昔のちゆニュース
◇平成13年8月◇
08月02日:岡野剛先生、新連載 08月03日:スタジオメビウスどこへ行く 08月04日:ガオシルバー登場 08月05日:ネオシティが掲示板レンタルから撤退 08月06日:朝日新聞、オタク強化週間 08月07日:夜露死苦!バーチャルネット珍走団 08月08日:池沢さとし先生、コミックバンチに降臨 08月09日:「PC−DIY」再び月刊化 08月10日:私たちの少女漫画アンケート 08月11日:ガオレンジャー、カラオケに行く 08月12日:二次元ドリームマガジン 08月16日:リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(前編) 08月17日:リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(中編) 08月18日:リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(後編) 08月19日:ガオシルバー1062歳 08月20日:朝日新聞に投書する人 08月21日:幼女誘拐事件のあらすじ 08月22日:失業率が悪化、5%の大台に 08月23日:今年のツチノコ 08月24日:君が望む永遠、回収 08月25日:がんばれアポガドパワーズ 08月26日:ガオレンジャーの巨大ロボ 08月27日:藤田くん、女性週刊誌に載る 08月28日:緊急避妊法 08月29日:ニフティ会議室の名誉毀損、地裁判決 08月30日:「ふたりエッチ」1000万部 |
平成13年8月2日 | 岡野剛先生、新連載 |
岡野剛先生。 昔のペンネームはのむら剛。第28回赤塚賞に入選。 平成元年から、週刊少年ジャンプで「AT Lady!(オートマティックレディ)」の連載をスタート。7万馬力で童顔微乳のロボット婦警さんが活躍するお色気ギャグ漫画でした。 可愛い絵柄と萌えるキャラクターが一部のオタクさんに愛されたものの、健闘むなしく10週で打ち切られました。 真倉翔先生。 昔のペンネームは真倉まいなで、当時はエロ漫画家(未確認情報)。 平成3年から、週刊少年ジャンプで「天外君の華麗なる悩み」の連載をスタート。内容は、フェロモンをバリバリ放出しまくる特異体質の持ち主が活躍するお色気ギャグ漫画でした。 少女が吊るされて硫酸で制服をじわじわ溶かされる場面が一部読者に喜ばれたものの、絵柄がアレだったせいか16週で打ち切られました。 その後、個人的に接点があったのか編集部の陰謀か分かりませんが、この2人がコンビを結成。 平成5年、ストーリー:真倉先生、作画:岡野先生の読み切り「地獄先生ぬ〜ぼ〜」が、少年ジャンプに掲載されました。 その読み切りはアンケート結果が良かったらしく、3ヵ月後には「地獄先生ぬ〜べ〜」の連載が開始。 読み切りの「ぬ〜ぼ〜」が連載では「ぬ〜べ〜」に変更された理由は謎ですが、「ぬ〜ぼ〜」が黄色く太った間抜けヅラの生き物を連想させるためだったのかも知れません。 ともあれ、「ぬ〜べ〜」は大人気。アニメ化もされて、276週の長期連載となりました。 また、登場するやたらと巨乳な小学生たちのお色気シーンは一部のロリオタさんにも愛されました。 まるで怪しい粉と水を混ぜたら「ねるねるねるね」ができたように、打ち切り漫画家を2人混ぜたらヒット漫画家が誕生したわけです。 当然、編集部は両先生の次回作にも期待します。「ぬ〜べ〜」最終話から1年と空けず、2匹目のドジョウをねらった岡野&真倉コンビの新連載「ツリッキーズ・ピン太郎」が始まりました。 しかし、19週で打ち切り。 「ぬ〜べ〜」は、一度きりの偶然が起こした奇跡の化学反応だったのでしょうか。連載第1話から死兆星が見えていた「ツリッキーズ」は下馬評通りにズルズルと後退していき、はじけて消えてしまいました。 それから1年。 岡野先生だけが、少年ジャンプ誌上に帰ってきました。 新連載のタイトルは「魔術師2(マジシャン・スクウェア)」。 まだ第1話だけですが、どうやら男どうしで愛し合っている手品師コンビが、毎週華麗なやおいマジックを演じて男どうしの愛を深めていく漫画の模様(一部誇張)。 コンビを解消して作った新作が主人公がコンビで活躍する漫画なのは、なんともイヤな皮肉です。 それにしても、真倉先生は何処へ行ってしまわれたのでしょうか。 別の作画パートナーを探しておられるのか、またご自分で筆をとられるのか、あるいは漫画界から消えていなくなってしまわれるのか…。 もしもひっそりと「ジャンボ」あたりでエロ漫画を描いておられる真倉先生を見かけたら、ちゆに教えて頂けると嬉しいです。 ネットアイドルちゆは真倉先生を応援しています。 |
平成13年8月3日 | スタジオメビウスどこへ行く | |
5年前の春、1つのエロゲーが発売されました。 タイトルは「悪夢」。 主人公は、病気で余命いくばくもない財閥総帥・紳一様。 妖怪ジジイ・筋肉バカ・常に日本刀を携帯した美青年の変態3人衆を部下に従えています。 この4人が、修学旅行中の女子高生20人をバスごと誘拐して監禁。自分が病死する前に全員の処女を破ることが目的のゲームでした。 高校生にしては童顔幼児体型でぬいぐるみがお友だちだったりする幼女が多数存在。そのロリキャラたちが痛がって泣き叫ぶ描写が一部ファンに喜ばれました。 ただし、システムは1本道のシナリオを無意味かつ強引に分割してアドベンチャーに見せかけた単調なフラグ潰し。 ゲームよりもデジタル紙芝居に近いですが、ゲーム性うんぬんと言うよりは最初からそういうオカズとして作られた感じです。 その後、続編「絶望」が登場。 前作の集団誘拐強姦で死刑にされた紳一様が、「まだ犯し足りない。もっと少女達の悲鳴を聞きたい」と亡霊になって復活。変態3人衆の亡霊を引き連れて、幽霊状態のままで少女を拉致っては犯します。 陵辱対象ギャルは28人で、もちろん全員処女。「少女を犯さなければ、生きている甲斐も無いというものだ」と言い切る紳一様が、犯して犯して犯しまくります。 こうして、「悪夢」「絶望」と鬼畜ロケットでつきぬけたエロゲーを作った会社・スタジオメビウス。 これで単調でパターン化した陵辱シーンが改善されればと、全国の鬼畜エロゲーマーから熱い期待が寄せられました。 ところが、異変が起こります。 そのスタジオメビウスの次回作「SNOW」が、こともあろうに絵が「こみっくパーティー」で内容が「Kanon」という、流行に便乗した純愛ゲームらしいのです。 同時に、スタジオメビウスのホームページからは悪夢と絶望の文字が消えて、婦女子が喜びそうな可愛いホームページになってしまいました。 いちおう純愛にしては濃厚なエロシーンを追求するそうですが、従来のメビウスのゲームのように泣き叫ぶ小学生を拉致って犯して壊して死なす展開にはならない模様です。 この発表を受けて、2chのスタジオメビウス・スレッドは「メビウスから陵辱とロリと処女を取ったら一体何が残るんだッ!?」と大騒ぎ。 特に、全日本鬼畜同盟会長を名乗る方のコメントは素晴らしく、暗黒KANONさんも転記しておられます。
以前、スカトロ変態系エロゲーで有名な会社・リビドーが「放課後恋愛クラブ」という純愛ゲームを出したことがありました。 しかし、その次回作は「恋愛クラブ」に登場したギャルを変態スカトロSMプレイでなぶるゲーム「放課後マニアクラブ」。まるでエロ同人誌のように、自ら構築した清純キャラクターを自分の手で壊すリビドーの鬼畜スピリットが尊敬されました。 同じようにメビウスも、「SNOW」の次は「悪夢SNOW」や「絶望SNOW」として、同じ登場人物をバスごと拉致って陵辱するゲームを出してくれることを期待します。 ともあれ、当初は今年2月の予定だった「SNOW」の発売はズルズルと延期され、気がつけば10月。 先月末には、これまでフルボイスだと告知されていたところが「開発の都合上、音声はまったく入らなくなってしまった」と発表されました。 鬼畜から純愛への路線変更に、たび重なる延期。そして仕様変更。 ファンの気持ちは萎え、ロリ処女強姦鬼畜悲鳴ゲームの雄・メビウスよ再びのエールが沸き起こります。 ネットアイドルちゆは、紳一様&変態3人衆を応援しています。 |
平成13年8月4日 | ガオシルバー登場 |
「恐竜戦隊ジュウレンジャー」以降、戦隊シリーズでは6人目の戦士が途中から仲間に加わる形が普通になりました。 「6人目」を上手に使えば、マンネリしていた物語を活性化させたり、6人目専用武器やロボの玩具でバンダイを儲けさせたりできます。 しかし一方で、主役5人組が6人目に食われて白けてしまうケースもあります。 その典型例が「超力戦隊オーレンジャー」でした。 オーレンジャーの6人目は、6億年後に出現する悪の組織を予見して、それと戦うためにウラシマ効果を利用して6億年後まで生きていたという少年戦士・キングレンジャー。 初登場時のサブタイトルも第26話「6億歳少年戦士」と、6億歳なのか少年なのか分からない素晴らしさでした。 問題は、オーレンジャーの5人全員が束になるよりもキング1人の方が強いという設定です。 これによって、キングレンジャー様と5人の戦闘員という構図が誕生してしまいました。 また、キングレンジャー専用の巨大ロボットはキングピラミッダー。 外見は単なるピラミッドなのですが、巨大化した怪人が通常サイズに見えるほどの大きさで、やられている怪人がかわいそうに見えてくる凶悪な兵器でした。 その超合金の定価も14800円。オーレンジャーロボ(7980円)の2倍近くしました。 そして、オーレンジャーロボとキングピラミッダーは合体するのですが、その方法は、バラバラに分解したオーレンジャーロボがキングピラミッダーの内部に格納されるというもの。 つまり、合体しても外見はキングピラミッダーのまま。オーレンジャーロボは内蔵砲台の1つという扱いでした。 さて。 先週の「百獣戦隊ガオレンジャー」で、敵の怪人・ロウキの正体が実は6人目の戦士だったと判明。ロウキは怪人から人間に戻りました。 それを受けて、今週のエピソードは第24話「銀狼、閃く!!」です。 人間に戻った元ロウキに、さっそく握手を求めるガオレッド。 「先輩、俺たちに教えてください。いろんなことを」。…これが同人誌だったら、ケツを掘られそうな発言です。 ガオイエローも「今までのことは水に流して仲良くやろうぜ」と歓迎しますが、元ロウキは「駄目だ、俺はお前達を倒そうとした男だ」と言って逃げ出してしまいます。 「何だよあの態度は!人がせっかく下手に出てやったのに!」。マジギレするガオイエロー。 元ロウキは、「姿は人間に戻ったが俺の心は今でも怪人の仲間だ」という苦しい嘘をついて、たった1人で敵の大幹部の元に乗り込もうと画策します。 「仲間って言っても、ツノがないしなぁ」と不安がるザコ怪人を説得して、大幹部がいる場所まで案内させることに成功しました。 さっそく、大幹部に「また俺を幹部にしてください」と頼みながら不意打ちをかける元ロウキですが、「貴様の考えなどお見通しでおじゃる」と、かわされてしまいます。 今週の怪人・キマイラオルグまで登場して、元ロウキは絶体絶命です。 そこに駆けつける、ガオレンジャーの5人。しかし、キマイラオルグには必殺技も通用せず、あっという間に大ピンチに陥ってしまいます。 白「うっ、ううううううっ」 黄「うわああーぐわあー」 赤「ううわああああああああ」 青「うぐわああー」 黒「ぐうう、うわああー」 そこで、元ロウキが変身。 「閃烈の銀狼・ガオシルバー!」と名乗りをあげるや、バックに流れ出すガオシルバーのテーマソング。 ガオレンジャーの仲間の証・四つんばい走法を披露すると、キマイラオルグを1人で瞬殺してしまいました。 黄「あんびりーばぼー」 黒「横綱級の、強さだぜ」 赤「5人でもかなわなかったキマイラオルグを、たった1人で!」 黙っていればいいのに、ご丁寧に自分たちの弱さを解説するガオレッド。 この瞬間、「元ロウキ>ガオレンジャー5人全員」が番組公式設定として確定しました。 続いて、敵の大幹部までも1人で秒殺してしまう元ロウキ。5人が何のために助けに来たのか、もうサッパリ分かりません。 そして場面は、意味もなく波がザブンザブンいっている海岸に。5人の仲間に見送られて、元ロウキは何処ともなく歩き去ります。 レッド「どこに行く?」 元ロウキ「さぁな…。風に聞いてくれ」 ナレーション「どこへ行くのか一匹狼。この続きは、また次のお話です」 パワーバランスが崩れるので「これっきり戻ってこない」か「強いのは初登場時だけ」が無難だと思いますが、次回予告を見る限りでは来週も大活躍しそうです。 元ロウキがキングレンジャーの二の舞にならないか、ネットアイドルちゆは少しだけ心配しています。 |
平成13年8月5日 | ネオシティが掲示板レンタルから撤退 | |||
あるところに、マイナーでカルトな新興宗教がありました。 そこから脱会した元信者であるところのSさんは、その某新興宗教の実態を色々と書いた批判ホームページを作りました。 ところがしばらくすると、その信者の弁護士様から「訴えるぞ」という内容証明が届きます。 Sさんはビックリ仰天。ホームページに書いた批判は事実で、まっとうに話し合えばその正当性を論証する自信がありました。 しかし、弁護士の信者を何人もストックしている上に、お布施も集め放題の宗教法人様を相手に、貧乏ヒマなしの個人がお金も時間もかかる裁判などできるわけがありません。 ホームページは速攻で閉鎖。すかさず全面的に謝罪して、「2度とインターネットで発言しません」という誓約書まで書かされてしまいました。 ちゆのお兄ちゃんも縁があってその宗教に関するホームページを運営していますが、そういう前例があるので自由な表現ができず、おそろしく婉曲なホームページに仕上がっています。 さて。 そんなこととは一切関係なく、今日の話題です。 ネオシティさんという、手軽で高機能な掲示板の無料レンタルサービスを行なっておられるホームページがあります。 これまでに2万個以上の掲示板を貸し出しておられ、その中にはFF10の共同攻略掲示板や水無月情報ページさんの掲示板のように、たくさんの人が集まって交流しておられるものも数多くあります。 ところが、そのネオシティさんが、8月25日で掲示板レンタルサービスをやめてしまわれるそうです。 ことの発端は、ネオシティさんからレンタルして設置されている掲示板の1つ、交通取り締まりに“NO!”と言えるBBS別館でのこと。 「お前は口だけオトコだ」などと言われたInitial_Pさんという方が、掲示板のレンタル元であるネオシティさんに「あの投稿を削除しないと訴えるぞ」と抗議されました。 トラブルを恐れたネオシティさんは、要求どおりに発言を削除します。 ところが、それにジャーナリストの寺澤有さんと今井亮一さんが憤慨。いっしょに訴訟をおこす同志を募集し始めたのです(そのログはこちらです)。
ネオシティは、後藤さんという方が個人で運営しておられます。 裁判に関して、「出廷や証拠提出などを行うのは私1人しかおりませんので、ネオシティを廃業せざるを得ない状況にもなりかねません」とコメントされました。 しかし、寺澤さんは一歩も退きません。
望んでいなくても廃業せざるを得ない状況に追い込む寺澤さん。 「きちんと話し合いすれば…雨降って地固まる…になるはず…」。道徳の教科書に出てきそうなほど、キレイな言葉ですね。 結局、しばらくしてネオシティからサービス廃止の告知が出ました。 なお、この廃止で他の掲示板を探さなければならなくなった他のネオシティ利用者の方が「巻き込まれてしまい迷惑」と発言されたところ、寺澤さんは次のように返答されました。
つまり、ネオシティの利用者は「正確な事実関係を知ろうと努力しないような人間であること」が原因で(自業)、「掲示板が使えなくなる」という結果を受けた(自得)とのこと。 どうやらネオシティ廃止は他の利用者の責任だと主張しておられるようです。 以上、この件に関しましては2ちゃんねる研究さんが8月の観察日記で鋭いツッコミを入れておられますので、興味のある方はそちらをご参照ください。 ネットアイドルちゆは訴えられるのが恐くて何も応援できません。 |
平成13年8月6日 | 朝日新聞、オタク強化週間 | ||
先週は、朝日新聞のオタク記事強化週間だった模様です。 まずは、8月3日の「封印の理由 セブンに込めた願いは」。 昭和42年に放送された「ウルトラセブン」の第12話「遊星より愛をこめて」に関する記事です。 これは、みずから開発したスペリウム爆弾の実験で血液が汚染されたスペル星人が、自分たちの血にかわるものを求めて地球にやって来るという物語。 しかし、このエピソードを円谷プロは欠番にしてしまいました。 ことの発端は、本放送から3年後。「小学二年生」の付録にあった「ひばくせいじん」という記述でした。 それを見た東京都原爆被害者団体協議会(東友会)の専門委員を父に持つ中学生の少女が憤慨します。 「被爆者を怪獣扱いするなんて!」 そして、
…と、まるで他人事のように書く朝日新聞ですが、そもそもこの話題をどこよりも早く取り上げて、さんざん煽りまくった張本人は朝日新聞です。 ともあれ、円谷プロは「今後一切、スペル星人に関する資料の提供を差し控える」と宣言。再放送でも12話は飛ばされて、雑誌や怪獣図鑑からもスペル星人に関する記述は消滅。 DVDボックス等でも「12話は欠番とする」とだけ書かれて説明はなく、ヤフーオークションではスペル星人プロマイドが400円から始まって5500円まで吊り上がるレアなアイテムになりました。 そんな12話について、いま「何がいけないのか、よく分からない」と朝日新聞が書いたことは、とても興味深いと思います。 なお、12話は亜米利加では最近でも放送されているようで、亜米利加のファンサイト「絶対ウルトラマン!」さんでも何やら詳しく紹介しておられます。 あと、「ストリートファイターIII サードストライク」にはスペル星人に非常によく似たデザインのトゥエルヴという名前のキャラクター(ここの右上の奴)が登場しますが、たぶん確信犯だと思われます。 続いて、8月4日のコスプレ界は日韓友好 ソウルの漫画祭という記事。 これにつきましては、ウルトラセブンの話が長くなったので省略させて頂きます。 最後に、8月5日の東京都が「美少女キャラ」の記念カードという記事です。
東京都交通局は少なくとも7年前からコミックマーケットで「都営地下鉄のプリペイドカード」を販売しており、それが3年ほど前から「バス共通のプリペイドカード」になりました。 そんな今さらな上にしょうもない話題をわざわざ取り上げて、しかも今年から始めたと誤解させるような文章。 「お堅い朝日新聞が、どうしたの?」という感じですが、ネタに困って適当なニュースを書いているのでしょうか。 ともあれ、ネットアイドルちゆは朝日新聞を応援していません。 |
平成13年8月7日 | 夜露死苦!バーチャルネット珍走団 | ||||
ちゆは、仮想世界に生きる”電子の妖精”です。 実体を持った女性よりも空想の美少女が好きだ!という二次元コンプレックスな方のために生まれました。 ところが、世の中には、実際の暴走よりも空想の暴走が好きだ!という妄走フェチな方々が集まって作った仮想世界で暴走する”電子の珍走団”が存在するそうです。 今日は、そんなバーチャルネット珍走団さんの話題です。 チーム名は「狂翼天使」。ホームページによるとメンバーは約30名の少女たちで、今年の1月半ばに結成。 初めは総長と副総長の2人だけでしたが、その後、人数を増やして乱龍連合として活動。さらに足立乃黒薔薇と連合を組んで、今の狂乱美女連になったそうです。 この説明を読んでも何のことだかサッパリ分かりませんが、自分で美女と言うあたりセーラームーンの影響でも受けているのでしょうか。 ともあれ、メンバーのほとんどがバイクさえ持っていないバーチャル珍走団の活動が始まります。 毎日新聞の記事には、具体的な活動内容が書いてありました。
夢は全国制覇です。 ちなみに、掲示板での会話は次のような内容。
無意味に画数が多い当て字以外は、ごく普通のお友だちサイトのようです。 中には、彼氏ができたから抜けたいという思春期まっしぐらな方もおられました。
総長様はお怒りですが、結局、亜悠魅さんは「喧嘩・暴走中の怪我や事故には十分気を付けてね狂翼天使最高ありがとう」と言い残して辞めてしまいます。 そんな総長様(無職少女16歳)の生活も波乱万丈で、こんな書き込みをしておられました。
どの辺りまでバーチャルで、どこからリアルなのか、もうよく分かりません。 そんなこんなで空想の珍走生活を楽しんでおられた皆さんでしたが、5月31日から、この掲示板が荒らしにあいます。 それ以降はメンバーの書き込みもなくなり、荒らしを避けて場所を他に移したか、メールだけの交流に切り替えたかに見えました。 しかし本当は、彼女たちは荒らしどころではなかったようです。 6月1日の夜、「海外留学するから脱退する」と言ったメンバーを公園に呼び出して、5人がかりで顔面や腹を殴り、特殊警棒で腕を折り、火がついたタバコを押し付けるリンチをしていたのです。 その場にいなかった総長は、ケータイで「私の分もやって」と指示していました。 それがバレて、総長を含む暴行関係者5名が逮捕。 バーチャルな珍走お友だちごっこは、リアルな警察の介入によって終焉を迎えてしまいましたとさ。おしまい。 |
平成13年8月8日 | 池沢さとし先生、コミックバンチに降臨 |
「サーキットの狼」。 昭和50年から4年半ほど、「少年ジャンプ」に連載された人気漫画です。 一匹狼の暴走族がF1レーサーへと成長する青春ロマンで、スーパーカーブームの火付け役になりました。 その中身は、当時の流行だった破天荒な物語。 たとえば、日本中の街道レーサーが集まる暴走族の競演・公道グランプリの展開は、次のようなものでした。 主人公が乗るロータスは2位。しかし、ゴール直前でガケに激突して、さかさまになって屋根で滑り出してしまいます。一方、トップを走るフェラーリのドライバーは持病の結核の発作で車内で絶命。 失速したフェラーリを屋根で滑るロータスが抜き去って、主人公の逆転優勝となりました。 そんな男らしい漫画の作者が、池沢さとし先生です。 岡田斗司夫さんによると、池沢先生の自宅は豪邸。1階が全部コンクリート敷きの駐車場になっていて、趣味で集めたスーパーカーばかり置いてあったそうです。 ただし、車のコレクションはゴルフの会員券に変わって、バブル崩壊とともに紙くず同然になってしまったとのことですが。 さて。 その池沢先生は「サーキットの狼」の後、「週刊プレイボーイ」で活躍。 平成元年から5年ほど連載した「サーキットの狼 II モデナの剣」などでアンケート1位を取り続けて、原稿料は1ページ6万円だったそうです。 しかし、軟派路線に移行していく「プレイボーイ」にダサい作風が合わなくなったのか、いつしか先生の作品は消えてしまいました。 そして昨年、どういう経緯をたどったのか、池沢先生は講談社の「週刊モーニング」に現われます。 その際の2ちゃんねるの反応は、次のようなものでした。 >ここまでどうでもいいと思った漫画は初めてだった >まるで永井豪みたいだ >プレイボーイに戻ってくれ! >大御所たる者、これくらい馬鹿で恥知らずであるべきだ そして、そんな池沢先生が今度は、少年ジャンプでホされた編集者・漫画家が作った漫画誌「コミックバンチ」に移り住んでこられました。 新連載のタイトルは「痛快!!マイホーム」。 同じように2ちゃんねるでの評判を見てみますと、 >すいません。勘弁して下さい。 >なんで俺は金を払ってこんな漫画を読まなければならないんだろう >中卒脳内漫画 >あの原稿を編集はどういう気持ちで受け取ったのかを知りたい >画がむごすぎて読めませんでした >どう考えても池沢さとしは過去の人です。こんな将来性のない年寄り連載させても、将来のバンチのためになんにもならないじゃないですか。 …そこまで言わなくても。 そういえば、隔週連載に格下げされたばかりの韓国漫画「熱血江湖」が、なぜか今週は掲載されませんでした。 休載理由の説明はビタ一文なく、編集部は最初からなかったものとして処理するつもりなのかとさえ危惧されます。 ともあれ、創刊から3ヶ月。最終兵器・池沢先生の投入は伸び悩む発行部数にどう影響するのでしょうか。 ネットアイドルちゆはコミックバンチを応援しています。 |
平成13年8月9日 | 「PC−DIY」再び月刊化 |
昨年の夏、知人のパソコンを組み立ててあげたところ、なぜか人間関係が気まずくなってしまいました。 それ以来、ちゆはパソコン自作から離れています。 でも、そのブランクの間にも、CPUの周波数がインフレを起こしたり、メモリの価格がデフレになったり、カリカリカリカリうるさいのが特徴だったハードディスク「バラクーダ」が静かになったりと、時代は流れています。 そうした変化に対応するには、パソコン自作の専門誌が便利です。 そこで、ちゆがよく読むのは「PC−DIY」。役に立つよりも笑わせることに主眼を置いた自作雑誌です。 その主力記事は、与えられたテーマに沿ってライターが実際にパソコンを1台組み立てた経緯のレビュー。 たとえば、テーマ「低予算」では、購入した286円のケースが小さ過ぎたため、やむなくフタを力まかせに折り曲げて強引にパーツを押し込みます。結果、拡張スロットが横からはみ出しているマシンが誕生しました。 また、テーマ「女の子の部屋に似合うパソコン」では、ズゴック型ケースを採用して「女性向けの可愛いマシンだ」と強弁。 さらにテーマ「予算5万円で最強マシン」では、スーファミの筐体に無理矢理パーツを押し込んで、スーパーファミコン型パソコンを作りました。 最新号でも「メーカー製パソコンのリサイクル」というテーマで、古いマシンのボディに新しいパーツを詰め込んだマッキントッシュ型AT互換機やPC9801型AT互換機を組み立てています。 そんな「PC−DIY」の創刊は数年前。パソコンの自作がトレンディだという、ちょっと勘違いしたイメージが世間に流れた頃です。 その流行に乗って、「PCコマンド・ボブ&キース」やZERRY藤尾先生の「自作王」など連載漫画が一般記事よりも面白い自作雑誌「CUSTOM」なども創刊されました。 しかし、すぐにブームは下火に。 「当面は隔月刊で、調子が良ければ早期月刊化もあり得る」はずだった「CUSTOM」はわずか5冊で休刊。 「PC−DIY」も、月刊から隔月刊に格下げされてしまいました。 何しろ、わざわざ自作しなくても、VAIOやらソーテックやらが格安&メーカー保証付きで買える時代です。 「ある用途に特化したい」「こだわりのパーツを選びたい」「限界までクロックアップさせるスリルに病みつき」「5インチベイを埋めるのが生きがい」「ブードゥー教を信仰しているからビデオカードはVoodooじゃないと嫌だ」…。 そういった特殊な動機がない一般の方には、自己責任で値段も高い自作をする理由がなくなってしまいました。 そんなわけで、「PC−DIY」隔月刊化から1年半。 このまま季刊→休刊→サヨウナラと順調に斜陽な道のりをたどると思われていましたが、9月から再び月刊化されるそうです。 どうやら自作ブームは過ぎ去ったものの、月刊誌が成り立つ程度には趣味として定着していた模様。 ネットアイドルちゆは「PC−DIY」を応援しています。 |
平成13年8月10日 | 私たちの少女漫画アンケート | ||||||||||
MANGAZOO.COMさんが行なった、「わたしたちの少女マンガアンケート」という調査の結果が出たそうです。 これは、ネット上で「好きな少女漫画家」「好きな少女漫画」などをアンケートしたもの。 統計資料としては色々と問題がありますが、「ネットで活動している少女漫画ファンの嗜好」の大雑把な傾向を考える参考になりそうです。 まず、「好きな少女漫画家」の1位は矢沢あい先生。 代表作の1つ「ご近所物語」はテレビアニメ化されましたが、男性アニメファンの中には「タラコくちびるでひいて観なかった」という方も多いと思われます。 2位は「神風怪盗ジャンヌ」の種村有菜先生。 テレビアニメ最終回のサブタイトルが「汝、神風となれ!」で、何か間違っていると感じさせてくれました。 神や悪魔のキリスト教的世界観と神国ニッポンの神風アタックをごっちゃにしたタイトル&コンセプトは、ヨーロッパ文化圏にバレたら靖国参拝くらい問題になる気もします。 一方、「好きな少女漫画」の1位は「ガラスの仮面」。 最近は毎月19日発売の「月刊ガラスの仮面」まで創刊されて、いよいよ訳が分からない漫画です。 単行本40巻の最後で紅天女を演じた月影先生がぶっ倒れてから、41巻が発売されるまでに約5年。 実は40巻の続きは平成2年から連載されていて、すでに2000ページ(単行本10冊分)以上描かれています。しかし、単行本では徹底的な改稿が行なわれて、連載時と同じ原稿は1枚も使われずに全編描き下ろし状態になるため、発売が遅れるそうです。 この辺りの事情は複雑ですので、興味のある方はガラカメモリーさんの4通り存在するコミックス40巻以降のストーリーなどをお読みください。 たぶんあと数年待てば42巻も出ると思いますが、このペースで進行すると、完結する前に確実に作者が死にます。 「好きな漫画」で1位に入りながら「好きな漫画家」ではベスト10にかすりもしないのは、その辺りで「作品は好きだけど、先生の人格はちょっと…」と思われているせいなのかも知れません。 さて。 ここで、「一般の少女漫画購読層全体」と「ネットで活動している少女漫画ファン」との傾向の違いを考えてみたいと思います。 日本雑誌協会のデータを信用するならば、少女漫画誌の発行部数は次のようになります。
しかし、今回のアンケートの「読んでる雑誌ランキング」では「花とゆめ」が1位。 2位「りぼん」、3位「別冊マーガレット」と続いて、「なかよし」は9位。「ちゃお」は18位でした。 「りぼん」に100万の部数差をつけられながら、ネットのアンケートでは勝ってしまう「花とゆめ」。 逆に、70万部を誇りながらも、ネットのアンケートでは6万部の「プチフラワー」にさえ負けてしまう「ちゃお」。 以上の結果から、少女漫画マニアなオタク女さんを口説くには「花とゆめ」をチェックするのが有効だと考えられます。 逆に、相手が少女漫画好きだからと言って「ちゃお」の話題をふるのは危険です。 恐るべし「花とゆめ」。 なお、「少女マンガ以外で好きな漫画」は、1位「ワンピース」、2位「スラムダンク」、3位「名探偵コナン」、4位「犬夜叉」、5位「MONSTER」。 どうやら「ネットでアクティブな少女漫画ファン」と言えども、1枚岩ではなさそうです。 ともあれ、ネットアイドルちゆは「ガラスの仮面」が無事に完結することを祈っています。 |
平成13年8月11日 | ガオレンジャー、カラオケに行く |
今週の「百獣戦隊ガオレンジャー」は、第25話「三代目 鬼姫参上」でした。 百獣戦隊のメンバーは赤・青・黒・黄・白の5人。そこに先週から、ガオシルバーが加わりました。 さっそく、「パ〜ッと、お祝いのパーティーくらいやりたいな!」と浮かれるレッド。 「心を癒し、人と人との溝をも埋める。それは、歌! いっつ、からおけ!」。間違ったテンションで絶叫するイエローに従って、カラオケパーティーを開くことになりました。 そう決まったところで、街に怪人が現われます。さっそく出動するガオレンジャー。 しかし、あっというまにピンチに陥ります。そこに、さっそうと助けに来るガオシルバー。 赤「シルバー、来てくれたのか」 銀「お前たちに会いに来たんじゃない。風が俺を呼んだだけだ」 シルバーが敵を追っ払ってくれた後で、カラオケパーティーのことを話す百獣戦隊。 「カラオケ…、音曲の宴か?」 平安時代の人間でありながらビリヤードの名手であるガオシルバーですが、カラオケについては分かっているのか分かっていないのか微妙な反応です。 ともあれ、「今は音曲を楽しむ気にはなれない」などと断わられてしまいました。 しかし、1人になってから女の子と楽しくデュエットしている自分を妄想して、やっぱり考え直すガオシルバー。 「もう1度さそってくれたら、うんと言おうかな。そうだな、あまり拒むのも悪い」。 そして、「そうと決まれば」と歌の練習を始めますが、その後は何の連絡も来ません。 「もう誘ってくれないのかな…」。ガオシルバーはスネてしまいました。 その頃、街では人間がネコ語しか喋れなくなるという事件が発生。シルバー以外の5人は、さっそく現場に駆けつけます。 被害者A「ニャオニャウニャオニャウ」 被害者B「ミャウミュウミャウミュウ」 ガオレッドによると、被害者たちは「カラオケしてたら、こんな声になっちゃった」と言っているそうです。 「何で分かるんだよ」と問われて、誇らしげに答えるガオレッド。 「俺は獣医だ」 ともあれ、ガオレンジャーは、被害者が歌っていたカラオケボックスの調査を開始します。 黄「ここは…! いいカラオケルームだ」 赤「確かに、イイ! 新曲も充実している」 そして、「事件が起きたときの状況を忠実に再現するんだ」と言って、カラオケを始めるガオレンジャー。 案の定、5人全員ネコ語しか話せなくなってしまいました。 そこで正体を現わす今週の怪人・カラオケオルグ。 カラオケオルグが変身したカラオケマシンで歌うと、ネコ語しか喋れなくなってしまうのです。 罠にハマった5人は、変身の掛け声「ガオアクセス!」も「ニャオアクセス!」としか発音できません。 叫ばないと変身できないので、生身のままで戦うしかありません。すぐにボコボコにされて、絶体絶命のピンチです。 そこに、またまた助けに来るガオシルバー。 「俺を誘わないからこんな目に」などとまだスネていますが、カラオケオルグを1人で秒殺してくれました。 カラオケオルグが死ぬと、声も元に戻ります。「治った治った」と大喜びのガオレンジャーは、その辺の被害者A・Bと何ら変わりません。 シルバー1人いれば地球の平和は守れそうです。 そして、巨大化戦闘。申し訳程度にガオレンジャーが活躍して、今週の戦いは終わりました。 最後に、ガオシルバーと会話して友情を深めます。 赤「また、いっしょに戦ってくれるよな」 銀「オルグあるところ風が吹き、その風は必ず俺を呼ぶ」 そう言い残して、いずこともなく去っていくガオシルバー。 「アンタ…。アンタ、格好いいよ!! 嗚呼…ッ!」。なぜかイエローが絶叫して、次回に続くのでした。 |
平成13年8月12日 | 二次元ドリームマガジン |
官能小説と言いますと、俳句のように固定したフォーマットの物語しか載せないフランス書院、あずまんが大王やエヴァンゲリオンまでネタにしてしまうマドンナメイトなどが思い出されます。 しかし、それらの表紙は写実的に描かれた女性のイラストが一般的で、実写よりもアニメ絵に萌えるような方には、あまりズンッと来ないと思われます。 そうした二次元コンプレックスな方には、18禁ゲームのノベライズのように、そっち系の趣味を押さえてアニメ絵バリバリで挿し絵も豊富な本が向いています。 そんなオタク向け官能小説を続々と刊行してくれているのが、二次元ドリームノベルズです。 出版社は、先日ご紹介した「PC−DIY」や時代を逆走する中古ソフト専門誌「ユーズドゲームズ」など、希少価値の高い出版物(本人談)を数多く手がけるマイクロデザインさん。 二次元ドリームノベルスの公式ホームページを見ると、マスコットキャラのにじこちゃんが「にじこちゃんニュース!」と称して二次元ドリームノベルズ関連の最新情報を紹介。 その内容は、「誰もが一度は『3×3E○ES』でオナニーしようとがんばってみるけど、途中で挫折してしまうよね?」等々のイってしまった文章で、ちゆはひそかにライバル視しております。 さて。 これまで40数冊のオタク向けポルノの単行本を出してきた二次元ドリームノベルズですが、10月中旬から「二次元ドリームマガジン」という雑誌を創刊するそうです。 内容は、オリジナル官能小説の連載が5本、読み切りが3本。 その他、「妄想科学読本」「捏造!フェチ萌え文学史」などのコラムが連載される模様です。 特に、連載コラム「すごいコスプレ列伝!」は、「ゲーム批評」で一番の汚れ連載「エロ星の名の下に」を手がける南敏久さんが、同名の単行本で好評を博したもの。 自腹で買い集めた大量のコスプレ系アダルトビデオを独自の観点で紹介。普通の人間はまず触れる機会がないコスプレAVのすごい世界を手軽に垣間見せてくれる異次元への案内書となっています。 他に、「悪趣味エロ紀行」というコラムも連載予定。タイトルから、「ゲーム批評」で「悪趣味ゲーム紀行」を連載しておられるがっぷ獅子丸先生が執筆されるものと思われます。 まだ内容は分かりませんが、「大江戸ファイト」のクリエータとしても知られ、「ゲーム批評」はがっぷ先生のおかげでもっているとさえ言われる方。非常に楽しみです。 なお、[雑誌の住人]さんによると、FOX出版さんからも「Aria(アリア)」というエロゲー原作の書き下ろし官能小説中心の雑誌が出版されるとのこと。 時期の重なりからオタク向けエロ小説雑誌の商品評価が業界内で高まっているとも考えられます。そっちの趣味の方がウハウハな時代が、すぐそこまで来ているのかも知れません。 ともあれ、ネットアイドルちゆは「二次元ドリームマガジン」を応援しています。 ≪追記≫ 掲示板で、関係者を名乗る方から「Aria(アリア)」の詳細を教えて頂きましたので、転載させて頂きます。 それによりますと、「アリア」がメインとするのは、ゲームのPRとしてシナリオライターさんが書き下ろす短編小説だそうです。 その際、ホラー要素が強いゲームの場合はホラー短編、伝奇要素が強い場合は伝奇短編が書かれ、必ずしもエロ要素は入らないとのこと。 ですから、「エロゲー原作の書き下ろし官能小説中心の雑誌」ではなく、「ゲーム原作者が書いたオフィシャルのエロゲー小説誌」と表現する方が正確だそうです。 貴重な情報、本当にありがとうございました。 |
平成13年8月16日 | リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(前編) |
平成8年。かつて国民機とまで呼ばれたPC98が、Windows95の登場によってその座を追われつつあった頃。 1本のエロゲーが発売されました。 その名は「雫」。 サウンドノベル型のエロアドベンチャーゲームの先駆けで、当時はニフティの会議室やクチコミで評判になりました。 ゲームを開始すると、学生の主人公が教室で授業を受けている場面から始まります。 シャーペンをカリカリと走らせたり、どこにでもある普通の授業風景です。しかし、主人公は唐突に世界滅亡の妄想に浸り始めます。 地球上の全ての土地が新型爆弾で焼き尽くされて滅亡。人々は指や耳たぶがちぎれながら逃げ惑い…。 そんな光景を妄想しながら、主人公は言い知れぬ興奮に駆り立てられ、脈打つ快感に息を荒げるのです。授業中に。 ところがその時、突然クラスメートの女生徒の1人が「くすくすくすくす…」「あははははは…」と笑い出します。 そして、「セックスセックスセックスセックスせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…」などと叫んだかと思うと、自分の顔を爪でガリガリと引っかいて血まみれになって保健室に運ばれてしまいました。授業中に。 その女生徒の姿を見て、親近感を抱く主人公。…そんなインパクト抜群の導入で、物語はスタートします。 どこか病んでいますが、しかしそれでもエロゲーですからヒロインの美少女も出てきます。 初登場シーンは、学校の屋上。そんなところに1人で何をしているのか、彼女は次のように教えてくれました。 「私、ここで毎日、電波を集めているの。普通の電波を集めるときは金属のアンテナを使うけど…でも、私の電波は金属のアンテナじゃ集められないから、身体を使うの。私がアンテナになるの」 どうやら、ヒロインも壊れていたようです。このゲームにはマトモな人間は出てこないのでしょうか。 …などと思っていたら、ちゃんと普通の女の子も出てきました。明るく元気で好奇心旺盛なバレー部員、コロコロと表情が変わってよく喋る美少女・さおりんの登場です。 さっそく、1プレイ目はさおりんとラブラブになろうと決意。サクサクと物語を進めていきます。 そして… エンディング:毒電波に操られたさおりんが、自らの手でハサミを喉に突き刺して「これ…ゆめ…だよね…?」と言いながら死亡。 南無阿弥陀仏。なまじさおりんが普通の明るい少女だっただけ、よけいに救われませんでした。 そんなこんなが初プレイで、ちゆは一発で「雫」が好きになってしまいました。 なお、このゲームはアダルト描写も充実。 毒電波に操られたさおりんが絶望感たっぷりに陵辱される鬼畜シーン、毒電波で発情したさおりんとのラブラブ萌え萌えエッチシーンなど、お好みに合わせて濃密なグチャドロでお楽しみ頂けます。 さて。 そんな「雫」を作ったのがリーフ。神戸を本拠にするエロゲー製作会社、(株)アクアプラスのブランドです。 処女作は平成7年の「DR2ナイト雀鬼」という脱衣麻雀ゲーム。続いて「Filsnown」というRPGを作って、「雫」は3作目になります。 「雫」の次には、さらにシナリオを練りこんだ同系統のゲーム「痕(きずあと)」を製作。これも、一部ファンから熱い支持を受けました。 そして、平成9年。リーフは「To Heart」を発表します。 それまでのリーフのイメージに反したほのぼの明るい学園青春もので、エロシーンを省いてプレステ版を発売しても何の不都合もない代物でした。 「リーフのことだから、どこかにグチャドロの鬼畜な陵辱シーンや主人公かヒロインが死んで終るバッドエンドが存在するに違いない」 発売当初にそう信じていたことが、今となっては懐かしく思い出されます。 ともあれ、ダーク系で鳴らしたリーフの音楽・シナリオ・演出・その他をすべて萌えキャラの創出に注ぎ込んだ「To Heart」は大ブレイク。 個性的な電波を発散する「雫」「痕」と比べて広く受け入れられる内容だったこともあって、爆発的に広まりました。 というか、マルチ大人気。 そして、リーフはコミケに企業ブースで参加して紙袋などを販売。3時間待ちという夏休みのビッグサンダーマウンテンよりも待たされる行列を作りました。 リーフは、「一部のファンが認める濃いソフトハウス」から、一躍「エロゲー界のトップブランド」になったのです。 中編へ続く。 |
平成13年8月17日 | リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(中編) | |
昨日のニュース(前編)で、「雫」「痕」「To Heart」を作った関西のブランド・リーフが、人気ソフトハウスになったことをお話しました。 そのリーフ黄金時代の3作品は、高橋龍也さんが話を作って、水無月徹さんが絵を描いたものです。 リーフの成功は、その高橋&水無月コンビの力によるところが大きいとされ、両者は一部ファンの間でカリスマ的な支持を得ています。 ところで、ソフトウェア業界では当たり前ですが、リーフは人の出入りが激しいことで有名です。 早い時期に退社したのは、「雫」の音楽を作った折戸伸治さん。もしかすると高橋&水無月コンビ以上に、リーフ躍進に貢献された方です。 下川専務(現・社長)との不仲で解雇されたという噂もありますが、いちおうは「一身上の都合で」とのこと。 折戸さんは退社後、「ONE」「Kanon」に参加。「泣きゲー音楽界にこの人あり」という名声を獲得しました。 その後、プログラムの生波夢さん、背景の鳥のさんなどなど、黄金期を支えた主要メンバーは次々と退社していくことになります。 一方の新規入社組は、「ハーレムブレイド」の音楽などで知られる米村高広(CHEMOOL)さん、同人で有名だった原田宇陀児さんなど。 さらに、かつてヒット作「Piaキャロットへようこそ!2」の原画を手がけたみつみ美里さん・甘露樹さん・鷲見努(CHARM)さん等を、 「ビ・ヨンド」のシナリオライター・む〜む〜さんも加えて、関西とは別に新しく東京開発室を設立しました。 そうして平成10年、リーフは「WHITE ALBUM」を発表。 主人公は最初からアイドルの恋人がいるという設定で、浮気を前提にして、裏切りの痛みにカタルシスを感じるゲームでした。 これは高橋&水無月コンビではなく、原田宇陀児さんが脚本、古参の河田優(らーYOU)さんが原画を手がけたもの。 平成11年には、「こみっくパーティー」が登場。 同人誌即売会でオタク活動をしながら女の子をゲットするというファンタジーもので、製作は同人作家が多い東京開発室。CD−ROMドライブが2つ以上あるパソコンでは起動できないといった豊富なバグでも有名です。 平成12年は、「まじかる☆アンティーク」。 さらに新しく入社した椎原旬さん&はぎやまさかげさんを中心に作られ、発売後まもなくしてお2人は退社されました。 こうして見ると、優秀なスタッフをかき集めて、グッズ販売で商魂たくましく資金を稼いだ割に、ゲームの新作は年に1本ペース。 特に水無月&高橋の黄金コンビの新作が何年も作られていないことに、不満を漏らすファンもいました。 ここで、少し話を脱線。挙げればきりがありませんが、リーフに関しては次のような話題もあることもご紹介しておきます。 ●コミケ事務局との確執 平成9年の夏からコミケに参加するようになったリーフですが、そのファンの数に比べて整理人員が少なく、他のブースに迷惑との苦情が。 そんなこんなでコミケスタッフと揉めたりして、平成11年の冬でリーフはコミケから撤退しました。 ●「こみっくパーティー」開催 コミケ撤退後、ゲーム「こみっくパーティー」の中に登場した同名の即売会を、現実世界で本当に開こうと企画。 ボランティアでスタッフ参加されたファンの方をして、「所詮…リーフにとって俺達は捨て駒なんですよね…」と言わしめるイベントでした。 ●同人誌の締め付け かつてはクチコミや同人誌を中心にファンが盛り上げたリーフですが、段々とテキストや画像の利用規制を強化。 最終的にはリーフ同人誌の書店売りを禁止しました。 ●「痕」おまけシナリオ問題 「痕」のゲーム本編をクリアした後に遊べる「おまけシナリオ」が、講談社の「ショートショートの広場(1)」に収録されている「できすぎ」に「酷似」(リーフ公式見解)。 発売直後から言われていたことですが、最近になって講談社から抗議を受けたらしく、正式に謝罪文を出しました。 ※ 関連する話題として、「雫」も大槻ケンヂさんの小説「新興宗教オモイデ教」を「下敷き」にしたことも付記しておきます。 ●コナミが「ビジュアルノベル」を商標に出願 「雫」や「痕」は「ビジュアルノベル」と銘打たれていますが、なぜかその言葉をコナミが商標に出願。弁理士の方に「弊所ならば、このような出願はお勧めしないのですが」と不思議がられています。 そんなこんなの出来事と前後して、平成13年2月9日。リーフの最新作「誰彼(たそがれ)」が発売されました。 ちゆは未プレイですが、話に聞く限りでは「駄作ではないが、リーフの最新作として『雫』『痕』『To Heart』クラスのものを期待しておられた方々は失望した」という感じだそうです。 そしてその直後、いわゆる葉鍵板2・14事件が起こります。 ちょうど「ちゆ12歳」の開設日にあたる2月14日、ネット上に552文書と呼ばれる怪文書が出回ったのです。 その中身は、平成12年の春から夏にかけて、一部のリーフ関係者が内輪でこっそり愚痴をこぼしていた掲示板のログ。 それを信じるならば、高橋&水無月の黄金コンビはすでに平成12年夏の時点で退社。また、「WHITE ALBUM」の脚本を担当した原田宇陀児さんも12年5月で退職しておられました。 さらに、そのログの中には、原田さんが辞表提出前後の心情を吐露しておられた部分もあり、リーフ社内の寒い人間関係やボロボロのチームワークが明らかになりました。 たとえば退社の10日ほど前、原田さんは「書きたくねえー。脅されて書いてるからね、いま」「『ウチで出せば何でも売れるから』的発言をされてがんばろうかって気になるやつもいねえんじゃないか」と発言。 そして、医者に言われた神経衰弱を理由に辞表を提出したとき、下川専務(現・社長)に次のように言われたそうです。 「医者の電話番号おしえろ」「他の大きいメーカーから質問がきたら、プロジェクト放棄と答えるぞ」「プライドがあったらコミケには出られんよなあ」 その翌日の原田さんの書き込みは、「悔しいよ、めちゃくちゃに」「大罪は、ああ、判ってる、いざとなったら部下を切れる上司の言葉に振り回されたってことだ。くそっ。悔しい。悔しい 悔しい悔しい!」……。 他にも、「新入社員のモデラーが一人消えました・・・急に来なくなったそうです。電話連絡があり、退職したいとのこと」というのは日常茶飯事。 仮入社の段階で「なんか会社の空気悪いし、辞めよかぁ? 今のうちやで」と言っていたのに続けてしまったことが最大のミスだった、という発言もありました。 また、高橋&水無月コンビが退社した際には、「(送別会もなくて)自分も、軽く会釈しただけ。2年半同じ場所で仕事した人間なのに。ああ、この寒さがリーフだね・・・」というコメントも。 余談ですが、下川専務、高橋さん、水無月さんなどあらゆる人間が2chをチェックしているという発言もありました。 2chに関しては「情報洩れ早すぎ。しかもなんか尾ひれついてるし」とのコメントもあって、誤報を交えながらも内部の人間が呆れるほどの速報性だったようです。 ともあれ、多くのファンが本気で吐き気を覚えたという事件でした。 切望された高橋&水無月コンビの新作がリーフから出ることは永久にあり得ず、「雫」「痕」「To Heart」の主力スタッフはすでにバラバラ。 そういえば、誰かが書いた、こんな仮想小説がありました。
後編へ続く。 |
平成13年8月18日 | リーフ公式サイトの掲示板が閉鎖(後編) | ||
「雫」「痕」でカルトな支持を得て、「To Heart」でエロゲー界のトップブランドにのし上がったリーフ。 しかし、その劣悪な社内環境から優秀な人材は次々と離れていき、今年2月に発売された起死回生のソフト「誰彼」も、ファンの期待に応えられるほどのソフトではありませんでした。 以上のことを一昨日の前編と昨日の中編でお話ししましたが、今日は、そんなリーフに関する最近の話題です。 最初から今日のニュースの分だけ書けばよかった気もしますが、あまり深く考えないことにします。 つい先日、パソコンでそれなりに人気を博したゲーム「こみっくパーティー」が、ドリームキャストに移植されました。 5月24日から6月28日、6月28日から7月26日、そして7月26日から8月9日。順調に延期された後に発売されたそのソフトは、しかし、またもファンの非難の声にさらされました。 主な理由は、3つです。 割れまくりの低質な音声、プレイしづらく改悪されたシステム、そしてプレイ中に突然ゲームが停止するなど多数のバグ。 特にバグに関しては、「セーブ中にハングアップして、ビジュアルメモリのデータが全部消えた」という方もおられます。 リーフでは現在「調査中」だそうですが、もしも本当にソフトに原因があるのでしたらかなり致命的な欠陥だと思われます。 ただし、郁美ちゃんのCGが追加されて最後も変わっているなど、ドリームキャスト版だけの利点もあるとのこと。 郁美ちゃん萌えの方などは、あえて地雷に踏み込む勇気も必要かも知れません。 ところで、リーフには公式ホームページがあります。 その掲示板の常連だったというFrom dusk till dawnさんは、8月20日の日記で、昔のことを次のように振り返っておられます。 「ありとあらゆる批判が渦巻き、それが議論を呼び、しかもそれらが許容されるというかなり太っ腹なBBSでした」。 しかし、現実世界で開催した「こみっくパーティー」への不満が多数書き込まれた頃から、その掲示板も変質。 リーフに批判的な書き込みは問答無用で削除されるようになりました。 また、リーフにプロバイダのメールアドレスを教えて認証キーをもらった人しか書き込めないのですが、批判的な発言をすると、その認証キーも使えなくなってしまいます。 さらに、数多くのNGワードが設定されて、「水無月」「原田宇陀児」など退職したスタッフの名前や「バグ」「2ちゃんねる」「LEAF美少女解体真書」といった単語を含む書き込みは不可能に。 批判の「批」の字が含まれているだけでも駄目という徹底ぶりに、昔の空気を懐かしむファンからは「やり過ぎ」の声も挙がりました。 さて。 そんなオフィシャル掲示板に先日、ちょっと変わった書き込みがありました。 詳しくはエロゲーオタク研究さんが8月14日に紹介しておられますが、たとえば次のような文章です。
なお、竹林明秀さんは「誰彼」の脚本を担当された方。 かつて講談社から抗議を受けたシナリオを書いた青紫さんとよく似た文体の方で、「『青紫には二度と書かせない』と講談社に約束したために『誰彼』では『竹林』の別名を使った」という噂もあります。 ともあれ、同じようにして、単なる頭の悪い書き込みに見せかけた「誰彼最悪金返せゴルァ」「講談社と揉めましたね」などの発言が繰り返されます。 数日後、それに対してリーフは次のような措置を取りました。
荒らし行為に対する報復&見せしめ措置として、実メールアドレスを晒したというわけです。 確かに、リーフの「掲示板インフォメーション」には、「当社に対する批判発言は禁止」などの利用規約に違反した人は予告なくメールアドレスを公開すると明記されていました。 上の書き込みをされた方も、それを覚悟の上で投稿されたはずです。 それでも、まさか本当にやるとは思いませんでしたけれど。 ともあれ、その9時間後には「只今をもって当掲示板を終了させていただくことをお知らせいたします」という突然の告知。 「書き込みはできないが、読むだけはできる状態」が2日ほど続いた後、掲示板は完全に閉鎖されてしまいました。 404エラー。ページが見つかりません。 ただ悲しくなりました。 |
平成13年8月19日 | ガオシルバー1062歳 |
「百獣戦隊ガオレンジャー」の一員・ガオシルバーは、平安時代から1000年間封印されていた戦士です。 現代のことには疎く、「カラオケ=音曲のこと」といった中途半端な知識しか持っていません。 しかし、その割に必殺技はビリヤードを模したもの。ガオハスラーロッドなる武器を使って、ブレイクショットの要領でガオの宝珠を打ち出して、敵にぶつけて倒す技です。 そんなシルバーの行きつけの店は、ちょっと渋めのバー。今日も孤独にビリヤード台に向かって、ブレイクショットの練習にいそしんでいます。 その様子を見たバーのマスターが、声をかけてくれました。「お前、毎日そればかりで楽しいのか?」。 …どうやらガオシルバーは、来る日も来る日もブレイクショットの練習ばかり繰り返していたらしいです。 「もっと楽しいこと教えてやるよ」。そう言ってニヤリと笑うマスター(ヒゲ面のオヤジ)は、なぜだかホモという単語を連想させます。 ともあれ、シルバーはナインボールのルールを教えてもらうことになりました。 マスター「小さな数字から順に当てるんだよ」 シルバー「どれが小さな数字なのか、教えてくれ」 バイクの乗り方は聞かなくても知っているくせに、算数は分からないガオシルバー。 「お前、いくつだ?」とマスターにツッコまれて「1000と62歳だ」と答えると、「ギャグのつもりか? つまんねーぞ」と突き放されてしまいました。 そんな感じの無意味な冒頭シーンから始まった今週のガオレンジャーは、第26話「狼鬼、ふたたび」でした。 1000年前、恐ろしく強い敵に立ち向かうために、ガオシルバーは呪われたお面をかぶって邪気を取り込んでパワーアップ。 そうして敵を倒した代償に怪人になってしまいましたが、1000年後にようやく邪気と分離。めでたく人間に戻れて、現在にいたります。 しかしその際、実は分離した邪気もまためでたく独立した怪人になっていました。そいつが、シルバーに襲いかかってきます。 「ヒーローの乗り物は重くてスピードが出るから、下手に肉弾戦を挑むよりもバイクで体当たりをかました方が強い」。 「空想科学読本」の柳田理科雄先生の理論に従って、邪気にひき逃げアタックをかけるガオシルバー。 しかし、あと一歩のところで取り逃がしてしまいました。 「これは自分のまいた種だ」とムキになって1人で解決しようとする頑固なシルバーを、紅一点のホワイトが「仲間だから一緒に戦いましょう」と説得します。 ホワイトは八方美人で、ブルーがメインの話ではブルー、レッドがメインの話ではレッドと、誰にでも気のある素振りを見せて、媚びを売るような目で見つめるキャラクターです。 今回も、まるでシルバーに惚れているかのような言動の連発でした。 そうして、17歳のスパッツ娘に説得されたガオシルバー1062歳・ロリコン疑惑。他の5人と協力して、邪気と戦うことになります。 まずはシルバーが上空から不意打ち、ひるんだところにブルーとイエローが不意打ち、そうして倒れたところにホワイトとブラックが不意打ち、さらに転がった先にレッドが不意打ち。 そして、吹っ飛んだ先にシルバーが必殺技を打ち込みます。まるで「さるかに合戦」のような集団不意打ちコンボで、見事に敵をブチ殺しました。 この華麗な連携プレイで、友情を確かめ合った6人の戦士たち。 「ついに、ガオシルバーは5人に心を開きました!」と、わざわざナレーションが入って解説してくれます。 そうして絆を深めた百獣戦隊ですが、しかし油断はできません。 公式ホームページによると、敵の女幹部・ツエツエさんが来週から「装甲ツエツエ」にパワーアップするとの情報です。 ネットアイドルちゆは装甲ツエツエを応援しています。 |
平成13年8月20日 | 朝日新聞に投書する人 | |||
ちゆは、新聞の投書欄が好きです。 たとえば2年ほど前、毎日新聞に次のような投書が掲載されました。
ちゆは「のび太のくせに」こそがドラえもんの真骨頂だと思いますが、それはともかく、これを教員・38歳の方が書かれたと思うとなかなか味わい深いものがあります。 また、中学・高校生くらいの方の たとえば、新潟県警の不祥事が相次いだ際には、14歳の女子中学生による、次のような投書がありました。
他にも、茶髪の小学生を見てショックを受けた16歳の女子高生は、こんな投書をしておられました。
…そんな感じで、送り手から受け手への一方通行メディアである新聞の中で唯一、受け手からのアプローチが可能な投書欄。 そこには、新聞社の論説委員の能書きではない、一般市民の生の声がたくさん掲載されているハズです。 ところで、実際に投書をしたり、掲載された経験がある方は、どのくらいおられるでしょうか。 どんな人が投書を出し、掲載されているのか、ちょっと興味があります。 そう思っていたところ、C堂さんの8月17日のニュースで、面白い情報を知りました。 なんでも、2chの朝日の基地街投稿スレッドpart6で、朝日新聞に投書が載った人の経歴をネットで検索してみる試みが行なわれているそうです。 さっそく、読みに行きました。 たとえば、「参政権の論議なぜ国籍優先」という投書をされた無職・72歳の方は、「つくる会」教科書を子供たちに渡すな!実行委員会の代表などをしておられる在日朝鮮人革命家の方でした。 また、「私は権力も組織も持たず、仕事と育児に追われる毎日を過ごす平凡な一市民にすぎません」と前置きした上で、つくる会の歴史教科書への反対意見を述べたパソコン講師・35歳の方は、平和憲法を活かす府中市民連合の関係者でした。 さらに、「日本は戦時中に朝鮮人を虐殺したのだから、朝鮮の拉致やミサイルを批判してはいけない」という主旨の投書をされた無職・79歳の方は、北朝鮮人道支援の会の会員で、解放出版社から「二つのウリナラ」という本も出しておられました。 その他、「諭吉より海舟 学ぶべき見識」という投書をした雑誌編集・70歳の方は、朝日新聞社出版局の「論座」に論文が掲載されたこともある偉い人でした。 そんなこんなで、投書欄に載る肩書きが「無職」「主婦」「教員」「自由業」でも、私たちがイメージする「普通の人」とは限らず、市民団体の関係者やその筋の活動家だったりするケースも多いようです。 どうやら、「投書欄は普通の一般市民の声が載るスペースだ」というのは誤解で、かなりの数のプロが混じっている模様。 また、どれが掲載されるかは新聞社の独断で決まるのですから、投書欄で「受け手からのアプローチ」ができると言っても、極めて限定的なものに過ぎません。 結局、バカ投稿を笑うか社説の延長だと思っておくのが、投書欄の楽しい読み方かなと思いました。 |
平成13年8月21日 | 幼女誘拐事件のあらすじ | ||
8月14日、栃木県の小学2年生・美穂ちゃん(7歳)が誘拐されました。 犯人は、藤田竜一(22歳)と田中邦彦(21歳)の無職コンビ。4歳の妹と路上で水遊びしていた美穂ちゃんを車で連れ去って、24時間ほどアパートに監禁しました。 犯人の2人は、小学校からの同級生。 ゲームやアニメが好きな仲間ということで仲良くなりましたが、いじめられっこの田中くんを藤田くんが助けることもあったそうです。やおい的には攻(掘る側)は藤田くん、受(掘られる側)は田中くんでしょうか。 藤田くんは中学校の卒業文集で、次のように記しています。 ●将来の夢:風になる! ●自分の前世:なんと魔王ルシファー様だ ●宇宙人はいると思いますか:悪魔ならいるゾ ●一度だけ魔法が使えるとしたら:とーめー人間になってイタズラ人生さ そして、好きなテレビ番組は「魔法のエンジェル・スイートミント」「花の魔法使い・マリーベル」「魔法のプリンセス・ミンキーモモ」「メイプルタウン物語」「ママは小学4年生」「きんぎょ注意報」などなど。 そんなこんなで2人そろって不登校になりながら、どうにか中学を卒業。それぞれ定時制高校を卒業したり数ヶ月で辞めたりした後、仕事を転々としていました。 そして、藤田くんは夜ノ森一輝(よのもりかずき)のペンネームで同人活動を開始。ホームページでイラストを公開したり、コミケで同人誌を売ったりしていました。 そのミラーサイトや別館のミラーサイトを見ると、LeafやKeyのエロゲーが好きだったようです。 また、ホモ系にも興味を持っていたらしく、本当に藤田×田中な関係だった可能性も垣間見えます。 「いずれは今風に言うと『カリスマ同人コスプレサークル』と言う長い肩書き的な称号を得て、笑って楽しく踊って活躍したいです」。 そんな頭の悪い抱負を語る彼の日記は、次のような感じでした。
そして、気になる「同人誌は面白かったのか」という点ですが、Tentative Name.さんによると、「柴田亜美でKanonというか何と言うか。コメントに困る出来です」とのこと。 そんなこんなで昨年の7月、ディスカウントストアに勤めていた藤田くんは無断欠勤でクビに。その際、「家族とトラブルがあり、彼女にもふられた。何もかもいやになった」と述べたそうです。 「ふられた」というのはまがりなりにも現実の彼女がいたのか、エロゲーのキャラクターのことなのか気になります。 ともあれ、家族関係・恋人関係(?)で色々あって失業した藤田くん。 自分のホームページの掲示板に、「死にたい」「自分には才能がない」「何もないほうが……良いよ。記憶なんて……無ければいいのに……」などと書き込みます。 また、日記にも次のように書いていました。
藤田くんの文章、エロゲーの影響受けすぎです。 ともあれ今年の春、藤田くんはニセ履歴書を出して印刷会社に再就職。試用期間を経て、7月から正社員になりました。 これでまっとうな社会人になる…かと思いきや、藤田くんは会社から3ヶ月分の定期代2万円を貰っておいて同僚の車に便乗して通勤。セコく儲けていました。 それがバレて、8月6日には退社。ふたたび無職に舞い戻った藤田くん&田中くんは、中古ソフトを売ったりしながらの貧乏生活に突入します。 そんな頃、全身を黒で固めたオタクファッションの田中くんが、小学校の前をウロウロして女児を物色している姿が目撃されました。 さらに数日後には、藤田くんが友人に「犯罪者になっても友だちでいてくれ」などと話しました。 すでにこの頃には、近所の女子小学生に声をかけたりしていたようです。 そして、8月14日の昼。 コミケに行こうと出かけながらお金がなくて引き返してきた2人は、路上で水遊びをしている4歳児と7歳児を見かけました。 「かわいかったので、とっさに手元に置いておきたくなった」。…その時の心境を、藤田くんはそう振り返ります。 そして、4歳児は無視して7歳児を車に押し込み、そのままアパートに連れて行きました。 しかし、その日の夜には弱気になる2人。 田中くん「今なら自分たちの犯行であることはわからない。解放して身軽になろう」 藤田くん「…いや、それは」 田中くん「美穂ちゃん、僕たちのことは絶対に話してはだめだよ」 美穂ちゃん「わかった!」 田中くん「この子も約束してくれたから、帰そう」 そして翌日の昼、美穂ちゃんを解放。 しかし、食事やトイレのとき以外はガムテープで目隠しをされていた美穂ちゃんでしたが、犯人の顔や部屋の様子は目ざとくチェックしていました。 …監禁された部屋は、ユニットバスとミニキッチン付きのワンルーム。テレビや本棚。夜には花火の音。外付けの階段。駐車場。近くに赤い建物。車は白のセダンで、車内のミラーには猫のマスコット人形。 それだけバラしまくって、犯人の似顔絵まで書いてしまう美穂ちゃん(7歳)。 その情報を元に、藤田くんと田中くんの身元はあっさり特定。全国に指名手配されてしまいました。 そうして藤田くんは1週間の逃亡の末、実家に。21日の昼には母親が署に電話して、その夜に逮捕されました。 一方、所持金は1万円程度と思われる田中くんは現在も逃亡中です。 さて。 「エロゲーと犯罪行為に因果関係があるのか」も一部で話題になっているようですが、少なくとも、人の行動の原因なんてそう簡単に特定できないことは確かです。 もしも仮に「エロゲーユーザーに性犯罪者が多い」という統計資料があるとしても、「もともと幼女を誘拐するような可能性が十分にある変態さんがその変態人生の一貫としてエロゲーをやる」のか、それとも「幼女に興味を示すはずがない真人間がエロゲーのせいで幼女を誘拐する変態になる」のか分かりません。 ましてや1つの特異な事例だけから、一般的な結論を導き出すことはできないでしょう。 まあ、産まれた時からダメ人間の遺伝子を持っていたのか親が育て方を間違えたのか学校や友人が悪かったのか知りませんが、この世にエロゲーがなかったら彼らは自立した人間として社会に貢献できていたかと言うと、やっぱりダメな奴はダメだろうなあとは思います。 以上、2人の男性の人生が終わるまでの顛末でした。 |
平成13年8月22日 | 失業率が悪化、5%の大台に |
先日の幼女誘拐犯も無職でしたが、ネットを巡回していると「無職です仕事ください」と書いてあったり、「powerd by 無職」というバナーが貼ってあるホームページをよく見かけます。 なんでも最近、失業率が5%を超えて、約50年前の調査開始以来最悪の数字になったそうです。 ところで、失業率の計算方法はご存知でしょうか。 「失業率が高い」イコール「人生ドロップアウトしてゴミを漁りながらダンボールの中で睡眠をとっておられる方々が増えた」とイメージされる方もあるかも知れませんが、ちょっと違います。 失業率を調査しているのは総務省。毎月末、10万人に「最近1週間、収入を伴う仕事をしましたか」と質問して、「していた」「休んでいた」「探していた」「探してさえいなかった」と答えた人数をチェック。 そして、全労働力人口(「していた」「休んでいた」「探していた」の合計)のうち、失業者数(「探していた」の数)の割合を計算します。 つまり、 完全失業率=求職中の人の数/働く意志がある人の数 ですから、お年寄りや専業主婦やオモライくんなど、「収入を伴う仕事をするつもりのない方」は失業率に影響しません。 …こう言うと「家事労働だって立派な仕事よッ!」と逆ギレしながら突っ込んでくるフェミニストな方が出てくることがあるそうですが、そういう主旨の調査なのだということでご理解ください。 ともあれ、「失業率が高い」イコール「毎日出社するフリをして朝早くに家を出てマクドナルドで時間を潰してからハローワークに赴き、公園でブランコでもキコキコして5時を過ぎるのを待ってから帰宅する中年男性が増えた」というイメージで捉えればいいかと思います。 そんなわけで、働きたいと思っている方の20人に1人、数にして330万人ほどが仕事にありつけない模様。 かつては「日本の失業率:2%・米国の失業率:10%」という時代もありましたが、バブル崩壊後の見事な追い上げで、あっというまに逆転してしまいました。 そうして、ここ数年は4%台後半で安定。 今回も、上がったり下がったり波がある中でたまたまちょっと大台を超えてしまっただけで、特にやばい具合に上昇しているわけではないと思われます。 最後に余談ですが、関東よりも関西の方が失業率が高く、ちゆが住む大阪も失業率の高さには定評があります。 ちゆは12歳なので無関係ですけれど、ちゆのお兄ちゃんにとっては他人事ではなかったりするそうです。 ともあれ、ネットアイドルちゆは失業者の皆さんを応援しています。 |
平成13年8月23日 | 今年のツチノコ |
ツチノコ。 古くは縄文式土器に描かれており、「古事記」「日本書紀」にも野槌(のづち)として紹介されています。 昔から妖怪の一種として語り継がれ、目も鼻も手足もなく口だけがついた何でも吸い込む棒状の巨大な肉塊のイメージで「ゲゲゲの鬼太郎」にも出演しました。 日本各地の目撃談によると、体長30〜40センチでビール瓶のようなずん胴体形。ネズミのように小さな尻尾が申し訳程度についていて、体は黒く、足もないのに数メートルジャンプするそうです。 その他、いびきをかく・まばたきする・ころがる・垂直に立つ・空を飛んだ・毒がある・犬を喰い殺したなどと報告されています。 しかし、未来の百科辞典によると1976年にジャイアンが発見したハズのツチノコですが、その実在はまだ確かめられていません。 昨年5月にも岡山で「ツチノコ発見」の騒ぎがありましたが、結局ヤマカガシの死体でした。 そんなツチノコの生け捕りには、賞金がかけられることもあります。町や村やムー編集部のイベント等で、相場は百万から数千万円くらい。 現在有効なものとしては、岡山県吉井町(賞金2001万円)、兵庫県千種町(賞金2億円)などがあるようです。 さて。 かつて「ツチノコ生け捕ったら別荘地100坪プレゼント」と企画したこともある兵庫県の美方町で、今年の6月6日、ツチノコに似たヘビが捕らえられました。 神戸新聞の記事によると、「頭が小さく、細いしっぽが付いて、普通のヘビとはちょっと違う」とのこと。 体長110センチ、太さ5センチ。ツチノコにしては細長い気がしますが、捕まえた方は「発見時は全体に肉厚で丸みを帯びていた」と主張しておられます。 この時点で既に捕まえてみたら普通のヘビだった気配が濃厚。 毎日新聞にも時間が経つにつれて腹のふくらみが小さくなってきているなどと書かれ、素人ながらでっかい獲物を丸呑みにしたヘビが消化完了してきたのではと心配になってしまいます。 そういえば、どこかの田舎にはネズミを飲み込んでいる最中のマムシを目撃して「キングコブラだ」と騒いだオヤジもいました。 ともあれ、美方町はこれを利用した町おこしを企画。観光施設の中に特設飼育小屋を作って、ツチノコ?を一般公開。1万人以上の見物客をかき集めます。 この際、美方町のホームページにもツチノコ?の写真が掲載されましたが、ちゆには単なるヘビにしか見えませんでした。 そうして「ツーちゃん」という愛称まで付けられ、7月末には産卵して2世誕生かと喜ばれたツチノコ?ですが、8月20日ごろ容体が急変して、22日の昼にはあえなく死亡。 美方町のホームページには、「心よりご冥福を申し上げます」「ツーちゃん夢とロマンをありがとう」という訃報が掲載されました。 願わくば、ツーちゃんが来世ではせめて畜生道くらい離れられますように。 ≪8月26日・追記≫ 日本蛇族学術研究所所長など3人の専門家の判断によると、結局、ツーちゃんはヤマカガシだったそうです。 |
平成13年8月24日 | 君が望む永遠、回収 | |||
8月3日、「君が望む永遠」という18禁ゲームが発売されました。 発売前から異常なほど前評判が良かったのですが、その理由は雑誌の付録などで配布された体験版。 体験版でありながらインストール容量は150MB、1プレイに10時間近くかかるという気合いの入った代物です。 それを遊んで、発狂寸前になった方が続出しました。 7月3日、ニャモなき避難所さん。
7月4日、吸血殲鬼GF団さん。
7月5日、好き好き大好きっさん。
もう訳が分かりませんが、とにかく体験版だけでこの破壊力。 製品版も期待を裏切らず、各所で「吹きすさぶ風が良く似合う某戦鬼の如く萌えています」「もう死んでもイイ…」「よく絞りこまれたとてつもなく強大な……萌え!」などの感想が飛び交います。 そうして、茜同盟にも多くの方々が加入。 さらには、「あんですとー!」「おまえなんか…ネコのうんこ踏めっっ!!」などの台詞がある登場人物・大空寺あゆに心酔するあまり、andesu.toというドメインを取得してしまう猛者まで現われました。 ところが、8月20日。その「君が望む永遠」に「一部不適切な画像が含まれている」として、メーカーが自主回収する旨が発表されました。 いのうえひろしのページ(工事中)さんの8月22日によると、モザイクが薄くてお豆が見えている画像とパンティを描き忘れている画像が原因だったそうです。 その発表を受けて、まだ購入していなかった方々は大慌て。 komeya-GREAT.comさんは大阪・日本橋を探し回ったあげく、定価8800円のところを中古・12880円(税別)で購入されました。 その翌日には近所のお店に9250円で売っているのを見つけてしまうというオチまでついて、「勇気ある特攻」「あんた漢だぜ!」「人間はこうして狂気に足を踏み入れるんですね」「真の漢に敬礼。参りました」「その行為は輝いていると思います。たとえ、誰も認めなくても」等々、同志の尊敬と崇拝を集めました。 そんなこんなで色々ありましたが、ネットアイドルちゆは「君が望む永遠」と、それ取り巻くエロゲオタの皆さんを応援しています。 |
平成13年8月25日 | がんばれアポガドパワーズ | |
アボガドパワーズという会社をご存知でしょうか。 これまでに「黒の断章」「Esの方程式」「終末の過ごし方」「D+VINE [LUV]」「とびでばいん」などを作ってこられた、エロゲー製作会社です。 アボガドは「森のバター」と呼ばれる果物。ピーチ・アップル・ストロベリーなど果物の名前はエロいものを連想させるということから、あえてエロくない果物を社名にしたそうです。 たまたま手元に「D+VINE [LUV]」発売当時のエロゲー専門誌「メガストア」がありましたので、ちょっとクロスレビューを見てみましょう。 点数は9点・9点・8点・10点。合計36点で、レビューされた全12タイトルの中ではナンバーワン。他の11タイトルの平均は25.9点ですから、かなりの高得点だと言えます。 さらに、各レビュアーの「今月のイチオシ」でも好評価が並びます。 「イチオシはやはり『D+VINE〜』」「完成度の高さからいうと迷うことなく『D+VINE〜』」「ズバ抜けて遊べる」「まさに脱帽モノ」等々。 …そんな感じで評価されるゲームを作ることが多いアボガドパワーズですが、その割に会社は貧乏で有名です。 たとえば、「設立当初は社員の給料が3万円だった」「社長さんが無収入で市民税が払えず、かろうじてパチンコで稼いで支払った」「ゲームの原画集が売れたが、その出版社が倒産。著作権料は1円も入らずじまいだった」などなど。 つい2週間ほど前に移転したアボガドパワーズ公式ホームページでも、「会社概要」からこんなことが書いてあります。
ちなみに、移転前のアドレスにアクセスすると「夜逃げしました」と冗談で表示されます。はじめて見たときマジかと思いました。 ともあれ、そんなアボガドパワーズのホームページで注目のコンテンツは、社長さんの日記です。 「給料未払いが7ヶ月もあったぞ。8ヶ月目で給料がもらえた時はほんとに涙が出てきたよ。みんなありがとうって」 「とうとうアボパはゲームだけじゃ食えなくなってきたので、こすいオフィス向けのアプリケーションまで下請けで作る羽目になってしまいました」 「社員旅行を敢行する事に決定。去年なんか、1泊2食付きで一人6800円の温泉旅行も出来なかったもんなぁ」 「広告費だって、お金無かったから全部借金。『うち等食えないのはいつもの事だからいいけど、広告費だけお金貸してください』って泣き落として広告費だけお金借りた」 …さて。 掲示板で6号さんに教えて頂いたのですが、そんな社長さんの日記が久しぶりに更新されていました。 13人が働く家賃6万円の事務所(築20年)から脱出するため、今年の1月からもらった給料を1円も使わずにパチスロの勝ち金だけで生活していたという社長さん。 最新作「とびでばいん」が売れて、そのアレな状態から抜け出せたそうです。本当におめでとうございます。 相変わらずの貧乏カミングアウトっぷりに、ちゆもなにやら生きる勇気が湧いてきました。 ネットアイドルちゆはアポガドパワーズを応援しています。 |
平成13年8月26日 | ガオレンジャーの巨大ロボ | ||||||||||||||
70年代末まで、特撮ヒーローは2つのタイプに分類できました。 1つは、仮面ライダーや快傑ズバットのような人間サイズの変身ヒーロー。もう1つは、ウルトラマンや大鉄人17のような巨大ヒーローです。 そこに、東映戦隊シリーズの第3作「バトルフィーバーJ」が登場。最初に通常サイズでひと暴れ、次に巨大化してもうひと暴れという新形式で、一粒で二度おいしいスーパー戦隊の基礎を確立しました。 その後、「電子戦隊デンジマン」では初の変形ロボ、「太陽戦隊サンバルカン」では合体ロボが登場。 「超新星フラッシュマン」からは2台目ロボが出てくるようになり、バンダイの収益に貢献しました。 「忍者戦隊カクレンジャー」に至っては、隊員1人1人に専用ロボが存在。 そのレッドサルダー・ホワイトカーク・ブルーロウガン・イエロークマード・ブラックガンマーは合体して無敵将軍になり、しかもゴッドサルダー・ゴッドカーク・ゴッドロウガン・ゴッドクマード・ゴッドガンマーが合体する隠大将軍も登場。 さらに、無敵将軍とツバサマルが合体するスーパー無敵将軍、隠大将軍とツバサマルが合体するスーパー隠大将軍、ニンジャマンが青二才呼ばわりされると怒りで変形するサムライマンなど、おそろしい数の巨大ロボが出てきました。 そして、シリーズ最新作「百獣戦隊ガオレンジャー」の場合は、ロボのパーツになる巨大な動物が10数体も用意され、汎用性の高い合体を実現しています。
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つまり、リカちゃん人形の首をもいでガンダムの頭を乗せる要領で、上記の部品を適当に組み合わせれば巨大ロボが完成する仕組みです。 例1)ライオン+鮫+虎+鷲+牛+鳥 = ガオキング 例2)ゴリラ+熊(×2)+鷲+牛+鳥 = ガオマッスル この際、微妙な組み合わせの違いによって、いちいちガオキング・ソードアンドシールド、ガオキング・スピア、ガオキング・ダブルナックル、ガオキング・ストライカーなどと呼び名が変わりますのでマニアの方は暗記しましょう。 また、以上のものとは別系統で、狼・ワニ・ハンマーヘッドが合体する2号ロボ(5000円)も存在。さらに今後、コンドル・レオン・ジャガー・ソーシャーク・バッファロー・ファルコン・コングなどの出演も決定しています。 …「百獣戦隊」という名前の通り、本当に100体出すつもりなのでしょうか。 さて。 そんなガオレンジャーの今日のエピソードは第27話「雛がすねる」。 ただでさえ露出度が低いと不評だった悪の女幹部・ツエツエさんが、今週から装甲ツエツエにマイナーチェンジ。皮膚呼吸もできない全身密封状態に改悪されてしまいました。 一方、今週の怪人はツボオルグ。ネットで壷と言えば2chのことですが、ちょうど2chが潰れかかった日に登場したタイムリーな怪人です。 その能力は、金角銀角のひょうたんのように、どんなものでもツボの中に吸い込んでしまうというもの。 ツボオルグは、ガオレンジャーが2体の巨大ロボで実戦さながらのスパーリングを行なっている現場にやって来ます。 そして不意打ちをかけて、2大ロボをツボに吸い込んでしまいました。 それでもゴリラ・サイ・熊・キリン・象・アルマジロが残っていますので、ロボは余ったパーツでもう1台作れそうです。 唯一の問題は、コクピットになる鳥が一緒に吸い込まれてしまったこと。しかし、ツボのフタが開いたスキに、鳥の魂の半分だけが脱出に成功。それをコクピットにすれば、巨大ロボを完成できます。 ところが、ガオイエローに「性格が悪い」と言われて、怒った鳥はやる気をなくします。 「鳴かぬなら、鳴かせてみせよう、ホトトギスだ!」。その鳥をフライパンでブッ叩いてやる気を出させようとするイエローでしたが、逆に顔面にフンを飛ばされてしまいます。 そんなわけでチームワークを乱し、ガオレンジャーは巨大ロボの出動が不可能になってしまいました。 いつもの6人総がかりタコ殴り戦法(平たく言うとフクロ)で通常サイズのツボオルグは倒したものの、巨大化されると手も足も出ません。 やむを得ず、巨大化した怪人に通常サイズで立ち向かうガオレンジャー。案の定、踏み潰されて死にそうになりました。 そのピンチに、エサを食べたらゴキゲンになったヨーちゃんが「ゲップゥ」と言いながら助けに来てくれます。 さっそく、巨大ロボ発進。敵に向かって仲間のアルマジロを蹴っ飛ばして特攻させます。アルマジロは「キャプテン翼」のツインシュートのように分裂しながらツボオルグに激突、見事これを撃破しました。 めでたしめでたし。ネットアイドルちゆは、扱いが不憫なアルマジロ君を応援しています。 |
平成13年8月27日 | 藤田くん、女性週刊誌に載る | |||||
8月21日のニュースで、7歳の少女を誘拐した犯人・藤田竜一くん(22歳)についてご紹介しました。 藤田くんは「Kanon」というエロゲーが大好きで、同人誌も作っていたオタク君。そして、「Kanon」のキャラクターでは月宮あゆにご執心だった模様です。 さて。 メールで教えて頂いたのですが、今週号の「週刊女性」にて、「衝撃スクープ、『小2女児連れ去り犯』が描いた”ロリコン漫画”は美穂ちゃんそっくり!」という記事が掲載されました。 左が藤田くんの描いたあゆあゆ、右が誘拐された美穂ちゃんです。 22歳が真剣に描いてこの画力でしたら「カリスマ同人コスプレサークル」の夢は絶望的だと思いますが、それはさて置き、「週刊女性」では次のように述べられていました。
髪型とアクセサリはともかく、美穂ちゃんの瞳は普通の三次元人のそれですし、別に顎も尖っていないと思いますが。 ともあれ、「週刊女性」は藤田くんが描いた「Kanon」同人漫画を掲載。 ≪あらすじ≫ タイヤキを盗んで逃げてきたあゆを、祐一が説教。警官に見つかって、あゆは祐一に罪をきせる。捕まった祐一は心の中で秋子さんに助けを求めるが、そのころ秋子さんは謎ジャム作りに夢中だった。完。 祐一・あゆ・秋子さんは「Kanon」の登場人物。藤田くんはそのキャラクターを拝借して、ほのぼの系ギャグ漫画(たぶん)を描いたと思われます。 ところが、「週刊女性」は次のように考察。
それは元ネタを知らないから理解できないだけで、別に藤田くんは「ボボボーボ・ボーボボ」みたいな漫画を目指したわけではないのですが…。 しかし、「週刊女性」の暴走は止まりません。続いて、「登場する男性の名前も見逃してはならない」と主張。
それはたまたま「Kanon」の主人公の名前が祐一だっただけであって、仮に藤田くんの本名がコンバット藤田だったとしても、やっぱり祐一は祐一だったハズですけれど。 ともあれ、その偶然の一致を根拠に分析してみたり、精神科医の話を聞いてみたりと、以降も延々と見当違いの考察が続きます。 結局、「週刊女性」は最後まで「Kanon」は藤田くんのオリジナル作品だと勘違いしたまま、
と記事を締めくくるのでした。 ネットアイドルちゆは、女性向け週刊誌があまり好きではありません。 |
平成13年8月28日 | 緊急避妊法 | ||||||||||||
毎年、筆おろしの低年齢化が進んでいるそうです。 日本性教育協会が行なった「青少年の性行動調査」によると、エッチ経験率は次の通りでした。
つまり、男性の童貞率は中学で96%・高校で73%・大学で37%。女性の処女率は中学で97%・高校で76%・大学で49%です。 女子大生の半分が処女だなんて、とても信じられませんが。 ちなみに、男子大学生のオナニー経験率は94%。20人に1人はオナったことがない計算になります。 また、「電車で体を触られたことがある」という男子大学生が13%、「無理矢理エッチされた」という男子大学生も3%ほど存在しました。 ところで、そんなこんなの微笑ましい数字はさて置いて、15〜19歳の女性の100人に1人は中絶を経験しているというデータもあります。 避妊もせずにちちくりあって後で泣きを見る若者が多いようですが、皆さんは大丈夫でしょうか。 「もちろん、外に出してるよ」という方、エロゲーのやり過ぎです。膣外射精は避妊ではありません。 「もちろん、コーラで洗ってるよ」という方、脳の病気です。確かに精子をコーラの中に入れると死にますが、避妊には応用できません。 「もちろん、童貞だよ」という方、……ごめんなさい。 ともあれ、手軽な避妊法としてコンドームを使用されている方が多いと思います。 しかし、たとえコンドームを装着していても、エッチが終わって「ふぅ、やれやれ」とブツを抜くときに中に残してしまったり、抜いてみたらコンドームが破れていたりすることがあります。 そんな場合も、神に祈るだけではいけません。朝日新聞の記事によると、最近、そんな時のための「最後の避妊手段」が広まっているそうです。 それは、性交後に一定量の女性ホルモンの錠剤を飲む方法。そうすればある程度、妊娠の確率を減らせるそうです。 もちろんあくまで緊急手段ですし、基本はコンドーム。ただ、不測の事態に備えて、そういう方法も知っておくと有益でしょう。 ネットアイドルちゆは、正しい避妊・幸せなセックスライフを応援しています。 |
平成13年8月29日 | ニフティ会議室の名誉毀損、地裁判決 | |
インターネットが主流になる前は、会員制のパソコン通信が賑わっていました。その最大手がニフティです。 ニフティは、「アニメフォーラム」「特撮フォーラム」「コメディーフォーラム」といった具合にテーマごとの「フォーラム」に分かれており、その中に設置された会議室やチャットで交流が行なわれます。 数年前、そんな中の1つである「本と雑誌のフォーラム」の会議室で揉め事が起こり、訴訟沙汰に発展しました。 先日、その地裁判決が出ましたので、ことの経緯を簡単にご紹介したいと思います。 発端は、三枝さんの発言の中にあった「片をつける」という表記。それに関して、神名さんという方が指摘をされました。
これに、三枝さんは反論。次のような議論になります。 三枝さん「辞書で調べると、”片がつく”で合っている」 神名さん「”方”には最終的な落ち着き場所という意味があるから、かたをつける(=おさまらせる)の漢字には”片”より”方”が相応しい」 三枝さん「小学校では”方”に統一して教えたりするが、実際には”片”も使われている」 神名さん「小学生でさえも”間違い”と認識するような表記をあえて押し通すことに、どれほどのメリットがあるのか疑問だ」 そんな会話に、A〜Eさんという方が加わってきます。ご自身で仰られていたプロフィールによると、ライター志望・東大卒・うつ病の方だそうです。 A〜Eさんは、「方をつける」は誤りという意見の持ち主。 「いい加減、日本語を間違ってるを認めて、謝りなさい」と主張して、「『神名さん=帰国子女でよく日本語を知らない主婦』に一票」などと述べます。 これに対して神名さんは、「あなたの妄想特急の勢いには、ほとほと感服いたします」「日本語さえまともに綴れない・読めない『自称東大卒』に至っては、むしろ同情すらしております」などと反論。 その後も会話は続いて、A〜Eさんが神名さんを「小中学校で児童・生徒の苛めの対象になってる憂さをネットで晴らす、変態的国語教師」に例えるような場面もありました。 ともあれ、そんなやり取りが平成10年の末。その翌年の2月に、A〜Eさんがニフティを相手に訴訟を起こしました。 要求は、「”妄想うんぬん”などと、名誉を傷つけられた。慰謝料100万円を支払って、神名という人物の本名と住所を教えろ」という感じです。 それから2年と半年。今月の27日に、ようやく東京地裁の判決が出ました。 裁判長は、 「言論による侵害に対しては言論で対抗するのは表現の自由の基本原理。パソコン通信は必要かつ十分な反論をすることが容易な媒体だ」 ということで、会議室での両者の書き込み内容を検討。 その結果、一連の書き込みは侮辱的だと認めたものの、そのきっかけはA〜Eさんの挑発的な発言で、A〜Eさんも反論していると指摘します。 そして、 「(一連の書き込みは)正当な言論の行使として許された表現行為の範囲内だ。(神名さんは)不法行為責任を負わない」 「原告が必要十分な『対抗言論』をできている以上、社会的評価が低下する危険性は消滅した」 と、判断。「一連の発言は名誉棄損にあたらない」ということで、A〜Eさんの訴えは棄却されました。 以上、興味深い判例ということで、何かのご参考になればとご紹介しました。 |
平成13年8月30日 | 「ふたりエッチ」1000万部 |
克・亜樹先生が「ヤングアニマル」に連載しておられる漫画「ふたりエッチ」が、ついに単行本累計1000万部を突破しました。 単純計算で「単行本1冊500円×1000万部×印税10%」とすれば、克・亜樹先生は「ふたりエッチ」で5億円ほど儲けておられることになります。もちろん納税額も半端ではないハズですが。 「ふたりエッチ」は、処女と童貞のまま見合い結婚した夫婦が、「あたしたち…少しずつステップアップしなくちゃ」と夜毎の営みを通して絆を深めていく物語。 常に読んでいて腹が立つほどラブラブで、普通の恋愛もののような波乱やすれ違いもなく、ひたすらイチャイチャと甘ったるい新婚生活が続きます。 さて。 克・亜樹先生の「ふたりエッチ」以外の作品で比較的有名なのは、10年ほど前に「週刊少年サンデー」に連載していた「星くずパラダイス」でしょう。 「星パラ」は、主人公のダメ男が2人のアイドル歌手と三角関係になって学園生活をエンジョイする「きまぐれオレンジロード」型のラブコメ漫画。 ただし、最後にひかるちゃんが「あたしは3年間だまされていた」と気がつくような展開はなく、最後まで三角関係が継続。バラ色生活はエンドレスという感じの幕切れでした。 ところが、克・亜樹先生が「終わりなき青春」「終わりなき新婚生活」といった甘い漫画ばかり描いてこられたかというとそうでもなく、先生はグチャドロな人間関係も大好きです。 次に、そんな作品の例を挙げてみますが、ネタバレを含むのでご注意ください。 ●SHOW 天才ミュージカルスターの母親に使用人として虐待されながら育てられ性格が歪んだ主人公が、幼なじみのヤクザに脅されたりしながら母親に復讐するためがんばる物語。 ●ぼくの銀色ハウス 主人公は自分の父親の再婚相手(つまり義理の母親)と寝てしまう。義母を忘れるために普通の女の子と付き合おうとする主人公だが、その子はその子でむかし不倫していた男の奥さんに刺されて入院。結局、親父と別れた「元・義母」と主人公が結婚してハッピーエンド。 ●美少女創世伝説プリンセス 主人公の21歳無職は、かつて憧れていたアイドルの隠し子である6歳の幼女を誘拐。そのまま立派なアイドルに育てあげ、16歳になったところで処女を奪って結婚。幸せな家庭を築いてハッピーエンド。 ●ハーレム革命 主人公の父親は、日本に住みながら4人の妻とハーレム生活を送る強者。第1話で主人公の憧れの幼なじみが父親の5人目の妻になり、主人公は父親から幼なじみを奪還するため頑張ることに。 以上を踏まえて、先生が「ふたりエッチ」に至るまでの軌跡を捉え直してみます。 「星くずパラダイス」など、先生の作品は男女の恋愛が絡むものがほとんどでした。そして、「ぼくの銀色ハウス」で恋愛の先には結婚・家庭を作ることがあるという点が強調されます。 さらに、「美少女創世伝説プリンセス」では、芸能界で成功してスターになるよりも、好きな人と結ばれて家庭を持つ方が輝いてるという結論に至りました。 そこで「ふたりエッチ」では、それまでのゴールだった”結婚”をスタート地点に、より現実的な方向で「家庭を作ること」を掘り下げます。 幸せな家庭を作るには、コミュニケーションが不可欠 → 夫婦のコミュニケーションとは、セックスである → では、理想的な夫婦のセックスの有り様とは そして、その有り様を単に漫画として表現するに留まらず、読者の実践に役立つ具体的マニュアルという形で描き出します。 「これはただのHマンガじゃありません。Hを考えるマンガです」という先生のコメントは、別にエロをやるための適当な言い訳ではなく、大マジメなわけです。 そうして実験的に作られた「ふたりエッチ」は5億円級の大ヒット。 しかし、現実世界で3次元の嫁をもらって子作りして家庭を築くことを奨励し、なおかつその具体的な手順まで示そうというこの作品。極めて非生産的に2次元を性欲の対象にするアニオタさんにとってはアイデンティティーを真っ向から揺るがすものにさえなりかねません。 結局、どの辺りの層が・どう受け止めて・どんな理由で「ふたりエッチ」を買っていくのか、ちゆは未だによく分かりません。 その辺りを課題として、これからも「ふたりエッチ」に注目していきたいと思います。 ネットアイドルちゆは克・亜樹先生を応援しています。 |