- [153] 富士見いおたさん 1年11月13日2時51分10秒
- ◆◆◆2ちゃんねるがもたらした戦後民主主義の悲劇◆◆◆
○匿名性の確保がシステム上での“言論の自由”を確保した。
実の所、旧あめぞう掲示板において、匿名性を高める処置をあめぞう氏に打診したのは
年金氏=清水氏その人である。あの時点で、市居の人達が自由に発言するための大規模掲
示板機能が確保された。あめぞう掲示板末期には、あめぞう氏は暴露情報による言論の暴
走を防ごうと、NG Word規制やアクセス制限を行なう等して、プログラミング上での発言
の制御を図った。しかし、ご存じの通り、あめぞう掲示板は終焉をみて、平行して匿名掲
示板「2ちゃんねる」が勃興した。
○2ちゃんねるが自由な発言の暴力を解放させた
あめぞう氏は言論の暴走を食い止めようと必死に「手綱を引いた」。その行動に異を唱え
てひろゆき氏は2ちゃんねるのルールを作った。すなわち、削除=言論統制の論理である。
その論理をもって、埼玉DoCoMo掲示板の荒らし行為の陣頭指揮を取った。「自由な発言を
担保する」事こそが、匿名掲示板世界における真理であると、多くの人達に錯覚させて、
自らのカリスマ性を高めた。2ちゃんねるの発露そのものが、インターネット上での暴走
行為なのである。
○匿名掲示板のもつ社会的意義
それでも、情報の集中による、議論の高度化によるメリットは捨てがたく、私自身も2
ちゃんねるに夢を持ちつづけていた。その理由としては、宮台真司氏の「暴露メディア・
2ちゃんねるのもつ不正義への挑戦」という言説に、賛同していたからである。現在のメ
ディアの多くはフィルターがかかっている。そのフィルターは単に体裁を整えるだけのも
のから、国家の意志を帯びた統制色の強いものもある。2ちゃんねるは、それらの障壁を
モノともせずに、ストレートに多数の人々へ情報を届けることが出来るメディアなのであ
る。
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- [154] 富士見いおたさん 1年11月13日2時51分54秒
- ○匿名掲示板に集う人々の夢は打ち砕かれた
しかし、その言論の暴力は抑圧者が被抑圧者への対抗ツールとして使用される作用は当
初期待された程ではなかった。その反面、自由な言説のもつ凶暴性により、ネオむぎ茶事
件を筆頭に劇場形犯罪の温床となった。また、2ちゃんねるを根城にして、他所の掲示板
への荒らし行為が吹き荒れる事となった。他所掲示板への荒らし行為の理由付けの多彩さ
だけは、まさに2ちゃんねるの独自文化とも言えるだろう。2ちゃんねる内において平準
化されたポジションからズレがあれば、それが攻撃の理由づけとなるのである。リアル世
界の束縛から逃れて、独自のポリシーでクリエイト活動している人達も、攻撃の対象とな
った。つまりは、爛熟した文化を醒ます方向へと走りはじめた。
また、悲しいかな、ネガティブ意見の跳梁跋扈による効果だけは確実にあがり、中傷文
言に対する法的処置を取る組織が現れ始めた。そして、政府も「プロバイダー責任法案」
等の法規制へと具体的なリアクションを取り始めたのである。
○日本の歴史における私達の立ち位置
ある程度の「官僚統制型」と枕詞を付けてではあっても言論の自由が、我々にもたらさ
れたのは、決して自主的なものではない。手に入れた民主主義の払った代償は大きかった
のだ。戦後の日本を支えた世代の尽力もあって、日本は飛躍的に生活レベルが上昇して、
学術・文化面でも目覚ましい進歩を遂げた。私たちはその犠牲や努力による果実を手にし
て、現在の電子情報インフラに掲示板を置いて情報交流をおこなっているのである。そし
て、社会制度そのものも、人類が営々朗々と繰り返してきた失敗から、緻密に汲み上げら
れたものである。
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- [155] 富士見いおたさん 1年11月13日2時52分13秒
- ○言論という道具の使い方
仮に社会的不正義があれば、それに対しては論理的組み立てを整えた言説をもって、対
抗すべきなのである。その作業というのは、巨大構造物の建設もしくは解体作業にも似て
膨大な手間ひまを費やさなければできないのだ。一方、社会秩序をクラッシュするような
言説をしても、その成果を掴むことはできず、仮に何がしかの影響があったとしても、残
されるのは廃墟である。2ちゃんねるが行使する匿名性に隠れた野次と怒号は、社会秩序
をかき乱すだけであり、我々にとって益することは何も無い。
我々は先達の世代の築いた遺産の上に生かされているのである。そして、その中で国家
が意図しない形で「システム上で言論の自由が担保された状態」の実験場に居合わせてい
る。それは、日本国憲法を骨子とする社会制度及び、電磁力学の英知の集結によって実現
した。その結果が「2ちゃんねる」であったというのなら、それはまさに戦後民主主義の浪費
であり、人類の悲劇としか言いようがない。
○掲示板運営者の資質
私は通称「アスキー牛丼オフ会」に参加した。そこで目撃したのは、衆目の中で、西氏
の経営資質をなじるひろゆき氏の姿だった。その瞬間に私が2ちゃんねるに託した夢はす
べて廃塵に帰した。仮にも、西氏はパソコン黎明期からの電子情報インフラのキーパーソ
ンである。西氏を始め先人の挑戦と努力なくして、インターネット上での匿名掲示板も存
在し得ない。よって、西氏達は「電子匿名掲示板」の存在の基盤を作った人達とも言える
人物である。父親にも値する尊属を罵倒する人物に2ちゃんねるが運営されている事実を
改めて突き付けられて、私は酷く困惑した。
皮肉な事に、あのオフ会の直前に西さんとお話しする場があり、そこで西さんに
「掲示板の管理者ってのは、広い分野に渡る知識が必要だから、最も知的な職業だよね。」
とおっしゃっていたのを聞いた直後でもあった。
掲示板の運営理念および運営者の資質を問うこともユーザーの権利だと思うのである。
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- [156] 富士見いおたさん 1年11月13日2時52分37秒
- ○「富士見いおた」と1ch.tv
私如きが偉そうに赤キャップで偉そうに発言するのは筋違いだと、私自身が思っている。
しかし、1ch.tvは皆様もご存じの通り、管理作業をしているマンパワーが足りてないので
ある。そして、常に私は私よりも優秀な人達によって、1ch.tvが管理及び運営されている
ことを望んでいる。
清水氏もあめぞう氏も純粋に掲示板が好きなのだ。それは、私が4年間の清水氏の掲示板
における言説を見ているからこそ言えるのである。だが、清水氏が望んでいるのは真面目に
議論が出来る掲示板で、あって、悪意と雑音が飛び交う掲示板ではない。その夢と永続性を
担保するための収益モデルをジョイントしたのが1ch.tvなのである。私はあめぞう氏は当然と
して、清水氏と一緒に行動してみて、この人も信頼に足る素晴らしい人物だと判断した。
私は、1ch.tvの「人に優しい、真面目に議論ができる掲示板」の理念の旗の元に集う人々
が現れることを願って止まない。
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