他に、「悪趣味エロ紀行」というコラムも連載予定。タイトルから、「ゲーム批評」で「悪趣味ゲーム紀行」を連載しておられるがっぷ獅子丸先生が執筆されるものと思われます。 まだ内容は分かりませんが、「大江戸ファイト」のクリエータとしても知られ、「ゲーム批評」はがっぷ先生のおかげでもっているとさえ言われる方。非常に楽しみです。 なお、[雑誌の住人]さんによると、FOX出版さんからも「Aria(アリア)」というエロゲー原作の書き下ろし官能小説中心の雑誌が出版されるとのこと。 時期の重なりからオタク向けエロ小説雑誌の商品評価が業界内で高まっているとも考えられます。そっちの趣味の方がウハウハな時代が、すぐそこまで来ているのかも知れません。 ともあれ、ネットアイドルちゆは「二次元ドリームマガジン」を応援しています。 ≪追記≫ 掲示板で、関係者を名乗る方から「Aria(アリア)」の詳細を教えて頂きましたので、転載させて頂きます。 それによりますと、「アリア」がメインとするのは、ゲームのPRとしてシナリオライターさんが書き下ろす短編小説だそうです。 その際、ホラー要素が強いゲームの場合はホラー短編、伝奇要素が強い場合は伝奇短編が書かれ、必ずしもエロ要素は入らないとのこと。 ですから、「エロゲー原作の書き下ろし官能小説中心の雑誌」ではなく、「ゲーム原作者が書いたオフィシャルのエロゲー小説誌」と表現する方が正確だそうです。 貴重な情報、本当にありがとうございました。 |
平成13年10月17日 | 二次元ドリームマガジン、創刊 | |||||||||||||
あなたのオカズは、何ですか? 「ふたりエッチ」第9巻には、次のアンケート結果が紹介されていました。
4人に1人は、何の補助もなく己の妄想ひとつで勝負しておられます。 下手なAV女優を見るよりも、クラスメートの襟からチラリとのぞけたブラを思い出す方がヌけるのでしょうか。それとも、単に落ち着いてシコシコできる場所がトイレかお風呂しかないのでしょうか。 また、韓国の小学生の7割がアダルトサイトを経験しているという昨今でも、インターネットが主食という方は少ない模様です。 そして、エロゲーは「その他」扱い。バケツ3杯分の精液をぶっかけられる童顔アンドロイドや犬の格好でスープを飲まされるメイドさんに欲情できる人種はまだまだ少数派のようで、ひと安心です。 ともあれ、ここで憂うべきはエロ小説の6%。 ビデオと写真を合わせて60%ですから、そのわずか10分の1。漫画雑誌で例えるならば、発行部数350万部の「週刊少年ジャンプ」に対する35万部の「みこすり半劇場」みたいなものです。 確かに、アダルトビデオは便利です。総天然色で痴態を演じる綺麗な女優さんに、クリアな音声で収録されたあえぎ声。 もまれる乳の柔肉のうごめきから、顔にかかった白い液体が地面に垂れ落ちるその一滴まで、鮮明に記録されています。 しかし、それは与えられたものを受容するだけの、受け身のオナニーに過ぎなくはないでしょうか。 もっと脳を使い、妄想をフル稼動させ、積極的に己の力で勝ち取ってこそ、真に未来につながるオナニーだと言えます。 ですが、いつも自分の妄想だけでヌいていると、今度は一人よがりのワガママ坊ちゃんに育ってしまう可能性もあります。 そこでオススメしたいのが、エロ小説なのです。適度な文章情報から、行間を脳内補完。これなら頭が良くなり、創造力も備わって、受験や就職にも有利。視力も良くなって、彼女もできます。 そんなわけで、二次元ドリームマガジンです。 いまどき、時代に逆行して創刊されたエロ小説雑誌。 しかも親父向けではなく、アニメやゲームが大好きな二次元オタク向けのエロ小説専門という、ただでさえ6%しかいない層の中で更にターゲットを絞り込んだ無謀企画です。 正直、ちゆも2号で休刊すると思います。 ともあれ、エロ小説ビギナーの方は、どんなエロ小説が自分の股間にベストフィットするのか分かられないと思います。 そんな時、一発勝負の単行本を買って「失敗したぁ!」と嘆くよりは、色々なエロ小説が収録された雑誌から入る方が無難です。ぜひ、これで自分のエロ小説性向を見定め、エロ小説読みへの第一歩を踏み出しましょう。 また、エロ小説以外にも、がっぷ獅子丸先生やJ-oさんによるオタク向けコラムも充実。ちゆもコラムを書かせて頂きました。 隔月刊ということになっていますが、たぶん2号で潰れるので毎号買う必要もなくてリーズナブルです。 なお、各所での評判ですが、SHADOW Ver.3.02さんは「こんな馬鹿な雑誌が存在していいのか」と評価。 その他、MOON PHASEさんは「地元の本屋では、売ってる気配すらなかった」とコメント。Kawakawa-19 旬さんも「本屋いくつ巡っても見つかりません」と感想を述べておられます。 ネットアイドルちゆは、二次元ドリームマガジンを応援しています。 |
平成13年11月2日 | アスキー、ゴシップ誌を作る? | |
昨今、多くの雑誌が創刊されては廃刊されています。 たとえば「まいっちんぐマチコ先生」の復活で話題になった「コミック伝説マガジン」など、早くも忘れ去られつつあります。 そんな不況の中、何十種類ものコンピュータ誌を出しているのがアスキーさん。「ウィンドウズ・パワー」「Win DO!」「TECH Win」「TECH GIAN」…、どれが何の雑誌か分かりにくいから統合して欲しいと思います。 特に、「週刊アスキー」「アスキーPC」「月刊アスキー」「アスキーPC Explorer」など、名前に「アスキー」が入る雑誌は識別が困難です。 さて。そんな紛らわしい雑誌軍団の一員だった「アスキーネットJ」が、10月発売の号からリニューアルされました。 以前はアイドルが表紙の普通のコンピュータ誌だったのですが、いきなり本の大きさが「噂の真相」と同サイズに。その中身も、ネットで集めたゴシップ情報の専門誌という珍妙なものに変化しました。 ※「噂の真相」 … ともあれ、目次を見ると、「NHK受信料を払わない人々」「知っておくべきテロリストのすべて」「専門書が書かないプロレス格闘技の真実」等々、ネットと関係なさそうな記事ばかり並んでいます。 こういった情報を求める読者が対象でしたら、別に「ネットで集めた情報」という括りは不要だと思いますが…。 その他の連載陣は、ナポレオンズのマジック講座やムツゴロウさんの人生相談などなど。 「33歳にもなって女性と付き合ったことがない」という男性の相談に対して、ムツゴロウさんが次のように答えておられます。
そんなこんなで、コンピュータ関連誌が飽和状態でよほど突飛な企画じゃないと通らなかったのかなと思わせるアスキーの新雑誌。 ネットアイドルちゆは、微妙に応援しています。 |
平成17年2月14日 | ちゆ16歳 | ||||||||
平成13年の2月14日に開設した「ちゆ12歳」も、今日で4周年になりました。 ……ということは、ちゆも16歳。4月から高校2年生になるのですね。チョベリグー。 そこで今日は、立派な女子高生になるため、45万部も印刷されている人気雑誌「セブンティーン」を読んでお勉強することにしました。 とりあえず目に付いたのは、メールの書き方講座。 「ナイスなメールテクを紹介するよ」とのことで、たとえば年始のあけおメールなら、次のように書けばいいそうです。
解説によると、「しりとりは読みごたえがあって、楽しい」とのこと。……コレで「読みごたえがある」って、いったい普段何を読んでいるのでしょうか。 もうひとつ例を見ると……。
最近の女子高生の間では、下ネタの連発で縦読みを作るのがオシャレのようです。 また、写メールのテクニック特集でも、大口を開けた自分の顔写真にウンコのイラストを貼り付け、「ウ○コをパクッ」みたくするのが良ネタとして紹介されていました。 ……ウンコで喜ぶのは小学生だけだと思っていましたが、女子高生もかなりのウンコ好きみたいです。男性の皆さん、合コンの話題は「世界各地で冷凍ウンコの落下事故が相次いでるんだってYO〜」でモテモテ王国ですよ。 →結論(1):女子高生はウンコネタを好む。 続いて、女の子が好きなものと言えばおまじないです。 「セブンティーン」によると、たとえば、席替えでカレの隣の席になるには、カレの背中に向けて気功砲のポーズを取り、「コ〜ア〜ラ〜」と唱えればよいそうです。 不思議なのは、この常軌を逸した説の根拠が、「おまじないだから」の一言で片付けられてしまう点。 女子高生の輪の中で「コアラと席替えの因果関係が不明だ」などと口走ろうものなら、たちまちおジャ魔女どれみショーに紛れ込んだ渋谷系イケメンのような立場になり、トゥシューズに画鋲を入れられてしまいます。 そんなわけで、おまじない特集をチェキしてみると……。 「告白が成功するおまじない → 2週間、毎日カレの観察日記をつける」 ……あなたの好きな男は自由研究のひまわりですか。 「いい男と出会えるおまじない → 玄関に塩をまいて13回足踏みする」 ……それはいい男以外の何かを召喚する儀式かと。 「恋のライバルを消すおまじない → ニンジンにコンパスの針でカレの名前を彫り、切り刻んで全部食べる」 ……実行しているところを想像すると人としてどうかと。 →結論(2):女子高生はおまじないと称して奇行に走る。 最後に、「みんなのまわりの大事件」というテーマの投稿ページを見てみました。 例によって、「学校のトイレにう○こをつまらせた。(高3)」などのうんこネタが幅を利かせていますが……。
イケメンにあらずんば人にあらずと言わんばかりですが、他人を顔で判断するのは、女子高生に限らず人間の自然な感情ですよね。 ほかの投稿と総合すると、肥えた男性を見て「ドランクドラゴンの塚地みたいー」と笑えるようになれば一人前みたいです。 →結論(3):女子高生はキモメンを見下す。 それでは、以上を踏まえて16歳らしい日記を書いてみましょう。
ちゆのリサーチが正しければ、これで「セブンティーン」読者の女子高生の方がゲラゲラ笑ってくれるハズです。 そんなこんなで、いつも当「ちゆ12歳」を読んでくださっている方、本当にありがとうございます。 |
平成17年5月3日 | 「小学六年生」がリニューアル | ||||||||||||||||||
30年くらい前は、「小学六年生」にも暑苦しい漫画が満載でした。 たとえば、当時の学園ドラマ「進め!青春」の漫画版。 主人公は、「青年の辞書に不可能という言葉はない」が口癖なので、あだ名が「ナポレオン先生」になった熱血教師です。 最終回では、有名校に推薦入試で合格した生徒が、ナポレオン先生に影響されて「戦わずして勝ったのでは男らしくありません」などと言い出し、推薦を断って一般入試に挑戦。 その受験に落ちてしまい、教頭先生(もちろん悪役)に罵倒されます。
彼が泣き崩れて置き去りにされたところで、熱血教師・ナポレオン先生の出番です。ナポレオン先生、とりあえず彼と海岸で取っ組み合いをしてから……。
この説教を受けて、彼も「ぼくはもうれつにハッスルしている」と言って立ち直るのでした。 ……平成生まれの人には信じてもらえないかも知れませんが、こういうのが人気だった時代があったんです。 そんな感じで、昔の「小学六年生」は、「巨人の星」の川崎のぼる先生や「ゴルゴ13」のさいとうたかを先生といった濃ゆい執筆人がズラリでした。 しかし、時代の流れとともに、そんな「小学六年生」も1冊230円から540円に値上がり。 連載漫画も、楠桂先生がカードキャプターさくら似の美少女を描く「幽子ちゃん100連発!!」や、小学生の男の子が女装した姿で美少女アイドルになって活躍する「少女少年」など、オタクの鑑賞にも堪えうる萌え漫画が増えました。 「性教育」という大義名分があるので、ナプキンやタンポンや生理痛の出現率が異様に高いのも特徴。 しかし、高田裕三先生の「ゴリ押し成就ドラマジ!?」では、たまたま胸のあたりに付着したカレー汁という言い訳のなんちゃって乳首が登場するなど、原則として乳首禁止ルールが存在するようです。
ただし、先日単行本が発売された「小学五年生」の萌え性教育漫画「ないしょのつぼみ」などを見ると、トーンなし乳首を小さく描くならOKみたいですが。 ともあれ、劇画が載っていた頃は30万部とか売れていた「小学六年生」も、最近は売り上げ不振。 日本雑誌協会のデータを見ると、「小学一年生」は今でも単体で28万部を誇っているのに、卒業までに23万人に逃げられています。
そんな「小学六年生」が、今年度から大幅リニューアルを敢行しました。 ZAKZAKの報道によると、「おませな現代の12歳に合わせ、『将来の職業は』『お金持ちになるには』など、超現実的な『ハウツーもの』を充実させる」そうです。 そのリニューアル第1号の目玉企画は、村上龍先生協力の「12歳のハローワーク」。 「一人前の大工さんは月収70万」「南極観測隊員は1日平均12時間以上働いて日給1万円」「スチュワーデスは3K職場」など、各職業の人たちの現実的なコメントが満載です。 編集部によると、「小学六年生は、親が子供に買い与える最後の本。最近はまた“教育ママ”が増加し、よりお勉強寄りの内容を、といった要請が増えてきています」という分析だそうです。 つまり、一発逆転を狙ったリニューアルというよりは、このままではママに「小学六年生」を買ってもらっているアホガキ層にすら逃げられてしまうという危機感から延命措置をしているようです。 それでも、いちおうオシャレ関連ページは存在しており、「男だって、眉毛を変えるとアカヌケる」などの情報が紹介されています。 ……「この企画は中学生気分を味わっていただくために、あえてフリガナをはずしています」といったノリは小学生をバカにしすぎだと思いますけど。 漫画は減らす方針で、今年から「あさりちゃん」すら消滅。「小五」から惰性だけで買い続けている層への影響が心配です。 その方向だとポケモンも削除対象だと思われますが、読者アンケートを見ると、今後取り上げて欲しいテーマの選択肢が「友情/勉強/健康/貯金/ポケモン/戦争/スポーツ/中学/受験/恋愛/クラブ活動/旅行/ファッション」だったりして、どうやらポケモンは勉強や恋愛に匹敵する重要コンテンツのようです。 そして、数少ない連載漫画の1つには西原理恵子先生を起用。 西原先生が以前「小学六年生」に連載した「はれた日は学校をやすんで」は、せつない系のポエミックな作風でしたが、今回は身も蓋もない系のファナティックな作風。 「おばさんは 何が言いたいかとゆうと きみたちの ひかりかがやく ひとみが とてもフユカイ」「知ってるか 360万円て人が買えるぜ」「でも おばちゃん 実はさくらももこより売れてるよ」といった話が延々と続きます。 西原先生が小六のテストに挑戦する回では、6年生1万人の中で7673位を記録した西原先生に対して、75位だった担当編集者が「7600番も下のおばさんが私より10倍稼いでるというのが腹立ちますね」と本音コメントを披露しますが、これは教育ママ的に好ましいネタなのでしょうか。 また、もう1人の目玉漫画家は安野モヨコ先生ですが、こちらは連載3回目で早くも予告なく休載しており、ちょっぴり先行き不安です。 あと、「めざせ連載!! ギャグ漫画バトラー」という企画では、週刊少年ジャンプの「純情パイン」(13週打ち切り)と「少年エスパーねじめ」(20週打ち切り)で知られる尾玉なみえ先生が登場。アンケート結果次第で尾玉先生の「小六」連載が実現するみたいです。 ともあれ、そもそも今のガキに「小学六年生」なんて名前の雑誌を売ろうというのが最初から無理難題ですから、迷走するのも当然かなと思います。 ネットアイドルちゆは「小学六年生」を応援しています。 |
平成18年4月1日 | 「薔薇族」が復刊してからまた廃刊になるまで | |||||||||||||||||
平成16年の9月に、「薔薇族」が廃刊になりました。 編集長によると、インターネットの普及につれて、急降下で売れなくなっていったとのこと。 薔薇族の文通欄は、「893関係の親父さん、兄貴と交際したいです。僕を優しく抱いて下さい」「薄いビキニ1枚で激しいセックスをしませんか。スーパービキニ1枚でモッコリ部分をコスり合わせたり」といった出会いの場になっていましたが、その機能がネットに移ったのが大きいようです。 しかし、最初は薔薇族のパクリ雑誌みたいだった「バディ」は、若者をターゲットにした内容で独自性を見い出し、現在はホモ雑誌界の売り上げナンバー1となっています。 その辺に可能性を見い出したのか、メディアソフトという出版社が名乗りをあげ、平成17年4月から「薔薇族」の復刊が決定します。 メディアソフトの広報部によると、「現代のニーズに合わせてリニューアルすれば、ゲイ読者はもちろん一般読者も獲得できる」とのこと。編集長も「オタク世代も取り込んでいきたい」と発言しておられます。 どうやら、ちゆのようなオタク世代の一般読者も取り込みターゲット層に入っているらしいということで、以下、その目線から、復刊後の「薔薇族」を読んだ感想などを好き勝手に書かせていただきます。 表紙の変化 とりあえず目立つのは、表紙の変化です。
「薔薇族」の表紙といえば、長い間、木村べん先生や内藤ルネ先生のイラストでしたが、それも時代の流れで変化。廃刊前の1年ほどは、なぜかどこかで見たような男の子の似顔絵でした。 復刊後は、男の子の写真を中心に記事内容や執筆陣を紹介する形で、要するに「バディ」みたいな表紙になりました。 表紙のモデルさんは、最初はホストみたいなイケメンの兄ちゃんが多かったのですが、その後、短髪系に移行。 この辺の選択は難しいらしく、読者投稿欄を見ても、「復刊号の表紙は美しいです。男の性欲をかりたてるグラビアである」という声もあれば、「カラーグラビアがガキジャリ路線で、嫌悪感の何ものでもありません。自分の孫世代の裸体を見たくも興味もありません」という意見も寄せられています。 やおいへの興味 復刊2号には、「異性愛者の眼に、同性愛はどのように映っているのか」という主旨で、ノンケのエロライター・安田理央さんにインタビューする記事がありました。 インタビュアーの編集さんは、ボーイズラブ好きの女性層を「薔薇族」の読者にできないかということに興味津々で、その辺を質問します。
「やおいもホモも似たようなもの」という誤解は意外と多いのですが、安田さん、ちゃんと完全に関係のない世界と仰ってくれました。 それを受けて、編集さんは……。
なんだか微妙に理解されていないような気もします。 確かに、女性向け漫画誌を、もう少しホモの方でも読みやすい方向に直すことはできるかも知れませんが、「薔薇族」を延長してオタク女性層が買うものにするのは、ほとんど不可能でしょう。 でも、実体験がある人からすれば男同士の正常位はリアリティがないというのは一般読者には新鮮な情報で、またひとつ賢くなれました。 仮面ライダー響鬼 復刊3号の「子役の小箱」というコラムでは、編集さんが「仮面ライダー響鬼」の明日夢くん(栩原楽人)を見た感想が載っていました。
……ほっぺや瞳はさて置き、明日夢くんのヒビキさんラブラブっぷりが良いというのは、わりと共感できます。 そういえば、コミケで買ってきた女性向け同人誌の中にも、ヒビキさんに影響された明日夢くんが「鍛えてる男の人ってイイよね…」とホモ雑誌のグラビアを眺めてうっとりするというギャグがありましたし、この辺は接点になり得るのかも知れません。 とか思ってコラムを読み進めると、第15話を見た感想では……。
……すみません、やっぱり見てるとこ違いました。 ゲイも満足! 一般エロ漫画 復刊7号には、「ゲイも満足! ここまでキてるか! 男子エロ表現! ノンケエロ本屋でノンケのふりして見てみよう!」という特集がありました。 一見、「バディ」のボーイズラブ特集に似ているようですが、やおい系の話題は取り上げず、男性作家が描いた作品ばかり、それも、特にチンコの描写が良いものを中心に紹介しているのが特色です。 とりあえず、一般エロ漫画全般の感想は……。
作家別では、鬼窪浩久先生は「チンコの描写が凄い」「チンコはデカデカクッキリ」、ひんでんブルグ先生は「描写や展開のイヤらしさには定評があり最高にソソられる」という感じで紹介。 ちゆもコラムを書かせて頂いた「少年愛の美学」シリーズも「筆者お勧め」という評価を頂いており、ありがとうございます。 また、秋緒たかみ先生の作品は、射精時にチンコが締まる「キュウッ」という擬音を入れたりとか、一般エロ漫画の文脈から出てこないような表現が多くて凄いと思っていたのですが、この特集でも「チンコの柔らかみ暖かさが伝わってくる」などと特に高い評価で、やはりホモの方が見ても良いみたいです。 男の補習 復刊後の「薔薇族」で印象的だった漫画は、3号目に掲載された、千歳アキラ先生の読切「男の補習」です。 主人公は、ちょっとナヨナヨした学校の先生。教え子の男らしい不良・大岩くんに密かに惚れています。 授業中、大岩くんに教科書を読めと命じた先生。大岩くんが立ち上がって教科書を読んでいる間、密かに苦悩します。 「大岩…そんなに素直に立たないでくれ… どうしておまえのような男が… こんなせまい教室で そんな小さな椅子に座り… ボクのような男の言うことをきいて大人しくしていなければいけないのだろう? そんなおまえを見ているのがつらい…」 「大岩… こんな画一的な教育が おまえのような野獣に必要なのだろうか… そう おまえは野獣なんだ 何者にもひれ伏すことのない たくましき野獣なんだ サラリーマン教師のボクの言うことなど聞くな!!」 そして、先生の妄想がスタート。 妄想の中の大岩くんは、先生に教科書を読めと命令されると、「おまえのような教師野郎が… このオレに指図するんじゃねえよ おまえ『男』ってもんが分ってねえだろ?」と凄み、「見ろッ!! これが『男』だよ」と叫ぶと制服を脱いで全裸になり、勃起したチンチンを見せつけます。 先生の服をひんむいた大岩くんは、「かわいいケツしてるな おまえ こんなケツしながら このオレに命令など千年早ぇッ!!」とスパンキング。さらに、「おまえにもっとも不足しているのは『男』だ」「てっとり早いのは男のエキスの…直腸注入!!」と挿入します。 先生は、「ああ…大岩のエッチーッ!!」と大喜び。 大岩「オレはまわりくどいことはせん!! 直接核心に突くッ!!」 先生「すごいッ!! 大岩って男!! 大きすぎるッ!! たくましすぎるッ!!」 大岩「くらえッ!! 『男』をッ!!」 先生「ひゃぁあーッ!!」 ……という感じで、妄想シーンが終了。 その後、大岩くんと2人だけの放課後の補習授業の場面に移り、大岩くんが「かわいいケツしてるな」などと言ってきて、妄想が現実になりましたというハッピーエンドでした。 70年代の漫画みたいな表現と最近っぽい白目をむいたアヘ顔が混在する不思議な画風など、オタク読者にも興味深いところが多い作品です。 ちなみに、2号後の読者投稿欄には、「『男の補習』に興奮しました」という50歳の方からのお便りも届いていました。 再廃刊 そんな「薔薇族」も、結局復刊8号で再び廃刊。 編集長によると、「『薔薇族』もネットという、わけのわからないものに毒されてしまったということだろうか」「若者にターゲットをしぼったものの若者にそっぽをむかれてしまった」とのことでした。 でも、オタク読者の視点から見ても、唐沢俊一さんの対談や木村べん先生の特集など、読み物ページのほとんどは作り手の意図通りに面白かったです。 特に、復刊3号〜4号に掲載された、田亀源五郎先生や竹熊健太郎先生が石原豪人先生について語ったトークライブを文字に起こしたものは、後世に残すべき貴重な資料だと思います。 2人の男が絡んでいる上空に親父とペガサスが浮かんでいるイラストをホモの方はどのように見るのかを田亀源五郎先生が直々に解説してくれたり、読みごたえがあって勉強になります。 ※石原豪人先生……怪獣ものや大図解、「ファミ通」にやたら艶めかしいマリオを描いたりといった幅広い仕事で知られる、挿絵界の怪人。オタクは「坊ちゃん」を読んで女中の清に萌えたりしますが、石原豪人先生の「謎とき 坊っちゃん」によると「坊ちゃん」は実はホモ小説で、清も本当は「キヨシ」というオカマなのだそうです。 そんなこんなで、「薔薇族」ならではのテーマの読み物記事の数々は、もっとオタク層に受けても不思議はなかったと思いますが、やっぱりそもそも「薔薇族」の看板で一般読者を取り込もうとすること自体に無理があったみたいです。 |
平成19年3月7日 | 「前世はアトランティスの戦士!」 懐かしの前世少女 | ||||||
なんでも評点さんによると、昨年末、中国の少年が「僕はドラゴンなんだ。僕は、世界を救うことを宿命付けられているんだ」と言って家出したそうです。 日本では、80年代にソッチ系の女の子が大量発生したことがありました。当時のオカルト雑誌「ムー」のペンフレンド募集コーナーを見ると……。 「前生アトランティスの戦士だった方、石の塔の戦いを覚えている方、最終戦士の方、エリア・ジェイ・マイナ・ライジャ・カルラの名を知っている方などと」 「前世名が神夢、在月、星音という3人の男性を捜しています。早く目覚めて連絡を!!」 「九燿、霊能者、超能力者、妖姫、闘竜、戦士の過去を持つみなさん! 歌巫女の私に連絡をください」 ……この例を挙げるために、創刊号から8年分の「ムー」の投稿欄を読み返すというイニシエーションを行ったので、せっかくだから特別付録:「ムー」読者ページの“前世少女”年表も作ってみました。 ちなみに「ムー」の昭和62年2月号には、「建(たける)、一馬(かずま)、ちゆ、魔魅(まみ)という名に覚えがある方、ご報告下さい」という投稿もありました。 ……ええと、どうも、ちゆです。よく覚えてないのですけど、前世ではお世話になりました。 あと、「いまどきの神サマ」という本には前世少女と前世少女が会話したらどうなるかに関する話があり、「戦士、巫女、天使、妖精、金星人、竜族の民」を探している女性が、「私の前世のほうが正しい」と主張する別の前世少女について、「よっぽど自分以外の存在になりたいんでしょうね」とコメントしていました。 ところで、80年代のオカルト雑誌といえば、「念力でしょうゆの味が変わる!」とか、「人を呪い殺す暗黒呪法 怨敵呪殺最終秘呪」とか、「UFOに乗った三島由紀夫が1991年1月に宇宙人軍団を率いて地球にやってくる!」といった記事が満載だった「ワンダーライフ」も忘れてはいけません。 その第11号の読者ページには、福井県の真佐美さん(16歳)から、こんなお便りが届いていました。 「もう…方法がないの… 汚れきった人々の心は、滅亡によって新しく生まれ変わるの」とのことですが、その次の号を見ると、兵庫県の智也くん(13歳)が、これに対する反論を投稿していました。
……「1999年」というのはノストラダムスの予言の年で、当時は1999年に人類が滅亡すると本気で信じている人がたくさんいました。 実際、「ワンダーライフ」第7号によると、「1999年は必ず来るんだから、結婚して子供を産めば、子供を不幸にしてしまう」と言って結婚していない女性が、少なくとも2人は実在するそうです(ちなみに2007年現在、もしも彼女たちが生きていれば47歳独身女です)。 ともあれ、さらに次の号を見ると、「1999年から逃げてる」と言われたイラスト投稿者の真佐美さんが再反論していました。
なんと、真佐美さんは単なるイラスト投稿者ではなく、天上界人だったのです。 しかも、呪いをかけられたり仲間に助けられたり、「幻魔大戦」のような戦いを現実世界で繰り広げている救世主様だったようです。ありがたいですね。 そうして地球の人々のために命がけで戦っていたところ、何も知らない人間ごときに「1999年から逃げてる」などと説教されたのですから、救世主様のお怒りごもっともです。
オカルト雑誌に腹を立てて学校の物を壊してまわる天上界人……。ちょっと魂のレベルが低そうで心配になりますが、結局1999年には何も起こらなかったので、たぶん彼女が地球を救ってくれたのだと思います。 ちなみに、さらに次の号を見ると、そんな
……なんというか、前世名を書くか書かないかの問題なのでしょうかコレは。 そんなこんなで、80年代の日本では、「BLEACH」に出てきそうな前世名を持った女の子たちが妄想幻魔大戦を繰り広げていたというお話でした。 ネットアイドルちゆは、リプミラード様(生きていれば今年で33歳)を応援しています。 |