昔のちゆニュース
◇平成14年2月◇
02月03日:ガオレンジャー最終決戦・その3 02月09日:コムちゃん、クビになる 02月10日:ガオレンジャー最終回 02月14日:おさかな天国 02月15日:「バキ」が恋愛漫画になった? 02月17日:忍風戦隊ハリケンジャー参上 02月19日:「ライパク」2度目の打ち切り 02月20日:ハゲは差別語? 02月22日:高齢者の性欲アンケート 02月24日:ハリケンジャー、就職する 02月26日:「AVない奴ら」出荷停止の理由 02月28日:ラエリアン、クローン人間候補を選ぶ |
平成14年2月3日 | ガオレンジャー最終決戦・その3 | ||
先日、ガオレンジャーのお面を450円から350円にした駄菓子屋さんが、昨日、さらに50円値下げしていました。 そんなこんなで、最終回が近いと感じさせられる「百獣戦隊ガオレンジャー」。今週は第50話「百獣、死す」でした。 さて、ガオレンジャーの味方には、ガオゴッド様がいます。しかし、この自称神様の言うことは、あまり信用できません。 たとえば3週間前、ガオゴッド様が「最後の怪人だ」と言った敵を倒しましたが、すぐに新しい怪人が出現しました。 先週も、敵の本拠地の破壊に成功。ガオゴッド様は「もう新しい怪人は生まれない」と言い切りましたが、その直後、やっぱり新たなる敵が誕生しました。 「千年前…。あの時も、ハイネスたちの衝動が1つになり、百鬼丸を作り上げた…」。そ知らぬ顔で、出てきた敵の解説をはじめるガオゴッド様。 ――平安時代。先代のガオレンジャーが全ての怪人を倒した時も、最後に百鬼丸が誕生しました。その圧倒的な力の前に、ガオゴッド様も完敗。 結局、呪いの面の力を借りたシルバーが百鬼丸を倒しましたが、その代償に彼も怪人になってしまい、千年間封印されることになりました。 その千年前とまったく同じパターンで現われた敵の名前は、センキ。 そんなことも予想できなかった学習能力の低いガオゴッド様は、さすがに後ろめたくなったのか、みずから巨大ロボに変形して戦います。 しかし、先ほどのエピソードから実力順を考えると、「ガオレンジャーの巨大ロボ > シルバーの巨大ロボ > 百鬼丸 > ガオゴッド様」。実は、ガオゴッド様は最弱です。 そもそも、百鬼丸に勝てなかった者がセンキ(千鬼)に勝てるとは思えません。 案の定、あっという間にセンキに殺されそうになります。そのピンチを間一髪助けたのは、巨大ロボに乗り込んだガオシルバーでした。 シルバー「千年前は、お前と百鬼丸の戦いに間に合わなかった…。千年の間の無念の思い、今こそ晴らしたい。お前と共に、戦わせてくれ!」 ガオゴッド様「うむ。わが友よ!」 そして、友情の合体技・ダブルゴッドインパクトを放ちますが、センキは余裕で受け止めて反撃してきます。 ガオシルバー「うわーっ」 ガオゴッド様「ウォォーッ!」 仲良く倒される2人。この間、わずか十数秒。 「ヤツは、千年前の百鬼丸より強いかも…」。視聴者がみんな分かっていたことを今さら言って認識の甘さを見せつけながら、ガオゴッド様は死んでしまいました。 ブラック「神様が…死ぬなんて」 シルバー「千年の間、俺は何をやってたんだ!」 結局千年の無念を晴らせなかったシルバーは号泣。しかし、百獣戦隊の隊員はポジティブ・シンキングです。 レッド「ガオゴッドは、死んだんじゃない!」 巫女「そうよ、天から…私たちの戦いを見続けてくれてるのだわ」 …それを「死んだ」と言うのでは。 とにかく勝ち目がないと判断して、ガオレンジャーはホームベースの天空の島に逃げ帰ります。 しかし、「ここならセンキも追って来れまい」と思っていたら、センキは全身を回転させてタケコプターの原理で空を飛びます。結局、天空の島でセンキとの戦闘になりました。 さて、ガオレンジャーが保有する「最強の巨大ロボ」は、“ガオファルコン”を中心に5体の巨大動物が合体した姿です。 ところが、その最強形態になる前に、なぜか“ガオファルコン”が単独でセンキと戦い始め、あっさり秒殺されてしまいます。 …どうしてわざわざ各個撃破されるのか、ガオレンジャーは戦わずして最後の切り札を失ってしまいました。 ちなみに、ちゆの近所のダイエーで売れ残っている超合金は、ガオライノスが4体、ソウルバードが4体、そしてガオファルコンが約30体。 明らかに入荷し過ぎですが、最終決戦でもこんなに情けない扱いだと、いよいよ全部さばくのは難しそうです。
ともあれ、残った古いロボットで戦うガオレンジャーですが、センキが放ったRVソード激走斬りの前に敗北。 仲間の巨大動物たちはみんな殺され、変身アイテムを失ったガオレンジャーは変身できなくなってしまいました。 邪魔者がいなくなったところで、いよいよ下界に降り立つセンキ。突如街中に現われて、地上の支配を宣言します。 そんなセンキの姿を見て、驚く人間たち。通行人の1人が、思わず叫びました。 「でかすぎるッ!」 このまま、世界はセンキに支配されてしまうのでしょうか。 次週、最終回に続きます。 |
平成14年2月9日 | コムちゃん、クビになる | |
げっちゅ屋をご存知でしょうか。 それは、常時かぼちゃぱんつ丸出しの幼女・コムちゃん(6歳)を店長にしたエロゲー屋さん。 通販の他、秋葉原の裏通りに店舗を構え、コムちゃんおでん缶などのコムちゃんグッズも販売しています。 このお店が知名度を上げた要因としては、新作カレンダーの充実なども挙げらますが、やはり電波ゆんゆんな歌とイベントの効果が大きいでしょう。 コムちゃんが歌うげっちゅ屋テーマソング「まじかるぶっくま〜く」は、次のような歌詞でした。 やっちゅ〜♪ げっちゅげっちゅげっちゅ〜♪ げっちゅ〜♪ げっちゅげっちゅげっちゅ〜♪ ステキなお店の 店長にゃの♪ 責任重大 だから だからね がんばらなくっちゃ 毎日が 初めてのコトで どきどきにゃの♪ いざとなれば 失敗も 心配も 魔法で 何とかしちゃうの ひ・み・つ☆ いつもの服に 着替えて あはん☆ まじかるぶっくま〜く♪ …「ハートフルな歌詞をラブリーに歌い上げた萌えソング」と言うだけのことはあり、聞けば聞くほど脳みそがツルツルになっていきそうです。 そして、この歌やコムちゃんの声を担当するのは、エロゲーを中心に活躍するカルト声優・長崎みなみさん。 同じ名前のAV監督がいますが、もちろん別人です。 アイドルが昔のAV出演を隠すように、声優さんも普通は下積み時代のエロボイス仕事を秘密にします。 しかし、長崎みなみさんは「エロゲー声優」をはじめとする痛くて恥ずかしい仕事にむしろ誇りを見出し、顔と名前を露出して積極的にぶつかってきました。 げっちゅ屋の一日店長になって客のオタクさんたちにサインしたり、コムちゃんのコスプレ姿でステージに立って「にゃの」言葉で喋って歌ったり…。それは公開レイプにも等しい光景でした。 そんな人生を削った努力の甲斐あって、お店の ところが、先月末。そんな長崎みなみさんは音声収録中に身体がしびれて緊急入院。診断は自律神経失調症でした。 本当のところは分かりませんが、もしかしたら、彼女の天然っぽい笑顔の裏には、相当のストレスやプレッシャーがあったのかも知れません。 一方、ついに「げっちゅ屋」はコムちゃんのゲームの発売を決定します。 しかし、そのゲームでコムちゃんの声を担当するのは望月久代さん(通称もっちー)。最近赤丸急上昇中の若手人気声優でした。 …そう、長崎みなみさんはコムちゃん役をクビになったのです。 おそらく、げっちゅ屋も現状の一部受けマイナー路線に限界を感じ、メジャー声優の投入によってイメージを変えようとしているのでしょう。 長崎みなみさんが書くやっちゅー♪日記の2月8日には、こんな記述がありました。
以下、これを読んだ各ホームページの管理人さんの反応を列記させて頂きますと…。 ・Angel Factoryさん「読んで涙が出そうになった」 ・Edgeworth Boxさん「つーか、泣いた」 ・あれはな。さん「いざ降ろされるとなると込み上げて来るものがあります。ショック」 ・皇帝φ機構さん「お姉さん、あんたは本当にいい人だよ……」 ・BRAINSTORMさん「やっぱりもっちーじゃなくていいよ…みなみおねいさんに戻してあげて」 ・カトゆー家断絶さん「何の連絡も無しにリストラって言うのもなー…」 ・紺碧洞さん「事前通知が無いなんて酷過ぎる」 ・Tentative Name.さん「げっちゅ屋は長崎みなみのお陰でここまで来れたのに、完璧に恩を仇で返してるよ…」 ・かーずSPさん「今回ばかりはみなみおねいさん支持で。つーか悪いのはもっちーではなく恩仇のげっちゅ屋」 ・電脳御殿さん「今までの信用はどこに行くんだろうかね」 ・まるちいんさいど。さん「つかげっちゅ屋。そーゆー不義理な事してるとなー、もう応援してやんないぞ?」 ・暗黒KANONさん「企業倫理として、どうかと思うよ、げっちゅ屋さん…」 ・ペス日記さん「クサレえろげ崩れだった過去をみなみ姐さんを踏み台にして消し去ろうとするサーカスの連中、逝ってよし」 ・変人窟さん「現状げっちゃ屋に対する心証は最悪。色々理由もあるだろうけどこの手の裏切りとか踏みにじるやり方は本気で嫌いだ」 …ちゆも、1人のファンとして残念ですし、倫理的な理由からも憤りを感じます。 しかし、そのことでげっちゅ屋をバッシングするのもまた、やっちゅー♪日記に「新しいコムちゃんも、応援してくださいね」と書かれた長崎みなみさんの心に反するようで複雑です。 まあ、げっちゅ屋が今さら何をしても、コムちゃんはでじこにはなれないと思いますが。 ネットアイドルちゆは長崎みなみさんを応援しています。 |
平成14年2月10日 | ガオレンジャー最終回 |
東映スーパー戦隊シリーズの第25作「百獣戦隊ガオレンジャー」。 特徴は、パワーアニマルと呼ばれる巨大な動物たち。合体して巨大ロボになるのですが、別にガオレンジャーが操縦しなくても自分で考えて戦えます。 そのため、全身タイツ5人組の存在意義が見当たらず、パワーアニマルが主役という印象がありました。 また、メンバーが本名を使わず変身前も色で呼び合うのも独特でした。 ――「戦士になるつもりなら、これまでの名前は捨てろ。俺はガオイエロー。お前はガオレッド」。 そんなガオレンジャーも、ついに終幕。最終話「百獣、吼える!!」が放送されました。 前回、最強最後の怪人・センキと戦ったガオレンジャー。 しかし、巨大ロボの必殺技・天地轟鳴アニマルハートも通用せず、仲間のパワーアニマルは皆殺しに。隊員は変身能力を失ってしまいました。 そして、好き勝手に街を暴れ回る怪人たち。ガオレンジャーに残された武器は、たった1本の刀だけです。 黄「このままじゃ、死ねねえぜ」 黒「どんな小さな、傷だって…」 青「爪の一筋の傷だって、つけてやる!」 銀「千年の無念、晴らす時!」 レッドが刀を持つ以外は全員丸腰で人間体のまま、巨大ロボでも倒せなかったセンキに立ち向かいます。 一矢報いて死ねれば大満足という、大日本帝国の本土決戦なみにテンパった玉砕覚悟の突貫です。 それでも根性でビルの屋上からジャンプして、センキの胸に刀を突き立てるレッド。しかし、そんなことでダメージがあるハズもなく、あっさり刀を折られてそれまででした。 すべての武器を失い、勝ち目ゼロのガオレンジャーですが…。 赤「こんなことじゃ負けねえ。獅子走、俺は獣医だ! 地球の命を守るんだ!」 白「たとえ、ガオレンジャーの姿になれなくても…。あたしはガオの戦士、大河冴よ!」 ここにきて、唐突に本名を名乗り出すガオレンジャー。 青「僕は、鮫津海19歳!」 黒「自分は…、自分は、牛込草太郎です!」 銀「我が名は月麿。…大神月麿だ」 黄「もう、色で呼び合うこともないか…。俺は鷲尾岳。よろしくな」 この最終回での名乗り合いをやりたいがためだけに、1年間、色で呼び合い続けたのでしょうか。 とにかく、この期に及んで自殺同然の特攻を決意するガオレンジャー。 赤「みんな、俺に力を貸してくれ!」 黄「俺たちは負けないッ」 全員「やる気マンマンだぜぇ!!」 どちらかと言うと「死ぬ気マンマンだぜぇ!!」という感じですが、そこで突然、空が明るくなり、無数の光り輝く玉が降ってきました。 マスオさん声のナレーションが、冷静に解説します。 ナレーション「おやおや? どうしたことでしょう。この光の玉は、何なのでしょう」 ガオの巫女「…聞いたことがあるわ。この世には、天空島に戻ってきていない者たちを合わせて、100匹のパワーアニマルがいるって」 ナレーション「そうなのです! ガオレンジャーの心が、世界に散らばっていた、この世の中のパワーアニマルすべてに通じたのです!」 そして、いっせいにセンキに襲いかかる100体のパワーアニマル大軍団。その中には、初めて見るパワーアニマルたちの姿もありました。 白「ガオマウス!」 青「ガオスティングレイ!(エイ)」 黒「ガオホース!」 黄「ガオピーコック!(くじゃく)」 はじめて会うパワーアニマルの名前でもスラスラ言えるガオレンジャー。そして、そんな中に、なぜか先週殺されたパワーアニマルも混じっていました。 赤「…お前は、ガオライオン! 蘇ったのか!!」 たぶん新しいパワーアニマルの中にザオリクを使えるヤツでもいたのでしょうが、ずいぶんと安い命です。 また、失われたガオレンジャーの変身能力も…。 ナレーション「百獣と、6人の心が完全に1つになったとき、戦士の力も蘇るのです!!」 理屈はよく分かりませんが、そう断言されては仕方ありません。ついに、最後の変身です。 赤「灼熱の獅子! ガオレッド!!」 黄「孤高の荒鷲! ガオイエロー!!」 青「怒涛の鮫! ガオブルー!!」 黒「鋼の猛牛! ガオブラック!!」 白「麗しの白虎! ガオホワイト!!」 銀「閃烈の銀狼! ガオシルバー!!」 赤「命あるところ、正義の雄たけびあり!」 全員「百獣戦隊ガオレンジャー!!」 ちなみに、この最終回だけはスーツアクターさんではなく、素面を演じる役者さん本人がスーツの中に入っています。 そのため、ホワイトの身長がいつもより激しく低かったり、決めポーズがいまいち決まり切らなかったりします。 とにかく、形勢逆転どころか100対1のいじめモードに突入して、得意絶頂のガオレンジャー。 赤「センキ、見たか! 百獣たちは死んじゃいないぜ!」 青「みんなの力を、今こそ見せてやる!」 黒「ネバギバの力をな!」 白「そうよ! この星の命の力は、オルグの衝動なんかに負けやしない!」 銀「それこそ千年の真理だ!!」 全員「森羅万象! 天地轟鳴! 百獣アニマルハート!!」 そのかけ声と同時に、100体のパワーアニマル全員がセンキ1人に向けて怪光線を放ちます。 さらに、むきだしになった弱点の心臓に、トドメの必殺技・破邪百獣剣が炸裂。 赤「センキ、そして、すべてのオルグよ。邪気…退散!!」 そうして、いじめられっ子のセンキくんは爆死。ガオレンジャーの完全勝利です。 その頃、不利を悟り、センキを見捨てて一足先に本拠地に逃げ帰っていた悪の幹部2人組。しかし、センキの死の影響を受けて、そこも崩壊を始めます。 ヤバイバ「ツエツエ〜」 ツエツエ「ヤバイバ〜」 お互いの名前を呼び合いながら、崩れた瓦礫の下敷きになる2人。あっけない最期ですが、Vシネマでの再登場に期待したいところです。 一方、すべての敵を倒したガオレンジャーたちには、別れの時が近づいていました。 赤「…それぞれの夢を叶える時が来たんだ」 黒「うしッ! チャンコ屋の社長目指して、ネバギバで天下とるぞ〜」 青「おう。頼りにしてるぜ、社長〜!」 白「そうそう。旅、行こう、旅!」 それぞれの社会復帰を計画するメンバー。 しかし、これまでガオレンジャーの戦いをサポートしてきた“巫女”だけは、数百年か数千年後の戦いに備えて、再び長い眠りにつかなければなりません。 赤「俺は獣医だ! でも、1000歳まで生きるなんて無理だ」 ことさらに己が獣医であることを強調するレッド。それしか個性がないので仕方ありませんけれど。 また、数週間前、突然ホワイトとラブラブになって2人きりの温泉旅行まで約束していたシルバーは…。 銀「同じ平安時代の人間として、お供しよう」 いきなり別の女に乗り換えです。しかし、「あなたは普通の人間」と体よくフラれてしまいました。 そして巫女は、隊員支給のジャケットと変身アイテムを回収。どうやら1000年後に再利用するようです。 巫女「私はあの月で眠ってます。たまには夜空の月を見て、私のことを思い出してください」 赤「さようなら」 青「バイバイ!」 ナレーション「…長かった戦いの物語は、こうして終わりました。そして、みんなは夢を叶えるため、それぞれの世界へ別れていったのです」 〜 エピローグ 〜 孤高の荒鷲・ガオイエロー(鷲尾 岳) 元航空自衛官のイエローは、テスト生として復帰。1年以上の失踪歴というハンデにもめげず、厳しい訓練を受けています。 …序盤ではニヒルなサブリーダー、中盤では奇妙なイングリッシュを使う三枚目を目指してどちらも中途半端に終わり、終盤では個性を見失っていたガオイエロー。そんな彼らしい見所のない最後でした。 麗しの白虎・ガオホワイト(大河 冴) 休学していた武術専門学校に戻ったホワイトは、組み手の最中。相手はホワイトのスーツの中に入っていた人で、なにげにホワイト対ホワイトという貴重なシーンです。 その様子を見守るのは、第11話に登場したホワイトの父親。虎と格闘して勝ったことがあるという豪傑です。 父「1年間よう気張りやした、麗しの白虎殿」 白「父さん、その名前はこの前までやったがな。あたしの名前は大河冴。大河虎之助の、娘でごわん」 ……何語ですか? 閃烈の銀狼・ガオシルバー(大神月麿) 現代に蘇った平安時代の人間という、最も将来性のない男・ガオシルバー。大きな荷物を抱えて困っているお婆さんを見かけて、助けようとしますが…。 銀「荷物を持って、お連れしましょう」 婆「都会は恐いわ」 ひったくりと勘違いしたお婆さんに逃げられてしまいます。 「21世紀、か……」。そうつぶやいて、シルバーは都会の雑踏の中に消えていくのでした。 しかし、その浮浪者に近い服装と他人の荷物を強引にグイグイ引っ張る態度では、犯罪者と思われても仕方ありません。 鋼の猛牛・ガオブラック(牛込草太郎) 牧場で、牛の世話をしているブラック。 親父「いつもの相棒はどうした?」 黒「すいません。別の用事で遅れるって…」 親父「いいさ、ちょっとくらい。お前たち、真面目に働くからなぁ」 黒「自分たち、夢、ありますから。いっしょに店やるって」 親父「そうか。……おお、噂をすればだ」 そこに「草太郎くぅ〜ん」と言いながら現われたのは、「チャンコ屋の店長にしてやる」と約束したホモだちのブルーではなく、こともあろうに女でした。 そう、ブラックは、第19話に登場したしーちゃんと2人で、花屋を開くために働いていたのです。 1年かけて育まれてきたブラック(男)とブルー(男)の愛は、ここに破局を迎えたのでした。 怒涛の鮫・ガオブルー(鮫津 海) ブラックに捨てられたブルーはフリーターに戻り、孤独にワックスを塗っていました。 灼熱の獅子・ガオレッド(獅子 走) レッドは、ガオレンジャー入隊以前に勤めていた動物病院に。若い子好きのオバチャンに囲まれながら、幸せに暮らしていました。 そこに、イエローがひょっこり現われます。 ナレーション「おやおや? 戦いの物語は終わっても、別の物語が始まっているようです」 そして、青・黒・白・銀が次々に集まってきて、みんなでピクニックに。 なぜか、月で眠っているハズの巫女と、天から見守ってくれているハズのガオゴッド様も、いっしょにお弁当を食べています。 ……そういえば、「緑に包まれる中、死人も含めて仲良くピクニック」という光景は、「家なき子2」で安達祐実の親父が死ぬ間際に見た幻覚によく似ています。 眠っている巫女が見ている夢か、ブラックとしーちゃんの結婚式に向かう途中にチンピラに刺されたブルーが死ぬ前に見た幻か…。 何とでも言い繕える感じのシチュエーションで、とにかく幸せそうなピクニックです そして、レッドが放り投げた卵焼きが手前に飛んできたかと思うと、ぺっちょりとカメラに貼り付きます。その卵焼きに「おわり」の文字が浮かび上がって、おしまい。 最後まで脱力もののアホ演出でした。 ともあれ、1年間楽しませて頂きました。 ネットアイドルちゆは、百獣戦隊ガオレンジャーを応援しています。 |
平成14年2月14日 | おさかな天国 |
かつて、麻原彰晃が衆議院選に立候補した時、尊師のお面をかぶった数百名の信者さんが「消費税廃止」のプラカードを掲げ、彰晃マーチを歌いながら行進していました。 「しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこー♪ あーさーはーらーしょーこー♪」……。 確かに、こんなの毎日聞いていたらサリンぐらい平気で撒いてしまいそうな危険ソングです。 もっとも、選挙では、期待していたような洗脳効果は得られなかったらしく、真理党の20数名は全員落選してしまいましたが…。いえ、それは国家権力の陰謀でした。 ともあれ、そんな感じにとりあえず「彰晃」「彰晃」繰り返しておけば耳に残るだろうというのと同じような発想の曲は、意外とたくさんあります。 たとえば、ちょっと大きな電気屋さんに入ると…。 ジョッ、ジョッ、ジョッ、ジョ〜シン♪ ミド〜リ、ミドリは安いんだ〜♪ デ〜ン、デン、デンキはヤマダ・ダ・ダ!! エンドレスで流される店の名前を連呼するだけで内容のない歌。1日中聞かされる店員さんはノイローゼにならないのか本気で疑問ですが、一部のお客さんにはそれなりに人気が出ています。 そして、この分野で特にカルトな人気を誇るのが、スーパーのお魚売り場に流れる珍曲「おさかな天国」です。 サカナ サカナ サカナ 魚を食べると〜♪ アタマ アタマ アタマ 頭が良く〜なる〜♪ サカナ サカナ サカナ 魚を食べると〜♪ カラダ カラダ カラダ 体にいい〜のさ〜♪ さあさあ みんなで 魚を食べよう♪ 魚は僕らを〜 待って〜いる〜♪ 「オゥ!」 上記のサビ以外でも、「好きだとイワシてサヨリちゃん、タイしたもんだよスズキくん」など、「おかあさんといっしょ」並にほのぼのした歌詞にさりげなく刷り込まれた魚の名前が高ポイント。 おさかな星人の地球侵略計画の第一歩みたいな歌詞なのに全国的に使われているのが、ちょっと不気味でした。 その正体は、全漁連中央シーフードセンターが魚食普及事業の一環として平成3年に作ったキャンペーンソング。 平成8年にインディーズでCD化され、通信販売で購入可能に。「探偵ナイトスクープ」で調査されるなどで、地味な人気を得てきました。 そして、「ピクミン愛の歌」などの癒し系電波ソングが人気の昨今、そんな「おさかな天国」のCDがメジャーレーベルから発売されることに。 東スポが「発見スクープ!! 宇多田、だんごも食うゾ 伝説の魚ソング『おさかな天国』 超ヒットの兆し」という見出しで大きく報じるなど、一部で注目されています。 発売は3月末の見通しで、4月3日に発売される「およげ!たいやきくん」の続編「踊れ!たいやき君」とバッティングする気配。 こういうキワモノはキワモノらしく社会の底辺でひっそりと愛されていて欲しいのですが、時代はキワモノなのでしょうか。 ネットアイドルちゆは「おさかな天国」を応援しています。 |
平成14年2月15日 | 「バキ」が恋愛漫画になった? |
「グラップラー刃牙」という漫画をご存知でしょうか。 内容は、地上最強を目指す宇宙から来た筋肉星人みたいなルックスの男たちが、雄度全開のクラッシュなファイトを繰り広げていく格闘もの。 これが、血や汗や涙など男の体液が飛び散る漫画ばかりだった「少年チャンピオン」の誌風にマッチしていました。 ところが、最近の「チャンピオン」は、巻末読者ページへのデ・ジ・キャラット投入、メディアミックス萌えアニメ企画「七人のナナ」、挿入上等の奇形萌え漫画「エイケン」の表紙など、萌え雑誌化が進行。 パンチラ・パンモロの見られない号はなく、血や汗や涙とは違う体液の比率が高まっています。 そんなこんなで、周りの漫画の混浴露天風呂やミニスカ野球に触発されたのか、なぜか「刃牙」まで女っ気のある展開を増量。 「童貞を捨てる」という言葉が「初めて人を殺す」という意味で使われるのが標準だった漫画に、「女子高生が誘拐されて下着姿で緊縛」「婦警さんのコスプレ姿で豹柄パンティがチラリ」といった、サービスシーン(?)が増えているのです。 そんなわけで、「刃牙」がどれほど恋愛漫画化しているのか、「少年ジャンプ」の傑作恋愛漫画「電影少女」と比較してみました。 なお、以下の文章にはネタバレが多数含まれますので、刃牙を単行本で楽しんでおられる方などは、読まれないようお願いします。 続き→最近の「刃牙」と「電影少女」との比較 |
平成14年2月17日 | 忍風戦隊ハリケンジャー参上 |
「東映スーパー戦隊」も、今年で26作目。その間、基本的なコンセプトはそのままに、様々な趣向が凝らされてきました。 たとえば…。 【クルマもの】 ・高速戦隊ターボレンジャー ・激走戦隊カーレンジャー 【動物もの】 ・超獣戦隊ライブマン ・星獣戦隊ギンガマン ・百獣戦隊ガオレンジャー また、そういった表面上のモチーフの他、「王道回帰」「バカっぽくハジけてみる」「ストーリー重視」「東映純正パロディ戦隊」など、年ごとに目指すものが違います。 さて、今年の戦隊は「忍風戦隊ハリケンジャー」。 「忍者戦隊カクレンジャー」に次ぐニンジャもので、王道性とバカ味を持つ期待の新シリーズです。 「忍者のクセにド派手なカラフルコスチューム」というツッコミは「カクレンジャー」の時に100万回くらい入っていると思いますので、やめておきましょう。 …そういえば「カクレンジャー」のオープニング主題歌は、脱力ものの歌詞が不評でした。 「あ・れ・は なんなんじゃ なんじゃ なんじゃ にんにんじゃ にんじゃ (にんじゃ) かくれんじゃ にんじゃ にんじゃ 忍者戦隊カクレンジャー♪」。 同じ“ニンジャもの”ということで不安ですが、今年のオープニングは「ハリケンジャー参上」。「ドラゴンボール」や「ひとりでできるもん!」でおなじみの池毅先生の作曲です。 「シュシュッと参上♪ シュシュッと忍者じゃん♪」 なんとなく「快傑ズバット」の主題歌「ズバット参上♪ ズバット解決♪」を連想させられます。 個人的には「ガオ! 飛びかかれ! ガオ! 喰らいつけ! ウガァァァァァア!!」みたいな絶叫系が好みですが、これはこれで良い感じの曲で安心しました。 一方、エンディングを歌うのは影山ヒロノブさん。 ドラゴンボールZの「CHA-LA HEAD-CHA-LA」で有名になった、“アニソンのプリンス”です。 これまでにも「電撃戦隊チェンジマン」「光戦隊マスクマン」「鳥人戦隊ジェットマン」のオープニング&エンディングを担当し、戦隊のエンディングを歌うのは4回目。 チェンジマンの時は20代の若者だったのが気が付けば40代。かつて、ヒーローソングを歌うのに照れて「KAGE」とか名乗っていた時代が嘘のようです。 そんな主題歌の後、いよいよ物語が始まります。 第1話の舞台は、忍者学校「忍風館」。校舎が昔のお城みたいな、いかにも詐欺くさい学校です。 ちゃんとした学校法人なのか、学割は効くのか、卒業後履歴書に書いても恥ずかしくないのか、疑問が募ります。 主人公は、その学校の落ちこぼれ3人組。それぞれ陸忍科・空忍科・水忍科の生徒で、俗に言う「忍たま」です。 3人がそんなあやしい学校に入学した経緯は、「忍者の素質あり」とスカウトされたから。紅一点のブルー曰く、「けっこう便利って思ったんだけどなー、忍術も」。 そんなブルーさん、公式設定によると「自分が可愛いことを認識している計算高い女の子」で、第2話でスカウトされて演歌歌手としてデビューする予定です。 そして、彼らが戦うのは宇宙からの侵略者。「タイムレンジャー」「ガオレンジャー」と零細組織が続きましたが、久しぶりにスケールの大きな敵です。 「宇宙要塞の中でボスに命令される幹部たち」というオーソドックスな図も見られて、ちょっと幸せな気分になれます。 さて、肝心の女幹部はどうでしょうか。 かつて、「超力戦隊オーレンジャー」では、敵が機械帝国なので女幹部も着ぐるみでした。 しかし、その次の「激走戦隊カーレンジャー」では、「デカメロンプリンセス」「爆乳アニマル」といったビデオで活躍のAV女優・水谷リカさんを起用。パイレーツ並に見せまくりの巨乳女幹部が爆誕しました。 そんな感じで“色気ゼロの次は痴女の法則”が成立するのか、前作「ガオレンジャー」の露出のない女幹部を受けて、今回はなんと女幹部が2人。 しかも、「お色気たっぷりのセクシーくノ一」と「元宇宙コギャルのプリティーくノ一」の2000万パワーズです。 「セクシーくノ一」は胸の谷間全開で、口癖は「うふ〜ん」というサービスキャラ。演じるのはバスト85cmのグラビアアイドルで、「仮面ライダーアギト」にも仮面ライダーギルスの元恋人役で出演しました(3月4日参照)。 「プリティーくノ一」は「元宇宙コギャル」という設定が意味不明ですが、おジャ魔女どれみのコスプレをした篠原ともえのようなルックス。可愛い顔で残酷という「愛天使伝説ウェディングピーチ」のポタモスみたいな性格で通好みです。 そうして、お姉さん派にもロリコン派にも完全対応という万全の備えで、役者さんは22歳と20歳。 前作の女幹部35歳と違って、サービス満点です。 そんなこんなで、何でもかんでも頭に「宇宙」を付ければいいと思っている様子の宇宙忍者の一団が地球に襲来。 目的は「あるもの」を探すことですが、「チーキューにも我々と同じニンジャがいる」ということで、まずは邪魔者の殲滅にかかります。 そうして送り込まれた、第1の刺客・結界忍者ケッカイ坊。忍者学校の朝礼の真っ最中に乱入してきます。 これを迎え撃つのは、忍者学校の校長・日向無限斎様。「帰ってきたウルトラマン」の岸田隊員などで知られる俳優・西田健さんが演じる時代錯誤なオッサンです。 1人だけ時代劇口調で「うぬぅ」とか叫びながら、キン肉マンのベアークローをさらにゴツくしたような鉄の爪を武器に、長髪を振り乱して戦います。 しかし、残念ながら無限斎様は主人公ではないので、怪人に勝つことはできません。 他の生徒たちといっしょに、校舎ごと封印されてしまいました(全員爆死しているようにも見えますが、たぶん最終回に救出されるパターンだと思います)。 そうして、第1話にして忍者学校は崩壊。しかし、たまたま朝礼をサボっていた落ちこぼれ3人組は難を逃れていました。 その他の生き残りは、卒業生の博士だけ。博士は、3人を「200年間出ていないという伝説の後継者・ハリケンジャー」に仕立て上げることにします。 あの無限斎校長さえ襲名していないのにいきなり落ちこぼれにやらせるのもアレですが、「お前たちには才能がある」と博士におだてられた3人は、すっかりその気に。 意味もなく高い崖の上から敵を見下ろしつつ登場。ハリケンジャーに変身します。 変身シーンは、傘の使い方やカブキ風の名乗りあげなど、外人がイメージするニンジャのノリでした。 そして、ブルーの武器は「ソニックメガホン」。 「ぐるぐる回ってぇ〜、ぐるぐるぐるぐるぐるぐる、もぉっと回れ、ぐるぐる回っちゃえ〜」と声をかけるだけで敵がぐるぐる回ってしまうという、忍術と言うよりドラえもんの秘密道具に近いアイテムです。 レッドの熱線を放射する改造ドライヤーも炸裂し、合体技で敵を撃破。最後の決め台詞は…。 「成敗バイ」 「成敗」と「バイバイ」を掛けたのか、単なる変な方言なのか分かりませんが、「キャプテン翼」の次藤くんの「やっタイ!」に匹敵する違和感アリアリの日本語です。 ともあれ、ケッカイ坊が倒れると、近くにいた愛らしいハムスターが人間の言葉で話しかけてきました。 「見事じゃあ、ハリケンジャー」 …その貫禄ある声は、無限斎校長!? どうやら、封印される直前に精神だけハムスターにして逃れた模様。これから1年間、無限斎様はハムスターの姿で出演するみたいです。 そして、次回予告ですが…。 レッド「お前たち、ハリケンジャーなんかどうでもよくなったんだな!? いいさ、俺1人でやってやるぜ!」 ナレーション「巻の2『巨人とカラクリ』。参上、旋風神!」 …早くもハリケンジャー存続の危機みたいです。 ともあれ、まだまだ始まったばかり。期待して見守っていきたいと思います。 ネットアイドルちゆはハリケンジャーを応援しています。 |
平成14年2月19日 | 「ライパク」2度目の打ち切り |
人気がなければ10週で切られ、人気があれば宇宙に行ったり超サイヤ人になったりして延々と続く…。 映画や小説と違って、連載漫画の多くは作者自身が終了時期を決められません。 とんでもない長期連載を想定して伏線をビシバシ張りまくりながら、「さあ行こう!」で終わったり、長期連載に嫌気がさした漫画家が夜逃げしたり、秋田書店の安い原稿料にキレた作家が小学館に引き抜かれたり…。 そうしたハラハラドキドキなスリリングさも、漫画を読む醍醐味の1つです。 さて、アンケート至上主義で、人気がなければ情け容赦なく打ち切る「週刊少年ジャンプ」。 ところが、ごく稀に、一度打ち切られてもゾンビのように蘇る漫画があります。 たとえば、梅澤春人先生の「HARELUYA」。 わずか数週間で打ち切りが決定したのに、連載末期に人気が上昇。キャラクター設定の一部など引き継いだ新作「HARELUYA II BOY」として復活し、読者がうんざりするほど延々と続きました。 似たような例では、いったん10週で終了した後で「第2部」として再開した「アウターゾーン」も有名です。 こちらは、タモリが色っぽいお姉さんになった「世にも奇妙な物語」のような漫画で、透明人間になって女子更衣室を覗いたり、超能力で服を脱がせたり、 ただし、「アウターゾーン」の場合は最初から10週だけの短期集中連載の予定だったそうで、“打ち切りからの復活”とは少し違うみたいです。 さて、今日の話題は鈴木央先生の「ライジングインパクト」。開始数週で打ち切りが決定してから人気が急上昇し、数ヵ月後に連載が再開された漫画です。 「HARELUYA」は設定を焼き直した“似ているけど別の漫画”として復活しましたが、「ライジングインパクト」は打ち切られた話の完全な続編。 「アウターゾーン」のような短期連載からの昇格とも違って、「ジャンプ」30年の歴史で唯一の打ち切りからの完全復活です。 しかし、そんな奇跡の復活劇を遂げた「ライジングインパクト」も、結局、今週号で2回目の打ち切り。 しかも、ものすごく中途半端なところで唐突にエンディングを迎え、改めてジャンプ編集部の鬼っぷりを見せつけられた気分です。 1回目の打ち切りは物語の序盤で、「面白そうになってきたところで終わった」という印象でしたが、今度は2年以上連載が続いてから。後味の悪さは前回の比ではありません。 そういえば、「電撃大王」の人気4コマ漫画「あずまんが大王」は、当初の予定通りに高校3年間を描いて、卒業と同時に最終回を迎えるそうです。 4月からテレビアニメも始まり、人気絶頂のところでの終了。出版社としても入るハズのお金が入らなくなりそうで、よく認められたものだと思います。 ともあれ、「ライジングインパクト」にはそんな幸せは訪れなかったようです。打ち切りの女神様にでも好かれているのでしょうか。1度目の時とは編集長も違いますし、2回目の復活はないと思います。 でも、天才主人公のインフレ成長ぶりに置いていかれる凡人ヤムチャの心境にスポットを当てるなど、ジャンプ作家陣では希少な「感情を描写できる」漫画家さん。次回作が楽しみです。 ネットアイドルちゆは鈴木央先生を応援しています。 |
平成14年2月20日 | ハゲは差別語? |
「北斗の拳」腕時計で有名なリコー・エレメックス社が実施した「頭髪に関するアンケート」によると、回答者の半分がハゲを「差別的」な用語に挙げたそうです。 以前、「精神分裂病」が「統合失調症」になるという話題を取り上げましたが、「ハゲ」も改めるべきなのでしょうか。 もちろん、精神分裂病のように語感が治療の妨げになるわけではなく、呼び方を変えても毛は生えてきませんが…。とりあえず、「ハゲ」以外の呼び方を考えてみます。 やわらかい表現を目指すならば、「目の不自由な方」と同じパターンで「頭髪の不自由な方」でしょうか。もっと詩的に「頭の涼しい方」と呼べば、なんとなくクールな気もします。 さらに悪意のない中立的な表現として、「Q」などの無意味な記号にしても良いでしょう。 しかし、「あなたの不自由な頭髪も好き」では、皮肉にしか聞こえません。また、「あの人はQだってウワサだよ」だと、何かやばい伝染病みたいです。 結局、「ハゲ」という言葉に問題があるのではなく、ハゲという現象そのものが言葉に負のイメージを与えているので、言い換えても大差がないようです。 ちなみに、「ハゲだけど格好いい人」は所ジョージさんや竹中直人さんとのこと。体格のいい人なら、ストロング金剛さんの路線を目指す手もあります。 そうそう。ちゆの知人にも、毛の薄さを非常に気に病まれている方がいますが、あなたの場合それ以前の問題ではというルックスだったりします。 そのような方は、汚らしいハゲ親父が美女と札束に囲まれてウハウハしている広告の幸福のペンダントを購入してみると良いかも知れません。 ネットアイドルちゆは、頭髪の不自由な方を応援しています。 |
平成14年2月22日 | 高齢者の性欲アンケート |
「トンデモ本の世界」に、72歳にもなって1日20回セックスしている新興宗教の教祖様の話が紹介されていました。 普通、50歳、60歳にもなれば、交尾より将棋の方が楽しくて縁側でお茶を飲んでいるようなイメージがあります。しかし、ちゆのおじいちゃんでも、お正月の特番で寒いのに意味もなく水着姿のピチピチギャルを嬉しそうに見ていたりします。 意外と知らないところで、おじいちゃん・おばあちゃんは普通に励んでいるのでしょうか。 そんな疑問を抱いていたところ、秋田県の農村で実施された70歳以上の老人対象の「性欲に関するアンケート」の話を聞きました。 結果は、「性欲がある」「勃起する」という男性は7割で、そのうち半分は「バイアグラを使いたい」と答えたそうです。 つまり、弥勒の生まれ変わりを自称するような教祖様でなくても、70歳ならまだまだ現役。 「もう終わってる爺ちゃんだから」と油断していたら、せんずりのネタにされているかも知れないわけです。 一方、女性では、3人に2人は「性欲がない」とのこと。 そういえば、克・亜樹先生の漫画「ふたりエッチ」でも、「50代後半の女性の70%が『SEXを苦痛と感じる時が多い』」という話が紹介されていました(14巻127ページ)。 では、70歳現役じいちゃんズは、いったいその性欲をどこにぶつけているのでしょうか。 今のお年寄りなら、高度成長と共に生き、バブル崩壊の前に退職金をもらった方も多いでしょうし、お金だけは持っていますが…。 いえ、70歳以上の女性でも16%は「性欲がある」、5%は「夫にバイアグラを使って欲しい」と答えています。 それに、何十年も連れ添ってきた夫婦なら、ちゆのようなヒヨッコが思いもよらないスゴイ解決策もあったりするのでしょう。 そんなこんなで、「性欲がある」のは分かったけれど、結局「実際ヤっているのか」は謎のままのアンケート結果でした。 セックスをするだけで心筋梗塞を起こすリスクは2.5倍高くなるという話もありますし、年配の方はそのまま本当に逝ってしまわれることのないよう、お気を付けください。 ネットアイドルちゆは、おじいちゃんの夜の生活を応援しています。 |
平成14年2月24日 | ハリケンジャー、就職する | |
日曜日の朝は特撮タイム。7時30分から「忍風戦隊ハリケンジャー」、8時から「仮面ライダー龍騎」です。 「ハリケンジャー」はヒロインが可愛い上に、敵の女幹部もセクシーとコギャルの2段構えというスキのない布陣。 一方の「龍騎」は、せっかくヒロインが2人いるのに両方とも似たような気の強いショート女という無駄が多い仕様です。 以上の点から、少なくとも、 ところが、今週の「仮面ライダー龍騎」には女子小学生のパンチラが登場。 ハリケンジャーがカバーしていない幼女属性による「龍騎」の奇襲。これに負けじと、来週はハリケンブルーのパンチラで挽回して欲しいところです。 ともあれ、今週のハリケンジャーは第2話「巨人とカラクリ」でした。 先週、忍者学校の落ちこぼれ3人組がハリケンジャーに変身して、悪の宇宙忍者と戦うことになりました。 3人は、「次の攻撃に備えて、忍者らしく身分を隠して待機せよ」と命じられます。 「久しぶりに山を降りたら、欲しいものばっかり。何かいいバイトないかな〜」。…紅一点のブルーが街を歩いていると、いかにも怪しげなハゲオヤジが近寄ってきます。 「アハハハハ、見つけましたよ〜。こっち、こっち、いいですから来てくださいよ〜」。誘われるまま、ブルーは見知らぬオヤジのワゴン車に乗せられてしまいます。 ブルー「え〜、ウッソ〜、信じらんな〜い。本当にいいんですか、私で〜?」 オヤジ「大丈夫! 君は輝いてるから!」 いい年ぶっこいて知らないおじさんについて行く姿は、なんだか子供の教育に悪そうです。 幸い、このオヤジは本物の演歌歌手のスカウトでしたが、そのまま東南アジアに売られてもおかしくないと思います。 …そうしてブルーが人生綱渡りを実践している頃、レッドは堅実に人材派遣会社に登録。ビルの窓ふきに勤しんでいました。 一方、イエローは何をどうしたのか介護士になり、幼稚園児と戯れていました。たまたま同じ幼稚園に営業に来たブルーといっしょに、すっかり園児の人気者です。 ところが、そこに磁力を操る忍術を使う宇宙忍者が現れます。 対するハリケンジャーは、「磁力には重力だ!」ということで、頭上から100トンの鉄球を落として叩き潰しました。 しかし、敵の巨大コピーロボットが破壊された忍者の能力をコピー。マグマ大使のように変形し、巨大忍者になってハリケンジャーに襲いかかります。 これに対して、ハリケンジャーも巨大ロボを発進させました。ガオレンジャーで動物型ロボの玩具がたくさん売れたので、今回も2匹目のドジョウで動物型です。 科学忍法火の鳥みたいな攻撃を繰り出した後、古代から伝わる超科学的なエネルギーを凝縮し物体化した超忍者必携アイテム“カラクリボール”を発動。 「古代から伝わる超科学的なエネルギー」とやらの力で巨大ロボが分身し、見事に敵を倒しました。 「天晴れ、ハリケンジャー!」。愛らしいハムスターが人生50年は生きたという風情の貫禄ある渋い声で言います。 実は、先週ハムスターに変化した忍者学校の校長が、あわてて呪文を1文字まちがえたため元に戻れなくなってしまった姿なのです。 そんな中身オッサンのハムスターが指でなでられて気持ちよさそうに悶え声をあげたところで、次回に続くのでした。 |
平成14年2月26日 | 「AVない奴ら」出荷停止の理由 | ||||
10年ほど前、「有害な漫画を取り締まろう」という動きが活発になったことがありました。 運動の発端になったのは、某新興宗教団体。「コミックによって日本人は性の奴隷になり亡国の道をたどる!」という、少々独特の思考をお持ちの方々でした。 しかし、うまいこと市民運動の体裁をとってPTAを味方につけた活動は成功。一部の府や県の条例で、漫画が有害図書に指定されるようになりました。 たとえば、シリーズ3冊で200万部も売れた遊人先生の漫画「ANGEL」は、10都道府県で有害図書に指定。 少年漫画でも、桂正和先生の「電影少女」が1県で有害図書に。それと関係するのか、「電影少女」は単行本の初版と後の版でさりげなく修正が入ったりしました。
……と、何となく思い出したので書いてしまいましたが、10年前に問題になったのは「青少年の健全な育成」云々。最近話題の「児童ポルノ法案」の、「子どもの人権」「児童売春」といった話とは少し別物です。 そうそう、余談ついでに、東京都で有害図書に指定された雑誌等は、東京都公式ホームページの報道発表資料・審議会等の動きで報告されています。 ここで、たとえば「メガストア」の3月号が指定されたといったどうでもいい情報がチェックできます(その3月号の表紙)。 さて。 そんなこんなで、今日はみやすのんき先生の話題です。 先生の代表作は、「月刊少年ジャンプ」に連載していた「やるっきゃ騎士(ナイト)」。 いわゆる「スカートめくりより進むけど本番には行かない」エロ主体の少年漫画。当時の「OH!透明人間」などがパンツをおろしてもお尻しか見えなかったのに対し、ノーパン状態で正面からのアングルがある挑戦的な漫画でした。 20年前の少年漫画の中でケタ外れのエロさは、絵柄や物語の荒さを補って余りあり、読んでいると作者の怨念的なリビドーをビシバシ叩き込まれるようです。 これが、性への興味は芽生えたけれど「レモンピープル」を買うのは恥ずかしいという微妙なお年頃の小学生のバイブルになりました。 その後も、みやすのんき先生は「冒険してもいい頃」「厄災仔寵」などの人気作を執筆。最近は、「ヤングジャンプ」に「AVない奴ら」という漫画を連載しておられました。 ところが先日、その「AVない奴ら」の単行本が出荷停止に。書店に注文しても手に入らなくなってしまいます。 公式ホームページによると、再販の話はあったものの、結局無期延期になってしまったそうです。 何でも、集英社側が都条例を意識して、「一番最初に指定されたら目立つから」自主規制したとのこと。それはちょっとヘタレ過ぎじゃないかと思いますが…。 ともあれ、先生は現在、自費出版の方向で動いておられるそうで、頑張って欲しいです。 ネットアイドルちゆは、みやすのんき先生を応援しています。 |
平成14年2月28日 | ラエリアン、クローン人間候補を選ぶ | ||||
少し前まで、「クローン人間」と言えば、SFの中だけの話でした。 しかし、クローン人間作りを禁止する法律ができたり、クローン人間の人権保護について論じられたり、米国でクローン猫が誕生したり…。今では現実の問題になっています。 手塚治虫先生の漫画のようにクローン人間をガンガン作って公開ハンティングするテレビ番組が放送される日も近そうで、 ところで、クローン人間に関連して、「ラエリアン・ムーブメント」という団体がよく話題になります。 これは、84ヶ国に55000人の会員さんを持つ新興宗教。創始者はフランス人のジャーナリスト・ラエルさんです。 昭和48年、ラエルさんは身長120センチで肌がオリーブ色でアゴヒゲを生やした異星人に遭遇しました。 2年後には、彼はUFOに乗せられて異星人の惑星に連れて行かれます。そこでは、異星人に選ばれた地球人がセックス用ロボットに囲まれ、不死の生活を楽しんでいました。 彼らの話によると、実は私たち人類は異星人に作られたそうです。お釈迦様やキリストやマホメットも、人間を正しい成長に導くために異星人が送り込んだとのこと。 しかし、広島に原爆が落ちるなど、人間の攻撃的な性格は改められません。そこで、現代につかわされた最後の預言者がラエルさんなのだそうです。
その異星人は、「人類は真実を理解できるほどに成長したので、大使館を通して公式に接触したい」と希望しているとのこと。 そこで、ラエリアン・ムーブメントはイスラエルに大使館を作ろうという活動を行っています。 ですから、彼らに言わせると、これは宗教ではなく異星人を歓待しようというボランティアの市民運動なのだそうです。 平成5年には、実際にラビン首相に大使館用地の提供を要求。拒否したラビン首相は数年後に暗殺されましたが、何らかの関係性があるのかは不明です(ありません)。 なお、ラエルさんは2035年までに異星人が来ると述べているそうですが、彼は現在50代半ば。 以前は「あと数年、あと数年」の引き伸ばし戦略を使っていましたが、自分の寿命ギリギリに設定する作戦に切り替えたのでしょうか。 ともあれ、そんなラエルさんは日本でも人気。昨年8月にも講演のために来日し、チケットぴあで前売り券が1800円で販売されました。 昭和55年に発足した「日本ラエリアン・ムーブメント」の会員は約5000人になり、異星人を迎える大使館を広島に作ろうと運動しているようです。 ところで、「真実を告げる書」という本の中で、ラエルさんは次のように述べています。 「だれかと性的体験を持ちたい場合は、相手が男であれ、女であれ、複数であれ、相手の同意が得られれば、自分が望む通りにふるまえばよい」。 そして、核戦争による絶滅を回避して黄金の宇宙文明時代に向かうための意識の覚醒を目指して、彼らは官能瞑想なるものを実施。 みんなで星空の下で裸になって、無限と調和し宇宙的オーガズムを感じたりしているそうです。 …こういった話から、ラエリアン・ムーブメントはフリー・セックス教団だと思われています。 しかし、そのように報じた幾つかの週刊誌は訴えられて賠償金を支払わされており、ちゆも迂闊なことは書けません。 ラエルさんの教えは、「誰とでも構わずやれ」ではなく、「性は好みで自由に選んで構わない」ということ。 だから、特定の相手とだけする人も、セックスを含む官能瞑想には参加しない人も自由で、乱交教団とは違うそうです。 もっとも、意識の覚醒が進むと誰でも自然に受け入れることができるようになるらしく、ラエルさんは誰の申し出も断らないそうですが。
さて、そんなラエルさん。人類は異星人がクローン技術で作ったと言うだけあり、クローンは人類の未来を明るくする技術だと主張しています。 一昨年の9月には、両親の依頼を受けて、医療ミスで死んだ生後10ヶ月の赤ちゃんのクローンを2001年中に作ると宣言しました。 その後、両親が出資をあきらめたなどの報道もあって、2002年2月現在まで成功したという話は聞きませんけれど。 しかし、そのラエリアン・ムーブメントが、今度は「死が近い男性を新たなクローン人間の候補に選んだ」と発表しました。 この件に関して、不幸になる人が出なければ良いのですが…。 ネットアイドルちゆは、ラエリアン・ムーブメントのイスラエル地球大使館設立運動を応援しています。 |