劇場版テニスの王子様とベイブレード

平成17年3月12日のちゆニュースの補足です

 「テニスの王子様」の劇場版はとても素晴らしいバカアニメでしたが、その方向性自体は、他のアニメでも使われている伝統的なバカ演出を踏襲したものです。
 ……という話を、いちおう具体例があった方がいいかなということで、「ベイブレード」を例に説明しておきます。

 まず、劇場公開前に「ジャンプ」で紹介されて話題になった「手塚ゾーンで地球が爆発する場面」ですが、これについては、同じことがベイブレードでも可能です。

『週刊少年ジャンプ』 2005年08号99頁 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第30話「終わりじゃねえ!!」
テニスの王子様 ベイブレード

 「テニスの王子様」では、この爆発の後、なぜか地上が古代にさかのぼり、火山が噴火したり恐竜たちが逃げ惑ったりしました(スチール集)。
 もちろん、同じような現象はベイブレードでも起こすことができます。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」
ベイの力で火山が噴火 なぜかタイムスリップ 注:ベイブレードの効果です

 ちなみに、「テニスの王子様」では無敵の超奥義と化していた恐竜アタックですが、「ベイブレード」では巨乳パワーの前に敗れ去っております。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第43話「アーユーレディ?」
巨乳発動 なぜか周囲がお花畑に その後、ちゃんとベイで戦う

 ここから、手塚ゾーンは巨乳に弱いという仮説が立てられます。

 また、「テニスの王子様」の終盤で登場した舞空術も、一流のベイブレード使いなら当たり前のように体得しています。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」
おもむろに飛ぶ 空中ベイブレード大決戦 地上で見守る仲間たち

 あと、「テニスの王子様」ではスマッシュで竜巻とか津波とか炎とかが巻き起こりますが、その辺はベイブレードも得意とする分野です。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」
「消えてなくなれェ〜ッ!」 ベイブレードが竜巻を起こす ピッコロさ〜ん

 そんなわけで、1個のベイブレードは軍隊よりも強いという世界観。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」
光ってるのがベイブレード ベイに吹き飛ばされる軍用ヘリ

 最終回ではベイブレードのおかげで、世界が「北斗の拳」みたいな廃墟と化してしまいました。

爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」 爆転シュートベイブレード Gレボリューション 第51話「GO! シュート!!」
ベイの力で荒れ果てた街 それでもベイを愛する子供たち

 この軍事兵器と、現実世界のクルクル回るだけのプラスチックとの落差を、「コロコロ」読者のチビッコたちが頭の中でどのように処理していたのか気になります。

 ともあれ、優良バカ映画「テニスの王子様」も、宇宙や舞空術といった方向性自体は伝統に忠実だと言えるわけです。
 というか、「マトリックス」でも何でもそうですが、限界の表現を追及していくと結局「ドラゴンボール」になってしまうという感じで、こういう映像を見るたびに「ドラゴンボール」の呪いの凄まじさを思い知らされます

 鳥山明先生は、自分ではほとんど何も描かなくなった今でも、世界中の人間に「ドラゴンボール」を作り続けさせているのです



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