昔のちゆニュース
◇平成23年◇
02月22日:『さんしょくまん汁』の話 02月22日:おもむろに「おもむろに」の意味を考える 04月01日:自分の黒歴史ノートを公開してみる |
平成23年2月22日 | 『さんしょくまん汁』の話 | ||||
2月22日現在、「さんしょくまん汁」でググると、1件だけヒットします。 この『さんしょくまん汁』というゲームのタイトルにまつわる情報はネット上に少ないみたいなので、インターネットの妖精として、知っていることだけ電子の海に垂れ流しておきたいと思います。 さて、このエロゲは、『PCエンジェル』(1997年9月30日発売)の新作情報で、次のように紹介されたものです。
しかし、その後、12月5日に発売された実際のソフトは、『さんしょくコロッケ』というタイトルになっていました。 内容はそのまま、タイトルだけ「まん汁」が「コロッケ」に化けた形で、「夜食のおかずに!! パソコンに入れてすぐ簡単。三つの味が楽しめます」という解説でした。 当時のソフ倫には明確な「印刷物NGワード」とかもありませんでしたけど、やっぱりタイトルに「まん汁」はマズいだろうという常識的な判断でストップがかかったものと思われます。 そんなこんなで、カクテルソフトの『JYB』(カナ入力で打つと『まんこ』)あたりと並び称される珍タイトルになっていたかもしれない『さんしょくまん汁』は、幻に終わったのでした。 ネットアイドルちゆは、グーグル先生がエロゲに詳しくなることを応援しています。 |
平成23年2月22日 | おもむろに「おもむろに」の意味を考える | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
「おもむろに」という言葉は、
……という感じに、犯罪者がフィルムケースを取り出す動きの表現などによく使われる言葉です。 さて、「おもむろに」を辞書で引くと、次のようにあります。
このように、基本的には「動きがゆっくりしているさま」という意味らしいのですが、
と、「“動き出し”がゆっくりしているさま」という風に説明する辞書も多いみたいです。 どちらにしても、先ほどの例でいえば、
という感じに、フィルムケースを取り出す動作のニュアンスが表現されています。 ところが、この「おもむろ」という言葉が、「ゆっくり」以外の意味で使われることがあります。 たとえば、『牌賊!オカルティ』では、麻雀の打ち方として、「決め手の最終形は全部リーチ」「好調者と同色のめくりあいは避けろ」などといった、独自のヘンな法則(通称・オカルトシステム)が提唱されているのですが……。 解説書によると、これは次のような意味だそうです。
この「おもむろ」を「ゆっくり」に置き換えてみても、
……という感じになって、よく意味が通じません。 文脈から察するに、ここでの「おもむろに」という言葉は、「前触れなく」「突然」みたいな意味で使われているようです。 では、次の文章では、どのような意味で「おもむろ」を使っているのでしょうか。
基本的には、「ゆっくり」の意味で読むのが無難かと思います。
しかし、いちおう、先ほど出てきた「突然」の意味に置き換えてみても、話は通じます。
一見すると、「ゆっくり」と「突然」では意味が逆のような気もします。 しかし、この文章の場合は、京介氏の動作そのものは「ゆっくり」で、その行動を周囲の人間が「突然」に感じるというシチュエーションです。 いかにも「何かやるぞ」という感じで動き出すよりも、落ち着いた様子でなにげなくコトを始める方が意外さが際立つこともあり、「ゆっくり」と「突然」は矛盾しません。 上の文章なら、京介氏が「だしぬけに」「悠然と」聞いたという両方のニュアンスを込めて「おもむろに」という言葉が選択されている……という解釈すら可能かもしれません。 また、エロ小説やエロゲームでは、
という感じに、何かを挿入する時に「おもむろ」が使われることが多いです。 1995年発売のエロゲの冒頭シーンでは、
この例では、背後を取るところから腰を動かすまで、すべての動作が「いきなり」「唐突」という形容です。 動作そのものが素早いという状況なので、この「おもむろ」は、「ゆっくり」のニュアンスが抜け落ちて、完全に「突然」という意味で使われています。 ※ただし、これほど「ゆっくりと」のニュアンスが薄れた「おもむろに」は、俗用としても一般的ではない気がするので、あまり真似しない方が無難だと思います。 そんな感じで、「おもむろ」は、本来の意味ではなく、「突然」みたいな意味で認識されていることがあります。 これについては、「おもむろに」が「突飛な行動」「意外な行動」に使われることが多いのが、ひとつの原因ではないかと思います。 たとえば、30年以上前の小説とか、
最初のフィルムケースの例とか、
もしも、はじめて「おもむろに」という言葉を目にしたのがこの文章なら、文脈から想像して、「突然思いがけない行動を始めるさま」を表す言葉だと解釈しても、不自然ではないと思います。 また、「おもむろに」を「突然思いがけない行動を始めるさま」だと認識する場合、
と、単純に「突然」の意味だけで認識するよりも、
……という感じに、ちょいとしたニュアンスを付け加えて認識されることが多いようです。 なにしろ、周囲に「突然」と思われるようなことを、本人は「ゆっくり」と行っているのです。 そこに「突然」の一言だけでは表現できないニュアンスを感じて、「わざと平静を装って突然」「なにげない素振りで」「ふと思いついたように」「当たり前のように」などと解釈されたとしても、不自然ではないと思います。 そんな感じで、「おもむろに」は、ひとによって様々なニュアンスで解釈され、使われているようです。 ネットの掲示板などを見ると、「おもむろに」を「もったいぶって」「わざとらしく」の意味に理解しているという発言もあります。
※ただし、「おもむろに」を「わざとらしく」「もったいぶって」の意味で使うのは、俗用としてもあまり広まっていない気がするので、なるべく真似しない方が無難かもしれません。 さて、『テニスの王子様』の劇場版の批評を読むと、
本来の意味なら、「破滅への輪舞曲ー!」と叫ぶ挙動のゆっくりさを表現している感じですが、言葉の置き換えとしては、「ゆっくりと叫びながらプレイする」だと、微妙に違和感があるかもしれません。 そこで、「突然」に置き換えてみると、
テニスの試合中に「破滅への輪舞曲ー!」と叫ぶのは「突然」ですし、意味は通りやすくなりました。 さらに、もしも書き手が「突然」の一言だけでは表現できないニュアンスを意識して「おもむろに」を使っているとすれば、
……くらいに受け止めてしまった方が、「一見さんお断りの世界」につながる流れが自然かもしれません。 意味の移りとしては、「ゆっくりと」「突飛な行動」をしていることから、奇行を「当たり前のように」しているというニュアンスが出てきた感じで、いちおう、「ゆっくりと」の意味が消滅しているわけでもない、ような気もします。 そんなこんなで、「おもむろに」という言葉は、本来の意味で使うひとも、新しい意味で使うひとも両方存在していて、どのようなニュアンスで使われているのか、文脈から判断しないといけない場合があります。 しかし、実際の使用例では、どちらの意味でも通ってしまうことが多く、
これは普通に、遊撃部長が「ゆっくりと」カードを置いたということで問題ないと思いますが、なかなか動き出さなかった遊撃部長が「突然」カードを置いた状況でもあります。 また、エロゲでは、おもむろに握ったり咥えたりすることが多いですが、
こういうのは、「ゆっくりと」「突然」「なにげなく」など、どの意味でも通じる気がして、どう解釈するのが一般的なのか、自分にはよく分かりません。 次の文例も、「ジッパーをおもむろにおろす」と類似した用法かと思うのですが、
記事のまとめ方が雑なこともあって、文中で「おもむろ」の果たす役割が判然としません。 また、歌の歌詞なども解釈の幅が広くて、
個人的には、「おもむろに問わず語りで」というつながりから、「聞かれもしないのに当たり前のように突然語り出す」みたいな感じ(?)に受け止めたのですが、ほかにも色々な解釈ができそうです。 最後に、西尾維新先生の『めだかボックス』ですが、 基本的には動作の見た目のゆっくりさを表現する「おもむろ」を、「考える」という目に見えない動作に使うのは、ちょっと珍しい気がします。 「おもむろ」の使われ方は、だんだんと情緒的なニュアンスを表す方向に移っているフシがあるので、この辺が最先端の「おもむろ」なのかもしれません。 ……とか思ったのですが、100年くらい前の文章でも、「ゆっくり」の意味でなら、心の動きに「おもむろ」を使いますし、
『めだかボックス』の「おもむろ」も、これと同じニュアンスだと解釈できなくもない気もします。 ともあれ、現在広く使われている「おもむろに」の意味は、
……辞書っぽくまとめようとして軽く挫折したのですが、だいたいこんな感じかなと思います。 |
平成23年4月1日 | エイプリルフールだけど特にウソが思いつかないので、ウソだったことにしておきたい自分の黒歴史ノートを公開してみる | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
わが家の押し入れに、こんなダンボール箱があります。 以前、『中二病でGO!!』という企画に参加させていただいたときに、この中から適当な1冊をスキャンして……。
……という感じのページを載せてみたところ、一部で好評だったので、今日は、ほかのページも少し公開させていただこうと思います。 まず、上の画像(クラクティー=ルック=ライクァードさん。あく力は30kgていど。小学校時代のあだ名は「メシくい」)は、スペオペを作ろうとして1日で飽きたときのものですが、ほかのキャラたちは次のような感じでした。
とりあえず、みんな肩幅がスゴイとか、 どうでもいい情報を股のあいだに書くなとか、昔の自分に言いたいことは色々あるのですが、ごめんなさい自分で読み返すのがキツイのでこれ以上ツッコめません。 ちなみに、そこから1年くらい後のノートだと、こんな感じでした。
うわあ……。 いちおう説明しておくと、おこづかいが尽きてノートを買うお金がなくて、クラスのお楽しみ会の景品でもらった可愛いノートで凌いでいる時期ですね。 絵については、先ほどのものと比べるとそれなりに努力しているように見えなくもないですが、クラクミロール=ジ=ラルバラロート=クイックミルIII世とかは、先ほどのクラクティー=ルック=ライクァードよりも悪化しています(「ク」と「ラ」多すぎ)。 あと、こういうノートでは定番の地図も出てくるのですが、 もうちょっとやる気を出してください自分。 ……と思ったら、少しあとのノートでやる気が出たらしく、「斧の大陸」がバージョンアップしていました。
そして、次のページからは、大陸の地域ごとの設定が始まります。
この調子で、ひとつめの国の歴史・軍事・交通・主要都市・人種・宗教などを22ページに渡って詳述。 さらに、ふたつめの国の歴史を3ページ書いたところで力尽きて後は白紙でした。 それから、お約束のオリジナル魔法体系についても試行錯誤されていて、ネーミング候補を選定しているらしき紙切れもありました。
ちなみに、この紙切れを裏返したら、なんか試験勉強計画表とか書いてありました。 一番下の「反省」という欄に書きたいことが山ほどあります。 そんな感じで、学校関係のメモとかは、自分でも意味不明なのが多いです。 それと、この時期はムサい男性ばかり好んで書いていたのですが、いちおう、12歳の女の子が主人公のおはなしを作ろうとした痕跡もあって……。
この絵柄とか、「胸小さいの悩み」とか、気になる点は多いのですが、このあとに続く2ページ半の小説(というか作文の域)を読んでも、結局何がしたいのやらサッパリです。 (※小説は読んでも面白くないのでスルー推奨ですが、もしも読まれる場合は「苺」を「毎」と書き間違えている点に注意です) さて、キャラ設定・地図・魔法・小説とくれば、もちろん漫画も描いているわけで、古いものから適当にピックアップしていくと……。
……そんなこんなで、主に12歳くらいの時期を中心に見てきたわけですが、ちゆはずっと昔から今と変わらない永遠の12歳ですので昔のノートとか捏造ですエイプリルフールです私じゃないです鬼界爆裂とか知らないですバシュ。 |